今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害」と「目が泳ぐ」についてです。

自分の子供の目が泳ぐのは発達障害かもしれないと思ったことはありませんか?

子供と話しているときに中々視線が合わなかったり、こちらの言ったことを聞いているのかな?と思って不安になることがあります。

最近では発達障害と気付かずに大人になり、社会生活に支障が出てから発覚する「大人の発達障害」と呼ばれるものもあり、大人になってから苦労する人も見えます。

出来れば子供の頃から目が泳ぐ癖を少しでも改善しておく、または発達障害であることを認識しておくことはとても重要なことです。

今回はそのような子供を持つ親に知っておいてほしいことを紹介します。

目が泳ぐ子供は発達障害の可能性が高い?何に分類されるの?

 人とコミュニケーションをとる際に、視線を合わせるってのはとても重要なことです。

昔から「目は心の窓」というように人は目を通して相手の心を理解してきました。視線を合わせてくれているだけで、この人は自分のことを受け入れてくれているんだなと実感できることもあります。

ところが発達障害の子供は視線がなかなか合わないケースがあります。一見よく話をしているような子でもよく観察したら自分一人でしゃべっているだけで双方向のコミュニケーションがうまくできなかったりします。

目が泳ぐのは広汎性発達障害に多く見られる。

発達障害の大きな分類には広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥・多動性障害(ADHD)があり、この中の広汎性発達障害の特徴の中に子供の「目が泳ぐ」というのが挙げられます。

発達障害の種類については下記の記事で詳しく紹介しております。またその下の動画も参考になります。

広汎性発達障害の子供はどうして目が泳ぐの?

子供の目が泳いでいることに気づくだけではどうすればいいかわからないですよね。

少しでもその助けになるにはまずは子供の気持ちや感性を知らないといけません。医者が病気を治す際も同じです。まずはその原因を明らかにするところから始めます。

子供の目が泳ぐのも何が原因なのかを正しく理解して、出来るだけ子供の気持ちに寄り添えるようにしましょう。

発達障害の子の目が泳ぐ原因1:嫌悪感や不快感

近年では発達障害の子供の目が泳ぐのは二つの仮説があります。
一つはストレスや嫌悪感を感じてしまうためというものです。

これは発達障害じゃない人であっても比較的理解しやすいものですね。人の目を見るとなぜか緊張したり、圧迫感を感じたり、自分の思考を見透かされているような気分になることってありますよね。

つまり目を合わせることで不快感や嫌悪感を感じることにつながってしまうので無意識のうちに「目が泳ぐ」ということです。

発達障害の子の目が泳ぐ原因2:重要性を感じない?

二つ目は目を見ることに必要性を感じていないから、というものです。

The American Journal of Psychiatryに掲載されたジョーンズ教授らの論文によれば、ビデオ映像の人の目線を画面に映す前にアイキャッチとなる写真を流す実験により、発達障害の子供であっても他の子供と同じようにビデオの人物と目を合わせることができたと紹介されています。

これは言い換えると「発達障害の子供の目が泳ぐのは、目を合わせるのが嫌だからではなく、単純にその必要性や重要性を感じていないから」ということになります。

発達障害の子の目が泳ぐ原因は

・視線を合わせることによって不快感や嫌悪感を感じてしまうから。
・視線を合わせることが人間関係において重要であるということを理解していないから。

発達障害の向き合い方のコツは、安心感を与えること

これまで見てきた理由により、発達障害の子供と接するときは、その子が必要以上の圧力を感じないように安心感を与えられるようにしましょう。

その次に大事なことは人と視線を合わせることが重要であるということを自然に理解できるようにしましょう。

つまり、社会生活を営むにおいて人と目を合わせることが円滑な人間関係やコミュニケーションにつながることが理解できれば、発達障害の子の目が泳ぐという一般的には不利な特徴を改善する余地があるということになります。

療育で行う方法を家庭でも取り入れるところから

療育(発達支援)の中では、自然に子供と目が合うように接することによって視線を合わせられるようにするというものがあります。

例えば、子供がおもちゃか何かに関心を持って目で追うのであれば、接している大人の顔の近くにもっていって視線を合わせるだとか、視線が合っただけでもほめてあげるなどする中で視線を合わせることは善いことなんだ、ということを自然に認識させるものです。

そしてこれは家庭でも親が少し意識することで容易にできることではないかと考えられます。

 一般的に小さい子供と話をするときは子供と同じ高さの目線に合わせ、目を見て話しをするとよいと聞いたことがありませんか。まずはその些細なところから意識して子供と接す量にしましょう。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は子供の目が泳ぐのは発達障害である可能性があります。

発達障害そのものは先天的なものですので完治するようなものではないですが、社会生活に支障をきたすかもしれない「目が泳ぐ」という特徴は改善の余地があります。

家庭での接し方を工夫すると同時に、まずは専門機関に相談するのが一番大事なことです。

最後までお読みいただきありがとうございました。