発達検査の結果から「発達プロフィール」「発達年齢」「発達指数」など、子どもの発達度合いが数値で示されたものを知ることができます。

発達プロフィールは検査項目と月年齢を軸にしたもので、乳幼児精神発達診断法で作成されます。
発達プロフィールは折れ線グラフで発達障害の特徴や発達の全般的な遅れを知ることができます。

発達障害のある子どもには、一定のパターンのプロフィール傾向が見られるため、診断の参考として使われます。

「発達年齢」は、津守・稲毛式乳幼児精神発達診断法で知ることができます。
「発達指数」と「発達年齢」の2つの数値結果は、新版K式発達検査によって知ることができます。

発達指数とは、認知面・社会性・運動面など複数の観点から発達の度合いを示すものです。
発達年齢は、精神年齢を示したものです。

姿勢・運動領域、認知・適応領域、言語・社会領域、全領域ごとに発達指数と発達年齢がわかります。
これらを踏まえた上で、どのような療育、学習が向いているのかを示すものが「検査報告書」です。

検査報告書とは

発達検査後には、検査報告書というものを受け取ることができます。
ここには、検査後にすべきことが示されています。

検査機関によって費用は異なり、中には無料で発行してくれる機関もあります。

検査報告書には、検査結果の数値と検査結果から言えること、日常生活上配慮していただきたいことが記載されています。

数値結果の欄には発達年齢や発達指数が記されています。
検査結果から言えることには、発達の遅れの度合いや理由が記載されています。

日常生活上配慮していただきたいことの欄には、子どもが難しいと感じていることをうまくカバーして療育するためのヒントが記されています。

発達検査と知能検査を併せて受けることの大切さ

場合によっては、発達検査と知能検査を併せて受けることを勧められることがあります。
発達の遅れと知能の遅れの両方が疑われる場合などには、子どもの発達を多角的に捉えるために発達検査と知能検査の二つを受けることが奨励されるのです。

また、発達検査と知能検査の結果は、医師による発達障害の確定診断の参考情報になるだけでなく、一人一人に合った支援や学習指導のヒントにもなります。

では、発達検査と知能検査の違いはどこにあるのかというと、大きく分けて二つ見られます。

まず、分かることに違いがあるという点です。
知能検査は、精神年齢やIQ、知能偏差値によって知能を測定する検査です。
一方、発達検査は精神年齢を示す発達年齢と、認知面・社会性・運動面など複数の観点から見た発達指数を検査します。

知能検査は、知能がどのくらいかを測定するもので、発達検査は実際の年齢と発達年齢の差を測定するものなのです。

もう一つの違いは、適用年齢についてです。
発達障害は、乳幼児期からその兆候が見られることがほとんどです。

とはいえ、発達初期にあたる乳幼児の発達状態を知能検査で見極めることは困難です。
乳幼児は心理的にも、身体・運動的、社会的側面にも十分に発達していないため、知能のみを測定することは難しいのです。

このため、知能検査の適用年齢は2歳からとなっていますが、発達検査は0歳0ヶ月から適用年齢に設定されています。

発達検査と知能検査のどちらを受けるべきか迷ったときは、専門機関に相談して決めましょう。