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困った行動の理由
「公共の場で大声を出す」「不満に思うことがあると唾を吐く」などといった、子どもの困った行動に直面したときは、頭ごなしに叱るのではなく、何が行動の原因となっているのかを考えるべきです。
そこで、困った行動を起こす子どもの理由として考えられる4つの原因をご紹介します。
注目してほしい
「親や大人に自分を気にかけてほしい」
「友達の気を引きたい」
などといった気持ちから、困った行動を起こす場合もあります。
大声を発したり困らせるような行動をとることで、自分に注目してほしいという心理が原動力となっているのです。
モノ・活動の要求
「何かをしてほしい」
「あれがほしい」
「活動に参加したい」
といった、何かを要求する心理が、困った行動につながることもあります。
例えば、遊んでいる最中に、時間だからと切り上げるよう親に説得されたとします。
それに対して反発したい子どもは、大声を上げて抵抗することがあります。
その行動によって困った親が遊びの延長を許した場合、子どもは「困った行動に出れば要求が通ることがある」と学習します。
以降、要求があるたびに困った行動に出ることにも繋がります。
逃避・回避したい
「目の前の課題に取り組みたくない」
「何から始めれば良いのかわからずやりたくない」
という逃避欲求から、困った行動に出ることもあります。
逃げるため、困った行動で大人の気を引いて本来取り掛かるべきことから目を逸らす手段としているのです。
自己刺激
「その行動自体が面白い」
「その行動に出ていると気持ちが落ち着く」
こうした理由から困った行動に出る場合もあります。
これら4つの行動理由のうち、複数の理由が重なることは珍しくありません。
困った行動の理由が知りたいときは、行動の後の様子に着目すると、答えが見えてくるでしょう。
困った行動への基本的な対処法
困った行動に出る理由がいずれの場合でも、有効な対処法があります。
それは、「望ましい行動や良い行動をとったとき、褒めて認めたり、注目をすること」です。
これを繰り返すことによって、子どもの困った行動の割合は徐々に減り、その代わりに望ましい行動の割合が増えることとなるでしょう。
もちろん今すぐに変化が望めるわけではありませんが、長い目で見るとこれが最も確実で良い対処法だと言えるでしょう。
困った行動を事前に防ぐ工夫をする
そもそも子どもが困った行動に出ることがないよう、事前に防ぐ工夫をしましょう。
例えば、遊び終える時間をしっかりと定めておき、タイマーをセットしておくという対処法や、宿題をスムーズに進められるようヒントを用意しておくなどといた対処法が挙げられます。
困った行動に代わる意思伝達の方法を教える
子どもにとって、自分の要求を伝える手段が困った行動以外にないという場合もあります。
そこで、代わりとなるより良い意思伝達の方法や行動を教えてあげましょう。
例としては、遊び終える時間を守ることができた子どものことを目一杯褒めたり、宿題でわからない箇所があったら質問又はスキップするよう促したりすることが挙げられます
困った行動の後に利益が生まれないようにする
困った行動をとると、自分にとって状況が有利に運んだり、嫌なことから逃げられると思わせないようにすべきです。
例えば、子どもが大声をあげても相手にしないように心がけたり、大声による主張を聞き入れないようにしましょう。