今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害と算数の関係」についてです。

学習障害の中でも、障害が目立つ教科が算数です。

学習障害には、いろいろありますよね。

学習障害があることに、気づきやすいのが算数なんです。
算数の問題が解けないことには、いろいろな段階があります。
学習障害で悩んでいる方は、出口がわからず困っているようです。
それぞれの特徴や、対策についてみていきましょう。
目次
学習障害について
下記のツイートでは障害に悩みを抱える人達を紹介しています。
学習障害(LD)について、悩んでいる親御さんは多いようですね。
本人にとっても、みんなと同じことができないと悩んでいることもあるようです。
小学校、中学校と進級していくと、成績表で数字に表れてきます。
本人のためにも、早い段階から学習障害について、対策を考えていきましょう。
学習障害は、文字の認識ができず何を書いているのかわからなかったり、数字を読むことができても、足す引くなどの数字の移動が理解できないなど、人それぞれ障害の現れ方に違いがあります。
同じ学習障害と、診断名がついている同級生がいたとしても、障害の内容が違うことが多いので、比較せずに本人を見てあげてください。
それでは、発達障害の中の学習障害が抱える、算数の苦手についてみていきましょう。
算数には大きく分けて計算問題と文章題があります
算数ができないと思っている方のなかで、国語も苦手なことがあります。
単語の認識が難しく、一文字ずつ読んでしまい文章にならないことが、国語が苦手になる原因になっているなんてこともあるんです。
計算問題が苦手
1+2=3
●と●●を合わせると●●●
算数が苦手な人に多いのが、数字という文字の認識と数量の認識が統合されていないことです。
1=●、2=●●、3=●●●
これがわからいと算数が苦手になります。
では、どうすれば認識できるようになるのでしょうか。
このような動画を使って、数量と数字を覚える方法もあります。
数量の認識を鍛えるには、指やお菓子、お金がおすすめ

まずは、指やブロックを使って、数量が認識できるように学習してみてください。
これをすると、1桁の数字の認識が進みます。
おやつの卵ボーロを使って「3つ食べるから出して」と声かけし、袋から3つ出してもらいます。
慣れてくれば、数字カードを用意して「今から出す数字を指でしてみてね」とクイズを出します。子どもが指で現すことができればクリアです。
数量の認識が進めば、1桁の足し算や引き算は、無理なくできるようになります。
2桁の計算になると、お菓子を大量に使わないといけません。
そこで、お金を使います。10円玉と1円玉を数枚ずつ用意してみましょう。
12+3の計算をしたい場合
先に、お金で12のかたまりと3のかたまりを作ります。
全部でいくらになるでしょう?15と答えることができれば、次のステップです。
「計算式と答えを書いてみてね」
12+3=15
ここまでくれば、色々な問題で繰り返してみましょう。
できなかったら、簡単な問題に戻ってみてください。
文章題には、実際の物を使うとわかりやすい
例題)お母さんが12円持っています。お父さんから3円もらいました。お母さんは、何円持っていますか?
この問題を、実際のお金を使ってみます。先ほどの計算式と同じです。
しかし、文章題になると、状況を思い浮かべることが苦手な場合、極端に解けなくなります。
実際にお金や絵で現して、解いてみましょう。
そうすると、答えに辿り着きやすくなります。
文章題は、計算が簡単でも解けないことがあります。
それは、数字の行き来がわからなかったり、読解力が低いことが原因になります。
頭の中で、想像ができないうちは、りんごやみかんなどを、実際に用意して勉強してみるのも一つの案です。
算数が苦手でも勉強法がわかれば進みます

算数は、日常のいろんな場面で登場します。
買物でも、算数の勉強ができます。
10円のおやつを3個買うと、30円払います。(消費税は考えていません。)
座学じゃなくてもいいんです。
トイレットペーパーを買ってくると、4つずつ3段に積まれた状態で、パッケージされているものがあります。
それを使って、立体認識や掛け算の勉強を取り入れることもできます。
椅子に座って、ノートを開いて勉強するよりも、日常で勉強するほうが、記憶に残りやすい傾向があります。なぜなら、苦手意識がないからです。
算数にとらわれず、認識力を鍛える
計算も読解も同じことが言えます。
数をこなすことです。
子どもが2年生だから、2年生の問題を練習するだけでなく、年中用などの絵で表現された問題プリントを使用して、勉強するのもいいでしょう。
できないことに悩むよりも、子どもの「できた」を増やしてください。
算数は、特に数を多くすることで、理解力が高まります。
小学校であれば、計算カードを日課にするのもいいですね。
問題や答えが一緒でも問題ありません。
子どもが、理解できることをたくさん経験させてください。
学習障害についての専門書が出版されているのでご紹介します。
この本の中には、算数の教え方など、参考になることも掲載されています。
算数でつまづいてしまったら
どこで、つまづいてしまったのか、分析してみてください。
出来ていた問題との違いをみつけます。
例えば、九九を覚えることができ、1桁の掛け算はできるようになったけれど……次に進めない。
2×10ができない。
教え方は、3通りあります。
- 2×9=18
その次の数字10になると…
2×9=18、2×10=20
- 2が10こあるから…
2+2+2+2+2+2+2+2+2+2=20
- 2×10の0を指で隠して…
2×1=2、十の位の数字は2になりました。1の位は隠していた0をでした!
このように、個人に合わせた考え方の提案ができます。
それぞれの理解や認識に合わせた教え方をしていれば、算数の苦手は克服できます。

教え方がわからなければ、専門家に以来しましょう
学習専門の放課後等デイサービスを利用してみるのもいいでしょう。
発達障害児向けの学習方法ができます。
数字ブロックやカードだけでなく、すごろくやゲームを使って、理解を深めていけるように導いてくれます。
学習専門のデイサービスではなくても、宿題をデイサービスでするようにすると、自宅で教えなくても、自分でできるようになることもあります。
これは、勉強に特化したところではないけれど、発達障害の専門職が手助けをすることで、子どもの理解が進んでいるからです。
発達障害があるから、勉強ができないとあきらめてしまう前に、試してみませんか。

放課後等児童デイサービスアレッタには、子どもたちそれぞれの発達障害を理解し、個々に対応してくれる専門のスタッフが常駐しています。
親御さんからの、相談にも親身になっています。
悩みを1人で抱え込まず、相談してみませんか!
まとめ
どうしても、勉強が苦手だったり、遅かったりすると心配になりますよね。
親も心配になりますが、子ども自身も不安になっています。
不安を取り除くには、できることから始めて「できた」を積み重ねて上げることです。
簡単すぎるくらいがちょうどいいかもしれません。
支援学級で、算数の授業を教えてもらうようにすれば、クラスメイトと比較してできないと落ち込むことは減少します。
それだけでも、子どものストレスを減らすことができるかもしれません。
算数についてのトピックでしたが、発達障害には様々な凸凹があります。
算数以外の体育や図工は、飛びぬけていい成績かもしれませんよね。
凸凹の凹を押し上げるだけで、たちまち成績が飛躍的にアップすることにもなります。
子どものたくさんの頑張りをみて、褒めてあげてください。