今日も皆さんと一緒に、発達障害等に関する学びや情報交換の場所となることを願って投稿させて頂きます。 今日のトピックは「発達障害 訓練」についてです。

現在、発達障害の根本的な治療法はないので完治はできません。ですが、訓練をすることにより、ある程度障害による生活の困難さを克服するが可能です。

この記事では、10歳までの子どもと就労前の子どもに対する訓練方法を解説していきますので、最後まで読んでください。

10歳までの発達障害の子どもの訓練

発達障害は放置したままですと、できないことや劣等感から自分を責めたり、自己肯定感が低下することにより、うつ病や適応障害などの二次障害を引き起こすおそれがあります。

さらに、症状も時間が経つにつれ悪化してしまう可能性があるので、早めの対処が肝要です。

では、具体的な訓練の方法を紹介します。これらは、障害の程度に限らず使える上、日常生活の延長線上で訓練できます

参考元 ミモレ 明日の私へ、小さな一歩!

規則正しい生活を心がける

規則正しい生活とは、早寝早起きを基本として、日照時にきちんと活動し、夜に十分な睡眠をとることです。さらに、十分な栄養、適度な運動を日常的に実行するだけで、著しく行動が落ち着く子どもも少なくありません。

食事の中でも朝食は、体内リズムを正常にするので重要です。できれば咀嚼が必要な食事にしましょう。

間食も子どもにとって重要な栄養源になります。時間を決め、着席させて食べさせてあげましょう。

偏食においては、子どもの食べたいものだけ出していては偏食を強化してしまいます。食感が苦手な子には、食感を変えてみたり、食べられたときは、ちゃんとほめてあげましょう。

食事内容を広げる努力を続けていれば、自閉症のように強いこだわりを持つ子どもでも、就学前には克服できる子がほとんどです。

療育者との信頼と愛着の形成

まず訓練において一番大切なのが子供との信頼関係の構築です。子供は、大人から大切にされているという安心があることで心が満たされ、また訓練も素直に行ってくれます。

愛着の形成は、長く時間をかけて構築するものです。過敏症を抱え得る子供の場合は、AV機器による情報は避けて、人の声と人の肌で育児が基本になります。

遊びで自己表現能力を高める

遊びは、子どもの発達に必要不可欠です。積み木などの一人で完結する遊びも小さいうちは想像力が養われます。

ですが、社会生活を送る上で必要なルールや対人関係能力は、鬼ごっこなどのごっこ遊びを通じて学べるので、良い訓練になります。

身の周りのことを一人で行う

トイレットトレーニングとスプーンを使えるようになることが最初の課題です。それから服の着脱、片付けなどステップアップしていきます。これらは繰り返し練習することで身に付いていきます。

コミュニケーション能力を高める

コミュニケーションを高めるには、言葉の理解が必要です。言葉の習得には表象機能(何かを思い浮かべることができる機能・模倣する能力)を高める必要があります。

これも遊びの中で訓練が可能です。積み木の一片を自動車に見立てて遊んでみたり、何かに置き換えて遊ぶだけで表象機能は高まります。

さらに状況判断もコミュニケーションの基盤になります。状況判断とは、たとえばランドセルを見たら登校、買い物袋を見たら買い物の外出、目覚まし時計が鳴ったら起床などと分かって次の行動ができる、というものです。

幼児期は、障害独自の問題にそれほど神経質になる必要はなく、一般的に良いとされる生活習慣を送るだけで十分に効果があります

発達障害者のための職業訓練

次に就業のための訓練について解説します。職業訓練校には、

①障害のある人を対象にした職業訓練校

②一般校に障害のある人対象の職業訓練コースに設けて行う訓練校

③企業やNPO法人等民間を活用した委託訓練

の3つに区分されます。

訓練は大体6か月から1年間程度で行います。

訓練の内容

訓練の内容として、

  • 産業・企業ニーズに即した専門的技術・技能の習得
  • 職場慣行、対人関係、取引先企業や顧客との対応などのビジネスマナーの習得
  • 継続的な就労を可能にするための生活面、健康面、通勤面などの自立
  • 障害特性に応じた作業指示、手順等、企業現場における技能指導法の確立
  • 職業意識の確立、職業選択、就業活動、長期的なキャリア形成プランの確立などのキャリア形成指導
  • 面接から就職に必要な各種手続きのフォローなどの具体的な就職支援
  • 個人の特性を踏まえた雇用環境(職場環境)の調整能力の習得

があります。

参考元 発達障害のある人の職業訓練ハンドブック

まとめ

10歳までの子どもの訓練方法と就労時期の訓練校の種類と訓練内容について解説しました。

子どもの身の回りの方がフォローし、環境を整えてあげることで社会生活を送るうえでの困難さが軽減されます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。