今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所になることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害ぬいぐるみの関係性」についてです。

「いつまでたっても子どもがぬいぐるみを手放さない!」
「発達障害が原因なのかな?」
「子の将来を考えると心配、この先どうしたらいいの?」

そんな悩みを抱えている親御さんに向けて、発達障害とぬいぐるみの本当の関係性について徹底的に調べてみました。

今日の記事を読めば、お子さんの縫いぐるみに対しての本音が完璧にわかるので、今までよりももっとお子様へ寄り添いやすくなるかもしれません。

逆に、人間が人形に抱く感情に対する知識がないばかりに、踏み込まれたくない領域にズカズカと土足で上がりこんでしまうハメになったり。

それでは、大切な親子の関係性もすぐに崩壊してしまいますよ。そうならないためにも、ぜひ今日の記事を最後まで読んでください。

発達障害とぬいぐるみの本当の関係性とは!

この章では、発達障害とぬいぐるみの本当の関係性をわかりやすくお伝えします。みなさんには「発達障害を持つ子はこだわりがあるので縫いぐるみが手放せない」というボンヤリとした理解で終わらせないでいただきたいのです

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浩二
今回「ぬいぐるみ心理学」という学問を参考にさせてもらいました。とてもおもしろい心理学です。

まずみなさんに知ってほしいのが、「移行対象」についてです。

移行対象ってなに?

人と縫いぐるみ、人と人形、その関係性をくわしく知る上で、少し専門的な話になるとキマッて出てくるのが「移行対象」という言葉。

移行対象をわかりやすく一言で言うと「安心を感じるためのモノ」です。

たとえば、ママにべったりだった赤ちゃんも、1歳を過ぎる頃になると、徐々にお母さんの元から離れていく。

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静江
というより、おそらく赤ちゃんにべったりしている自覚はないので、ママが赤ちゃんにべったりと言った方がいいかもしれませんね。

その離れていくときに、ぬいぐるみや毛布、それからタオルといったモノを携えて離れていくのだそうです。それらのモノを、移行対象と言います。

移行対象が必要な理由ってなに?

移行対象は、お子さんにとって肌身離さず寄り添ってきた母親の代わりとなるようなモノ。つまり、心から安心できるモノがぬいぐるみということです。

ですから、御子が人形を、舐めたり、抱きしめたりするのは、身体全体で安心感を得るためにしている行為なのです。

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浩二
指しゃぶりも同様です。安心感を得るための行為です。「発達障害と指しゃぶりの関係性」については、以前、記事にまとめたので、あわせて読んでみてくださいね。

そして、もう1つ知っておいてほしい知識は、お人形さんを手放す時期には大きな個人差があるということ。

一般的には4歳ぐらいと言われているのですが、中には大人になっても人形や毛布を手放せない人もいたり。

子のぬいぐるみを勝手に洗濯してはいけないただ1つの理由

さらに、知っておいてもらいたい知識として、お人形を手放さないからといって、ムリヤリに取り上げたりするのはよくないということです。

大きなトラウマ(心の傷)にもなりえるので注意が必要。あくまで、ぬいぐるみや毛布を手放す時期には個人差があることを心にかけながら、慎重な対応を心がけてください。

そして、移行対象であるモノを勝手に洗ったりしてしまうのもNGな行動。子どもは移行対象を大切にしています。つまり、そのままの状態でも良いと思ってる。

なのに、親からすると「汚いから洗ってあげる」という軽い気持ちで洗濯したのかもしれませんが、子どもからしてみたら、大切な、そのままでも良いと思っているモノを「汚いモノ」と現状を否定されているようにも感じて、苦しむ元になるのです

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静江
うっ…。あんなにイヤな顔をしていたのはそれが原因か(反省)

にんぎょうを洗いたいときには、「〇〇ちゃんのお人形さん、汚れてきたから洗ってもいい?」と一声かけるようにしましょう。

その結果、お子さんが「うん!」と言ったら洗えば良いのです。「このままでいい」と言ったら、そのまま受け入れたら良い。

たかがぬいぐるみと思うことなかれ、我子がどれほどの想いを抱いているかは本人にしかわかりません。とにかく、子どもの気持ちを軽く受けとめないことですね。

なんでぬいぐるみに依存してしまうのか?

安心を感じるためにニンギョウは大切なモノなんだな、ということはわかっていただけたかと思いますが、とは言っても「ウチの子がなぜあそこまで縫いぐるみを大切にするのか理解に苦しむ」そんな疑問によりくわしく応えていきたいと思います。

依存理由①:安心感を求めているから

1つ目の理由としてあげられるのは、やはり安心感です。

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浩二
大人になっても安心できる人や場所やモノがあるだけで、ラクに生きていけますよね。

その対象として、人形を大事にしているだけなのかもしれません。

ただし、縫いぐるみに話しかけたり、いつも一緒に寝たり、どこへでもにんぎょうを連れ立ってかないと気がすまないという人は、周りから見て「依存している」と思われても仕方のないことかもしれません。

本人は安心感を得ようとしているだけなのに、周りからは白い目で見られるというのも、ちょっと可哀想です。

ぬいぐるみ好きの心理背景について解説された動画を紹介します。5分28秒からの「ぬいぐるみが好き過ぎる心理」その1つのエピソードは聴きごたえがありました。

何ごとも「過ぎる」とバランスを崩してしまうのが人間です。縫いぐるみとの世界だけで完結せずに、ほどよい安心感をもちながら日常とつなげていく大切さを、あらためて感じました。

ですが、まずは本人が「安心感を得るために縫いぐるみと一緒にいる」その理解をもって、子どもに接することが大事でもあります。

依存理由②:ただたんにぬいぐるみが好き

次に、「ただたんに縫いぐるみが好き」という理由。これは趣味ですね。

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浩二
私は腕時計が好きで、よく集めたり、暇さえあれば、ネットショピングのページを眺めたり。腕時計、良いですよね!

ある人は、キラキラしているものを集めるのが好きだったり、またある人は、他の人からしたら「ゴミでしょ」と思うようなモノを集めていたりも。

これはこれで、本人が好きでしていることなので、その気持ちを受け入れながら関係性を築いていけば良いと思います。

依存理由③:ストレス発散の捌け口として【要注意】

そして3つ目の理由は「ストレス発散の捌け口として」なのですが、このケースは気をつけないといけません。

先ほどの「安心感を得るため」や「ただたんに好き」という2つのケースとは明らかに状況が違うでしょう。

あたりまえですが、縫いぐるみはしゃべりません。つまり、持ち主の言うことを否定しないわけです。ですから「私のすべてを受け入れてくれている(肯定してくれている)」と思いがちです。

すると、生活上のストレスを、何もしゃべらない人形へぶつけてみたり、縫いぐるみと遊ぶふりをしては、殴ったり、蹴飛ばしたり、ちぎってみたりを日常的に繰り返すようであれば、注意して見るべき。

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静江
そういえば、笑いながらお人形さんを殴っていたこともあったっけ。あぶないってことね!

ニンギョウは持ち主の心理状態を映し出します。安心しているのか、ただ単に好きなのか、それとも日々の溜まったストレスの捌け口になっているのか、見極めを大事にしてください。

子育てにぬいぐるみが絶対必要な3つの理由

最後に、子育てにぬいぐるみが絶対的に必要な3つの理由という記事がとてもおもしろかったので、私の感想もふまえてここに紹介したいと思います。

子育てにぬいぐるみがあると、良いことずくめなんだそう。

必要な理由①:1番の理解者になってくれる

1つ目の理由は「子どもにとって1番の良き理解者になってくれるから」。

これは、先ほどの章でもお話した、ぬいぐるみが何もしゃべらないという利点を踏まえての主張で、ぬいぐるみは、お子様の言っていることを完璧に否定しないという意味です。

これは、本当に大切なことだと感じました。

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静江
子どものことを思えばこそなんだけど、息子や娘の主張を否定してしまうときがありますね。

間違っていることを伝えることはもちろん親として大切な努めではありますが、本人が理解しなければ忠告も意味をなしません。

そんなとき、ぬいぐるみが「パパ・ママの言っていることはよくわからないけど、私はね、こう思っているの!」と子どもの主張を否定せずに耳を傾けてくれる存在になってくれたら。これほど心強いものはないなと思いました。

あくまでも耳を傾けてくれてると子どもが感じているだけ。ぬいぐるみは人形なのでもちろん耳を傾けることなどできません笑

これだけでも、大きな安心感につながると思います。

必要な理由②:個性や才能を開花してくれるから

2つ目の理由は、「子どもの個性や才能を開花してくれる手助けになる」から。

ぬいぐるみに感情はありません。

けれど、感情がないがゆえに、持ち主は、一切気を遣うことなくぬいぐるみに思った感情をぶつけられます。

たとえば、歌を歌ってみたり、自分で描いた絵を見せてみたり。歌っても、絵を見せても、まちがいなく否定されませんからね。そう考えただけでも、見せるハードルは下がります。

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浩二
親は、その子どもとぬいぐるみの微笑ましい光景を、そっと側から見守るだけでいいのかもしれません。

ぬいぐるみに見せていた歌や絵なんかを分析することで、子どもの個性や才能を見出すきっかけになったりします。

どうでしょうか。私は素直にやってみたいなと思いました。

必要な理由③:子どもの表現力を育む上で超有効

最後、3つ目は「表現力を育む上で超有効」という理由。

これは専門家の間ではわりと有名な話で、ぬいぐるみに向かって自己表現することで、表現力が磨かれるというもの。非常に効果的なやり方なんだそう。

たしかに、何度も言っていますがぬいぐるみは間違っても否定しませんから。自己表現を、思う存分ぬいぐるみに現せます。そうなれば、表現力は磨かれるだろうなと容易に想像できます。

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浩二
感受性も豊かになりそう!

そして、おもいしろいのが、この3つの理由、子どもだけではなく、大人にもあてはまります。

少し、恥ずかしかもしれませんが、ぬいぐるみに話しかけてみたり、ぬいぐるみに向かって自己表現してみたりすることで、今までとは違う自分にも出会えるかもしれません。

あなたが今、なにかモヤモヤとした鬱屈な気持ちを抱えているのなら、自己表現の対象としてぬいぐるみを選択するのも良いのではないでしょうか。

まとめ

今日は「発達障害ぬいぐるみの関係性」について記事にしてみました。いかがだったでしょうか。今日の記事をまとめてみます。

まとめ

・人間は成長する上で「移行対象(例:ぬいぐるみ)」を必要とする生き物!
・ぬいぐるみは安心感を与えてくれたり表現力を磨いてくれたりする!
・ただし、ぬいぐるみに対する行動は注意してみるべき(ストレス発散なら要注意!

おそらく、この記事にたどりついた読者は、「子どもがぬいぐるみに依存しているからどうにかしたい」「子どもの発達障害が原因?ホントのことを知りたい」など、不安な気持ちでこのページを開かれたのではないでしょうか。

けれども、ぬいぐるみにはとても大きな力があるということを、私はこの記事で心から伝えたいと思いました。今日の記事が、子育てで不安を抱えるパパ・ママの、少しでもお役に立てたらと思います。