今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害の子どもの学校選び」についてです。

子どもに発達障害がある場合、どのように学校を選択していけばよいのか、悩みますよね。

もし学校・学級が子どもに合わなければ、自己評価がさがり、自信・やる気を失い、ひいてはうつ病などの二次障害を引き起こすこともあると言われています。

そのようなことを避け、子どもの成長を最大限に引き出すために、できる限りベストな選択をしたいですね。

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静江
今回は、小学校選びに的を絞ってみてみましょう!

では、実際にどのように選べばよいか、4つのポイントを見ていきましょう。

発達障害の子の学校選び~選択肢を知る!

  1. 通常学級 (普通級、通常級とも言う)
  2. 特別支援学級 (支援級とも言う)
  3. 特別支援学校 (支援校とも言う)

大きく分けて3つの選択肢があります。

特徴を知ろう!

1.  通常学級

標準人数は40人です。(小1は35人)

カリキュラムに合わせた授業進度で学びます。特別支援教育の対象である子どもについては、個別の指導計画が策定され、一人一人に合わせた支援を受けることができます。

例えば支援員を配置してもらえたり、拡大教科書などの教材を使用したり、補助ツールを使用したりすることができます。

しかし、基本的にはみなが同じペースでカリキュラムをこなしていくことが求められます。このペースについていけない子がいれば、クラスメイトや先生が遅れないよう助けていきます。

周囲の理解がカギになりますね。

通級って?

通常学級に在籍しつつ、それぞれの障害に合わせて個別指導を受けるための教室のこと。
子どもに合わせて学習内容や通級時間は変わります。
比較的障害の程度が軽かったり、特定のことだけに困難がある場合に適しています。
学校に通級指導教室がない場合は、近隣の「他行通級」もできます。

2.特別支援学級

標準人数は8人です。

障害種別ごとに編成され、「個別の指導計画」に基づき、支援・指導を受けます。

少人数でのびのび・マイペースに学べ、細かいフォローが受けられるのがメリットですね。

日常生活習慣(着替えや食事、排泄など)、質問のタイミングや生活のルールなど基本的なことも学べます。

勉強のペースが遅くなってしまったり、学習内容に偏りが生まれてしまうことがある点がネックの一つですね。

交流級って?

特別支援学級に在籍しつつ、特定の時間に通常級に移動して活動します。
例えばホームルームや給食、得意な科目や体育などです。

3.特別支援学校

標準人数は6人です。

基本的には小学校に準じた教育を行っていますが、それに加えて障害のある児童・生徒の自立を促すため、必要な教育を受けることができます。

専門の知識を持った先生が多く、障害の程度に合わせた環境が整っていることが大きなポイントです。

一クラスの人数が少なく、クラス替えなどもないので、同年代の子どもとの関わりが通常学級や特別支援学級と比べて少ない点がデメリットでしょう。

学校数が少ないので、地域から出て通う場合もあります。

特別支援学校に入学するための条件とは?

希望者全てが入れるわけではなく、入学には条件が設けられています。

視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者で、それぞれの障害の程度が学校教育法施行令第22条の3によって決まっています。

発達障害の程度については、以下のようになっています。

一 知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通が困難で日常生活を営むのに頻繁に援助を必要とする程度のもの

 二 知的発達の遅滞の程度が前号に掲げる程度に達しないもののうち、社会生活への適応が著しく困難なもの

引用:文部科学省公式HP

特別支援学級と特別支援学校の目的の違い

  • 特別支援学級ー個々に合わせた学習教育を行うこと
  • 特別支援学校ー生活の自立を図ること

準備は年長からでは遅い!?

就学相談に向けた準備

教育委員会と進路を話し合う「就学相談」は、地域によってまちまち。

年長の春に行われるところもあれば、秋に行われる地域も。

それを踏まえて、可能な限り年中の時から準備を始めることをお勧めします。

というのは、就学相談の時に発達検査や知能検査の結果が求められますが、検査ができる医療機関は限られるため、いざ予約を取ろうとしてもなかなか取れない、、、ということもあるからです。

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静江
予約を入れても診てもらえるのは数カ月先というのが一般的なんですね!

それで前もって年中の時に予約を取り、検査してもらうのが安心です!

発達検査や知能検査については、以下の記事で詳しく解説しています。

学校・学級見学

地域の小学校・学級の様子を、子どもと一緒に見学に行きましょう。

「百聞は一見に如かず」。

各学校が実際にどんな工夫や配慮をしているかを見ることができます。

住んでいる地域の情報を知りたい場合は、

「地域名 + 発達障害 + 小学校」

などで検索すると、出てきます。

学校見学の際に、先生に質問できることは以下の動画も参考にできます。

自閉症スペクトラムと診断された子どもを持たれるお母さんが、特別支援学級の見学に行ったときに学校側に質問したことが短くまとめられています。

学校見学後に子どもに聞けること

学校に見学に行った際には、

「今日の学校どうだった?」

「どっちの学校が好き?」

「今日の学校で勉強してみたい?」

等、子どもの気持ちを確かめてみましょう。

誰に相談できる?

学校選びについて家族だけで悩んでいても、なかなか決定しにくいもの。

ぜひ積極的に信頼できる相手に相談してみましょう!

  • 保育園や幼稚園の先生
  • 発達障害の子どもを持つ先輩ママ
  • 就学相談員

などが心強い相談相手。

通っている保育園や幼稚園の先生は知識や経験が豊富ですから、ぜひ聞いてみましょう。普段の子どもの様子や特徴を理解した上で、役に立つアドバイスをくれるはずです。

発達障害の子どもを持つ先輩ママと情報を共有するのもお勧めです。

また、特別な支援を必要とする子どもを対象とした「就学相談」で、専門の就学相談員と面談できます。

その際には、相談員に具体的な子どもの状態を把握してもらうため、

発達検査や知能検査の結果、療育機関での報告書、療育手帳などを持参しましょう。

親の意向を含め、地域の教育委員会が就学先についての意見を出します。

親と協議して、合意した結果で就学先を決定します。

まとめ

  • 通常学級、特別支援学級、特別支援学校の大きく分けて3種類の選択肢がある
  • 小学校入学までのスケジュールを逆算し、できれば年中から知能検査や学校見学などの準備を開始する
  • 保育園・幼稚園の先生や、「就学相談」で就学相談員と相談できる

先入観を持たずに、関係する情報を積極的に取り入れます。子どもの意見をくみ上げつつ、子どもにとって過ごしやすく、長所を引き伸ばしてくれる環境はどこかを選んでいきたいですね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。