今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害時計」についてです。

avatar
静江
発達障害のある方の中には、時計がどうしても読めないという方がいらっしゃいます。
avatar
浩二
時計が読めないと、日常生活のさまざまな場面で影響がありそうですね。
avatar
静江
時計は毎日の生活に関わるものなので、「時計が読めない」という悩みを抱えたままだと、精神的にもよくありません。

今回は、発達障害の影響で時計を読むことが困難な場合の対応策についてお伝えします。

訓練により時計が読めるようになる方もいれば、どんなに努力をしても読むことができない方もいます。

それぞれのケースについて対応策が考えられるので、具体的にみていきましょう。

時計が読めないことへの対応策

時計が読めないことに対し、できる対応策は次のとおり2つのパターンが考えられます。

時計が読めないことへの対応策

(1)時計が読めるようになるために訓練する
(2)時計が読めなくても大丈夫なように別の方法でおぎなう

大きく分けて上記の2つのパターンが考えられます。

どちらが適しているかは、ご本人の発達障害の状況により異なります。

まずは(1)のように苦手な時計を克服するために訓練する方法を試し、どうしても克服できなかった場合に(2)を選ぶこともできます。

もしくは、とりいそぎ(2)の方法を利用し、同時に(1)のように訓練も続けるという方法もあります。

どちらを選ぶかはご本人とご家族の考え方次第です。

「絶対に読めるようにならなければ」と無理をして追いこむのではなく、ご本人の気持ちを尊重し、その時の状況にあった方法を選ぶことが大切です。

対応策を選ぶにあたり、そもそもなぜ時計が読めないのか、理由を把握する必要があります。

発達障害のある方が時計を読めない理由について、くわしくみていきましょう。

発達障害者が時計を読めない理由

発達障害により時計を読むことが苦手な場合、発達障害のどのような面からの影響なのでしょうか。

おもに次のような2つの側面から原因が考えられます。

学習障害による影響

まずは学習障害による影響についてお伝えします。

発達障害とは、生まれつきの機能が通常と異なることにより生じる障害のことをいいます。

その症状は人によりさまざまですが、その数ある症状の中のひとつに学習障害があります。

学習障害とは、脳の機能の影響により、ある特定の分野の学習が困難な状態のことをいいます。

つまり、時計が読めない発達障害者の場合、算数の教科の中の「時計を読む」という分野の学習が特に困難な学習障害者であるといえます。

参照:みんなのメンタルヘルス総合サイト

実際に学習障害の影響で時計が読めない方は下記のような経験をされています。

「発達障害の影響で時計が読めない」ということを理解してもらえなかったという事例です。

算数が苦手な学習障害について、くわしくは下の記事をご覧ください。

このように、学習障害のある方は、他の分野の学習はまったく問題なくできるのに、「時計を読む」という行為だけが困難な場合もあります。

学習障害の症状は個人差が大きいので、周囲にきちんと理解してもらうことが難しく、悩んでいる方も多くいます。

続いて、もうひとつの原因についてお伝えします。

感覚過敏による影響

発達障害の症状の中のひとつに感覚過敏があります。

感覚過敏とは、視覚や聴覚などの感覚がとても敏感なため、派手な見た目や些細な音などが無性に気になってしまう状態のことをいいます。

感覚過敏の方は、時計の時刻がわからないのではなく、時計そのものの見た目や音が気になるため時計を読むことができないという可能性があります。

カラフルに装飾された時計や、ごちゃごちゃと情報が多すぎる時計は、視覚過敏の方にとっては非常に見づらい場合があります。

また、針の動く音がカチコチとうるさい時計は、聴覚過敏の方にとっては非常に耳障りで、他のことに集中できなくなってしまう場合があります。

このように視覚や聴覚がとても敏感なため、時計そのものが苦手で時計が読めないという場合があります。

実際に聴覚過敏の方は下記のような経験をされています。

レストランにある時計の音が気になり食事に集中できないため、遠い席に案内してもらったという事例です。

聴覚過敏について、くわしくは下の記事をご覧ください。

このように、時計が読めない理由には、「時計を使って時刻を理解することが困難なケース」と、「時計そのものの見た目や音が苦手なケース」があります。

どちらも発達障害のある方に多くみられる症状です。

発達障害は脳の影響によるものなので、完全に治す方法は今現在見つけられていません。

しかし、「時計が苦手」ということに関しては、いくつか対応策が考えられます。

前述したとおり、時計が読めない場合には、「読めるように訓練する方法」と「別の方法でおぎなう方法」があります。

まずは読めるように訓練する方法について、くわしくみていきましょう。

発達障害でも時計が読めるようになる方法

発達障害者に読みやすいオススメの時計

時計を読みやすくするために、まずは読みやすい時計をそろえましょう。

発達障害のある方は、それぞれの症状により、時計そのものが苦手な場合があります。

ご本人の症状にあわせて時計を選ぶことで、苦手な時計を克服することにつながるかもしれません。

では、発達障害のある方にオススメの時計をいくつか紹介していきます。

マグ 知育時計 よ~める

まずはこちらの壁掛け時計です。

0〜59までの目盛があり、1〜12までの時間がゾーン分けされています。

赤と青の2色使いで、とてもシンプルな見た目ですが、時間を学ぶのに必要な情報がしっかりと盛りこまれています

派手な色使いが苦手な視覚過敏の方にオススメな商品です。

メーカー:MAG

価格:1,585円(2020年12月現在、楽天市場最安値)

良い口コミ

・派手な時計が見づらいと言う視覚優位の子どもが、この時計に変えたらすぐに読めるようになりました。
・◯じとひらがなで書いてあるので、子どもがわかりやすいようです。
・子どもが自分で時計を読めるようになり、自信がついたようです。

悪い口コミ

・とても軽くて安っぽいですが、安いので仕方ないです。
・チクタク音がうるさいです。

参照:楽天市場Amazon

セイコー 知育目覚まし時計 KR887

こちらは、時計の学習に最適な目覚まし時計です。

0〜59の目盛りと時間ごとに色わけされたゾーンにより、パッと見て時間を理解することができます

ベル音と電子音の2種類から選べて、電子音は音量の設定も可能です。

秒針がなめらかに連続して動く静音設計なので、聴覚過敏の方にもオススメの時計です。

メーカー:セイコークロック

価格:2,836円(2020年12月現在、楽天市場最安値)

良い口コミ

・0〜59の数字があり、秒も分もわかりやすいです。また、時間もゾーンが色でわかれているので、短い針の説明もしやすいです。
・見た目がかわいく、音も2種類あるので、子どもがとても気に入っています。
・秒針の音がカチカチしないので、とても静かです。

悪い口コミ

・新しい電池でも時間がずれやすいです。
・アラームが12時間設定なので、オフにし忘れると夜に鳴ることがあります。

参照:楽天市場Amazon

くもん NEWくるくるレッスン

こちらは時計の針を自分で回して時間の学習をするための「時計のおもちゃ」です。

本物の時計ではないため、自由に針を動かして時間を学習することができます

アナログの針と連動するデジタル表示があるので、自分ひとりでもクイズ形式で思う存分練習することができます。

短針は赤、長針は青と、目盛りと同じ色で分けられているので、見た目にもわかりやすい時計です。

メーカー:くもん出版

価格:1,650円(2020年12月現在、楽天市場最安値)

良い口コミ

・子どもが毎日くるくると遊んで時計に興味を持ったようです。
・丈夫な作りで、たくさん回しても壊れにくいです。
・長針が一周すると短針がひとつ進むので、時計の仕組みがわかりやすいです。

悪い口コミ

・時計の針が太すぎてどこをさしているのかわからないため、真ん中にマジックで線をひきました。
・音声読み上げ機能がついていて欲しかった。

参照:楽天市場Amazon

読みやすい時計を手に入れたら、いよいよ時計が読めるようになるための練習を始めます。

時計が読めるようになるための6つのステップ

苦手な時計を克服するためには、いくつかのステップをふむ必要があります。

まずは次のステップのうち、ご自身がどの段階にいるのか確かめてみてください。

時計が読めるようになるための6つのステップ

1.数字を1〜60まで数えられるようになる
2.短針が読めるようになる
3.「◯じちょうど」と「はん」と「5分単位」を理解する
4.長針が読めるようになる
5.短針と長針を合わせて時刻が読める
6.時間の進み方や「◯時間後」などの前後間隔を理解する

ご本人がどの段階にいるか確認できたら、それぞれのステップごとに練習していきましょう

6つのステップごとの学習方法

1.数字を1〜60まで数えられるようになる方法

時計を読むためには、60までの数を数えられるようになる必要があります。

数を数えるのが苦手な方は、下記のような方法を試してみてください。

数を数えられるようになるための練習方法

・60個のモノを左から右に移動させながら数える
・日めくりカレンダーのように、紙をめくりながら数える
・5と10のかたまりを理解する

上記のような方法で練習をして、60までの数字が数えられるようになったら、いよいよ時計を読む練習を始めます。

2.短針が読めるようになる方法

まずは短い針の読み方から練習します。

時計の1〜12の数字の位置に短い針がきたら「◯時」ということを覚えます。

机に向かって覚えるというよりも、「短い針が3のとこに来たら3時のおやつだよ。」などと、日常生活と結びつけながら意識していくと、自然と身につきやすくなります。

実際の生活と時間をリンクすることで、時計への興味が高まる可能性もあります。

短針が読めるようになったら、長針の読み方の練習に進みます。

3.「◯時ちょうど」と「半」と「5分単位」を理解する方法

いきなり長針のすべてを理解しようとするのではなく、まずは「◯時ちょうど」「半」「5分単位」を理解することから始めます。

「長い針が12に来たら◯時ちょうど」などと、ご本人がわかりやすいように丁寧に説明します。

日常生活の中で時計をみながら「今は◯時半」などと意識的に声に出し、定着するまでくりかえします

これらがしっかりと定着したら、1〜59分までの練習に進みます。

4.長針が読めるようになる方法

長針の1〜59分までを理解するためには、1〜59までの数字が記載された時計を使用するのがオススメです。

目で見て数字を認識することで、「この位置に長い針が来たら◯分」ということを理解しやすくなります。

クイズ形式で楽しみながらくりかえし練習するのも良いでしょう。

これらが定着したら、ついに時刻を読む練習に進みます。

5.短針と長針を合わせて時刻が読めるようになる方法

短針と長針それぞれの読み方を習得したら、いよいよ時刻を読む練習を開始します。

短針と長針の両方を見て、短針→長身の順に声に出して読んでみます。

両方を見ることで混乱してしまう場合は、まずは短針だけを見て読み、その後長針だけを見て読みます。

こちらもクイズ形式で楽しみながら練習したり、日常生活とリンクさせながら時計を見ることで、自然と身についていく場合もあります。

また、デジタル時計を読むことができる方は、アナログ時計の横にデジタル時計を置いておくのもオススメです。

誰かに答えを聞かなくても、自分で時計を見て答え合わせをすることができるので、意欲があればどんどん吸収することができます。

以上の5つのステップで、時計を読むことができるようになりました。

ここまででも時計を読むことについては十分な場合もありますが、さらに次のステップを理解することで、より一層時間への理解が進みます。

6.時間の進み方や前後間隔を理解する方法

時刻が読めるようになったら、最後に「◯時間後」や「◯分前」などの前後間隔を理解すると、日常生活の中でとても役立ちます

時刻を理解した時と同じように、まずは短針から始め、続いて長針に進みます。

「2時間後は短い針を2つ進めたところにある数字だよ。」「5分前は長い針が5つ戻ったところにある数字だよ。」などと、ひとつひとつ丁寧に説明します。

だんだんと慣れてきたら、クイズ形式や日常生活の中で自然と定着させていきましょう。

このように、6つのステップをひとつずつ丁寧に取り組むことで、時計を読むことができるようになり、日常生活の中で自然と定着していきます

しかし、これまでお伝えした方法でも、なかなかうまくいかないという場合には、次のような動画を見てみるのもオススメです。

時計の読み方を学習する際にオススメの動画

時計の読み方を学習する際に、親子で向きあっているとお互いに煮詰まってしまうこともあるかもしれません。

そんな時は、お子さんが興味をもちやすい動画を利用するのもひとつの手段です。

ここでは、時計の読み方を理解しやすいオススメの動画を紹介します。

子どもたちに大人気の小島よしおさんが、時計の読み方をとてもわかりやすく解説している動画です。時間の考え方を子どもにも理解しやすい例え方で説明してくれています。
アニメが好きなお子さんにはこちらがオススメです。時計の読み方の説明を聞いた後、クイズ形式で楽しく時計に触れられます。

このように、時計の読み方を学習するには段階ごとにさまざまな方法があります。

このような学習を経て時計が読めるようになる方もいれば、どんなに努力してもどうしても読めないという方もいます。

繰り返しになりますが、発達障害は脳の影響によるものなので、ご自分を責めたり落ち込んだりする必要はまったくありません。

努力をしても時計が読めない場合には、時計が読めなくても困らない方法を考えればいいのです。

では、時計が読めなくても時間を守れるようにするには、どのようにしたらよいでしょうか。

その方法についてくわしくみていきましょう。

時計が読めなくても時間を守れるようになる4つの方法

ここまでお伝えしてきた方法を試しても時計が読めない場合には、時計を読むことにこだわるのではなく、別の方法を考えましょう

時計が読めなくても時間を守れるようになるためには、次のような方法があります。

時計が読めなくても時間を守れるようになる4つの方法

1.デジタル時計を使用する
2.タイマーを利用する
3.行動する時間を時計の絵に書き込んでおく
4.周りの人に時計が読めないことを伝えて教えてもらう

それぞれの方法についてくわしくみていきましょう。

1.デジタル時計を使用する

アナログの時計がどうしても読めないという場合には、デジタルの時計を読んでみましょう。

数字が読める方であれば、すんなりと読むことができるかもしれません。

デジタル時計には壁掛けタイプや携帯タイプ、腕時計タイプなどさまざまなタイプがありますので、ご本人が一番見やすいと思うアイテムをそろえましょう。

デジタル時計を使う場合にも、アナログ時計を一緒に並べておくと、アナログ時計を見ることが習慣になりやすいので、オススメです。

2.タイマーを利用する

時計を読むのではなく、残り時間を把握するという視点で、タイマーを利用する方法があります。

残り時間が表示されるため、次の行動までの時間が把握しやすくなります

オススメのタイマーは次のとおりです。

タイムタイマー TTA1-W

こちらは残り時間が一目でわかるおしゃれなタイマーです。

文字盤が大きくて見やすいので、どんな方でもパッと見てわかりやすいつくりになっています。

カチカチ音が静かな静音設計なので、聴覚過敏の方にもオススメです。

サイズ展開も豊富なので、ご家庭で、学校で、持ち運びに便利なタイプもあります。

メーカー:TIME TIMER

価格:5,060円(2020年12月現在、楽天市場最安値)

良い口コミ

・時計が読めなくても、時間の感覚がわからなくても、残り時間を意識して行動することができます。
・このタイマーをセットした途端、子どもが自分で時間内に準備を完了するようになりました。
・アラームが鳴るので、安心して作業に集中できます。

悪い口コミ

・値段の割に見た目の質感がよくなかったです。

参照:楽天市場Amazon

3.行動する時間を時計の絵に書き込んでおく

時計の絵を使って、行動するべき時間を記入しておくという方法があります。

時刻は読めないけれど、絵と時計を照らし合わせることができる方にとっては便利な方法です。

絵と同じ場所に針が来たら行動することで、時間の感覚を意識することができます

4.周りの人に時計が読めないことを伝えて教えてもらう

さまざまなアイテムや方法を使っても、どうしても時間がわからないという場合は、周りの人の力を借りることも大切です

できないことを悩み続けるのではなく、周りの人に打ち明けることで、時計のことだけでなくさまざまな面でサポートしてもらいやすくなります。

周りの人にとっても、状況を教えてもらえることで、コミュニケーションがとりやすくなります。

決してひとりで抱え込まずに、周りをどんどん味方にしていきましょう。

このように、発達障害により時計を読むことが苦手な方は、ご自身の状況に合わせて、その対応策を考えてみましょう。

ひとつの方法にこだわらず、その時の状況にあわせてご自身に一番適した方法を見つけてみてください。

まとめ

今回は、時計を読むことが苦手な発達障害について紹介しました。

訓練をして時計を読むことができるようになれば、ご本人にとって大きな自信につながり、毎日の生活がより充実したものになるのではないでしょうか。

しかし、発達障害はあくまで脳の影響によるものなので、すべての方が必ず時計を読めるようになるとはいえません。

時計が読めないことを責めるのではなく、読めなくても問題が生じないように、先回りして準備をしておくことが大切です。

周りの方を味方につけて、時計が読めなくてもご自分にあった「時間を守れる方法」を見つけていきましょう。