今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。 今日のトピックは「発達障害 関わり方」についてです。
「自分の子供が障害を持っているけど、どう接したら良いか分からない…」
このように障害を持つ子どもにどう接したら良いのだろうと悩む方は少なくないはずです。繊細な子が多く、軽い言動で傷つけてしまう場合もあります。
この記事では、障害を持つ子供との適切な接し方を解説し、子供を良い方向へ導くための知識をまとめてあるので、ぜひ最後まで読んでください。
目次
まずは発達障害を理解しよう
私達は、普段の私生活で様々なことを経験します。時には予想外の出来事に喜んだり、悲しみや怒りからストレスを感じたりすることもあるでしょう。
発達障害を抱えた人達も同じです。しかし、障害の影響により、比較的多くのストレスを感じている場合があります。
コミュニケーションが苦手だったり、集団行動が苦手だったりする一方で、極端に嫌いな音があったり、嫌いな物があったりもします。
例えば、周囲の話し声が「痛みを伴う声」として聞こえてしまう場合もあるのです。この様な症状を聴覚過敏と言い、感覚過敏のひとつになります。
この感覚過敏は発達障害とは異なりますが、発達障害と併存していることが少なくありません。
他にも、運動が極端に苦手な場合も珍しく無いのです。
発達障害は、外見から「どの様な障害なのか」を判断することは難しい特徴があります。
なので、周囲から指摘や注意を受けることが多くなり、ストレスを抱えやすくなるのです。
発達障害を抱えた人達の支援には、周囲のサポートは必要不可欠です。
まずは、発達障害という障害を理解し、対応の仕方や考え方を学んでいきましょう。
発達障害の特徴
発達障害とは、生まれつき脳の一部がうまく機能しなく、コミュニケーションや想像力を働かせることが苦手な障害のことです。苦手なこともある半面、普通の人に比べて得意なこともあるため、一つの個性であると言えます。
ですが、発達障害の影響で「生きづらさ」を抱えつつ生活している人は少なくありません。
発達障害は「生まれつきの障害」である為、幼少期の頃に診断される場合があります。この一方で、成人になってから診断されるケースも珍しくありません。
発達障害の診断が遅れると、「生きづらさ」から抱えるストレスの影響により、精神障害を発症してしまうことが多くあります。
なので、発達障害は「早期発見・早期治療」が求められているのです。
また、下記の記事では「いつわかるの?」という疑問に応える内容となっています。よければ併せてご覧下さい。
障害別の接し方
発達障害は、先天性の脳機能障害の影響により、生活面において支障が生じてしまう障害の「総称」を言います。
なので、発達障害と言っても、その特徴や対応方法は様々です。
発達障害は大きく3つに分類することができます。それぞれの特徴や対応について見ていきましょう。
発達障害の症状や特徴は、抱えている人により様々です。発達障害には主な特徴がありますが、必ずその特徴を抱えているとは限りません。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)
ADHDには、主に下記の特徴があります。
- 注意力が散漫、すぐ切れてしまう
- 物忘れが激しい
- じっとしていることが苦手
- しゃべりすぎる
- 衝動的
年齢別にみてみると、乳児期の頃は、普通の子に比べ手がかかりませんが、機嫌が戻りにくく、刺激に敏感です。
幼児期の頃になると、活発になり、激しく動き回り、言うことを聞かない場合が目立ち出します。さらには勉強についていくことが困難になり、集団生活が苦手になる場合もあるでしょう。
直してほしいからと言って、ただやみくもに叱るだけでは、逆効果です。本人の特性に合わせた接し方が大事になります。
不注意や注意が散漫な子供に対しては、興味や関心、集中ができるような工夫が大切です。
じっとしていられない子には、望ましい行動を教え、それができた時には褒めてあげると改善が期待できます。
衝動的な子には、目標を設定し、ちゃんと実行できていれば褒めてあげます。できたことを評価してあげることで、自己肯定感が高まり、症状の改善につながります。
ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)
ASDには、主に下記の特徴があります。
- 社会的感情が乏しい
- 非言語によるコミュニケーションの欠落
- 社会生活が苦手
- 物事に強いこだわりがある
- 変化を嫌う
- 興味関心が狭い
年齢別にみてみると、乳児期の頃は、普通の子に比べ手がかからない場合があります。
赤ちゃんは泣くことで意思表示を行いますが、発達障害の影響により、泣くという感覚が乏しくなります。結果的に「手のかからない子」となるのです。
1歳頃では表現が乏しく、保護者を認識していない場合があります。さらには言葉の遅れがあり、指差しなどしないことも少なくありません。
2歳頃になると、自分なりのこだわりが強くなり、不安などから癇癪を起こすことが多くなります。
3歳では、対人関係に障害が出始め、保育園でのトラブルの発端となることも。
ASDは、真面目で正義感が強く、論的思考に優れ、パソコンなどの機器関係に能力を発揮します。問題行動や困難さをどのように克服するかを考える前に、プラスの面も評価してあげましょう。
さらに、課題の始まりと終わりを明確にし、結果に対して素早く対応してあげましょう。成功したときは、ご褒美をあげたり、たくさん褒めてあげて下さい。
LD(学習障害)
LDとは、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論する能力のうち、特定の能力の習得と使用が難しい障害です。小学校に入ってからわかる場合が多いです。
LDの子には、まずはできることから始め、学習への興味関心を高めます。そして、できないところは繰り返し教えてあげる必要があります。学校では、個別に教えてもらう環境を作り、通級指導教室や特別支援学級を活用しましょう。
参照元 発達障害への対応
コミュニケーションのポイント
障害を持っている子供は、普通の子に比べ傷つきやすく少しのことで自分の殻に閉じこもってしまいます。コミュニケーションをとる際には、その子の人格に関わる表現に注意し、言葉の意味をちゃんとくみ取ってもらうために分かりやすい言葉で伝えましょう。
指導する際には、ルール化、箇条書きにしたり、数値化をして、具体的にしましょう。できないことばかりを伝えるのではなく、たくさん長所を伝えたり、たくさん褒めてあげましょう。共感性が乏しいので、気持ちの押し付けや仲間意識は控えましょう。事実と対策は淡々と指摘してあげた方が理解がしやすくなります。
参照元 発達障害への対応
クールダウン
発達障害を抱えてしまうことで、様々なストレスから癇癪を起こしてしまうことが珍しくありません。
保育園や学校の授業中などで大声を上げてしまう状況となれば、周囲の迷惑ともなりかねませんよね。
そこで、クールダウンできる環境を用意しておくことが大切です。
精神的に落ち着ける環境を用意することで、感情の爆発を防ぐ対策にもつながります。
このクールダウンに関する記事がありますのでご紹介します。よければ併せてご覧下さい。
障害を持つ社会人に対しての対応
大人でも発達障害で悩んでいる方はいます。
発達障害を持つ人への対応の仕方を学んでいきましょう。
出勤時の声掛けの仕方
まずは、他の同僚と同じで気軽に挨拶してみましょう。緊張であいさつができない方もいますので、こちらから挨拶をすると、自分に心を許していると認識し、緊張が緩和されるかもしれません。
仕事のやり方を確認する時の声掛け
仕事などで作業しているやり方がほかの人と違いがあり、大丈夫かなと確認する時は、第一に、大声や威圧的な声掛けはやめましょう。緊急性の高い状況であれば直接声をかけ、やり方を確認しましょう。
緊急性がない場合は、仕事の進め方に対し、複数の指示があると混乱してしまうため、直接の担当者に様子を伝え、対応を検討してもらいましょう。
仕事があまり進んでいなく困ってそうな場合
何か困っていることはないかと気軽に声をかけてあげましょう。困っていることがあれば一緒に解決方法を考えてあげましょう。
困っていない場合は、そっとしておきつつ、担当者に一声かけておくとよいでしょう。
繁忙期で周りを気にしている場合
大なり小なり周りが忙しそうにしていると、周りを気にしてしまいます。障害を持つ人は特にその傾向が強いので、「調子はどう?」「慣れてきた?」など一声かけてあげると安心するでしょう。
また、繁忙期はいつ頃落ち着くのかという見通しも教えてあげると安心します。
メモを書くのに時間がかかり、説明が手間取る
このような場合は、出来れば口頭だけで説明するのではなく、書面も用意してあげるとスムーズに説明できます。また、説明を一言一句メモをする傾向があり、重要なポイントを把握していない場合もあるので、重要なポイントをわかりやすくしてあげましょう。
休憩時間一人で食事をしている
大勢の輪に入ることが苦手で一人でいることの方が落ち着く人もいます。「もし、よかったら」という前提で声をかけてあげましょう。本人の主体性を尊重しましょう。
声をかけたいけどどのような話題が良いか
初対面でのコミュニケーションの場合は、話題を深堀せず、天気や時事ネタなど、ありきたりな話題にとどめておきましょう。
障害の有無にかかわらず、能力や興味・関心は人それぞれであり、とにかく話けてみることから関係が始まるので、積極的に話しかけてみましょう。
参考元 発達障害のある同僚への接し方
また、「発達障害を抱えた大人の特徴」をトピックにした記事があります。よければ併せてご覧下さい。
まとめ
発達障害の子供が生きていくには、親御さんをはじめ、周りの人の支援が大切です。その子の特性に合わせた接し方、困難さの克服よりも長所を生かしてあげることが自己肯定感にもつながります。
また、本人も短所を工夫して克服する訓練をし、周りの理解と環境を整備し、静かで穏やかな環境づくりも大切です。
この記事を読んでくれて方に少しでも参考にしていただけたのでしたら幸いです。