今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「子育てを楽しめない原因と対策」についてです。
「子育てを楽しめない」
「子育てに幸せを感じない私は母親失格?」
そんなお悩みを抱えるママは多いのではないでしょうか。
大丈夫。不安を抱えているのはあなただけではありません。
本記事では子育てを終えた先輩ママのリアルな声をもとに、「子育てを楽しめない」と感じる原因とその対策についてまとめています。
日々の子育てで心と身体に疲れを感じているママはぜひ目を通してみてください。
目次
「子育てを楽しめない」と多くのママが感じる理由
そのように考えてしまう私は母親失格なのでしょうか。
ネガティブな感情から母親としての自信を失うママは多いですね。
「子育てを楽しめないのは自分のせいだ」と考えてしまうママは多いですが、子育てがつらいと感じる場合は子育て環境が大きく影響しているケースが大半です。
子育てはトラブルの連続ですが、ママの努力だけでは解決しようのない問題がたくさんあるのです。
・子どもの特性や性格(育てやすさや育てにくさ)
・夜泣きやイヤイヤ期など成長段階で生じる発達特徴
・父親の協力体制
・親のサポート体制
・家庭の経済状況
・子どもの健康状態
・養育者の健康状態や就業状況
これらの問題においてママひとりが努力して解決できることはほとんどありません。万策尽きたあとは気力と体力、忍耐力で乗り越えようするため、ママの身体がどんどん蝕まれていきます。
疲れが蓄積して子育てが苦痛に感じるのは当然の結果です。
・「子育てを楽しめない」という感情は心身の疲れから生じる自分へのSOSです。根拠のない思い込みで自分自身を責めるのではなく、まずは労わってあげましょう。
・できる範囲で子育て環境の改善を試みて、カバーできない部分は迷わず自治体のサービスを活用しましょう。
本記事をご覧いただいている人には発達障害のお子さんをもつママも多いと思います。悩んだときは24時間繋がる相談窓口を利用してください↓↓
「子育てを楽しめない」と感じやすいママの性格
影響を受けやすい人の特徴についてひとつずつ説明しますね。
責任感が強い
責任感の強い人は自責の念が強く自己犠牲を厭わない傾向にあります。
前述の通り子育てで起こる問題の大半は努力で解決できないものですが、責任感の強いママはそれらの問題をすべて自分の責任として背負いこんでしまう傾向にあります。
「責任を果たせていない」という思い込みと問題を解決できないストレスが自己否定に繋がり、子育てそのものに楽しみを見出す余裕がなくなってしまいます。
完璧主義
完璧主義の人は目標意識が高く自分に厳しい傾向あり、また0か100かの二極化思考に偏りがちです。
完璧を求めすぎると子育てや家事の段取りが少し崩れただけで焦りやイライラが募りますし、二極化思考に陥ると100点をとるまで満足を得られず不安定な精神状態が続きます。
過度の心配性
過度に心配性な人は思考がネガティブになりやすく不安や心配ごとを慢性的に抱えています。
「子どもの命を預かっている」という重圧から子育てに不安や心配を抱えるママは多いですが、ネガティブな感情が強すぎると過度な精神的不安や肉体的な疲労感を感じるようになります。
症状が進行すると日常生活にも支障をきたすため注意しましょう。
人と比較してしまう
「子どもはひとりひとりの個性とともに成長する」と頭では理解していても焦りや不安を感じることはありますよね。
SNSの普及により世界中の人々の日常生活が写真や動画、テキストで配信されているなかで、必要以上に比較のストレスを感じている方は多いと思います。
リアルの世界も同様、見えないところでそれぞれ悩みを抱えているものです。
自己肯定感が低い
自己肯定感が低い人は自らの行いが正しいという確信を持ちにくいため、子育てに対しても漠然とした不安をもち続けています。
自分の行動に疑心暗鬼になりやすく他者との比較や第三者の意見から正解を見極めようとする傾向にあるため、自己肯定感が低い人は精神的な負担から子育てにもストレスを感じやすいタイプといえます。
悩みをひとりで抱え込む
悩みを人に話すことで解決しなくても気が楽になったりすっきりした経験は誰にでもあるでしょう。
感情を解放する行為には心の浄化作用があるため辛いときやしんどいときは積極的に発散する方が良いのですが、感情表現が苦手な人やまわりに気を遣いすぎる人は発散できずにストレスを抱え込む傾向にあります。
子育てを楽しむコツはすごくシンプルだった
ここまでは子育てを楽しめない原因について説明しましたが、ここからは子育てを楽しむための方法を具体的に説明します。
環境を変えられない場合はどうしたらよいのでしょうか。
疲れているときは無理しない
健康を害すると心も疲れてしまい、何においても楽しむ余裕がなくなってしまうものです。
「疲れているな」と感じるときの対策は、誰かの手を借りるか自分の負担を減らすかの2択です。負担を減らすことをサボっていると考えてしまう人もいますが、負担の軽減は必要な調整であってサボることとは別物です。
・まずはひとりで抱え込もうとせずまわりの力を借りましょう。遠慮してSOSを出せていないときはありませんか。
・すぐに環境を変えることが難しい場合は作業数を減らしましょう。作業に優先順位をつけて、省略できることや簡略化できること、翌日に回せることを徹底的に整理してください。
完璧を目指すよりまずは終わらせる
「完璧を目指すよりまずは終わらせろ」
Facebookの開設者、マーク・ザッカーバーグの言葉です。
仕事の効率化を目的とした教訓ですが、この言葉は子育てにも当てはまると考えます。
仕事のメリット | 子育てのメリット |
---|---|
納期遅延リスクがなくなる。上司からのフィードバックを受けて内容の修正・ブラッシュアップに時間を使えるため品質向上にも繋がる。 | その日のタスクを一通り終わらせられる。時間が余れば気になる部分に手を加えられる。 |
業務の優先順位や重要度を考える癖がつくため無駄な業務が削られて生産性があがる。 | 子育てや家事作業ひとつひとつの重要度と優先順位を考える癖がつき、合理的な妥協点を見出せる。 |
瞬発的な判断能力を鍛えられるため臨機応変さが身につく。判断能力と経験値がアップするため想定外のトラブルにも強くなる。 | 想定外のトラブルが多い子育てにおいて割り切りの精神と柔軟な思考が身につく。 |
「~ねばならない」という思い込みから生まれる行動は案外多いものです。子育てにおいて100%を求めるのは非現実的かつ無意味なこと、そのような思考を意識的に削ぎ落とすことで体の負担はもちろん心の負担も軽減されるでしょう。
・子育てにおいて作業を100%計画通りに進めることは非現実的。無理すると結果的に自分もしくは子ども、まわりの人に負担を与えます。
・長期的な視点で子育てすることを目標として、悩みすぎずに「まずは終わらせる」ことを心掛けましょう。
「~ねばならない」思考の改善方法として、医療機関でも実施されている「認知行動療法」が役立ちます。
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感情を日記に書きとめる
愚痴や不安を人に話すことに抵抗がある人は日記をつけてみましょう。
日記にはこのようなメリットがあります。
- 誰の目も気にせず子育てのグチや弱音を書ける
- 頭の中を整理して冷静に考えられるようになる
- 子どもの成長ダイアリーになる
絵が好きな人は絵でもいいですし4コマ漫画にするのも面白いと思います。毎日書く必要はなく書きたいと思ったときに書くくらいが負担になりません。
日記を書くことに決まりごとはありませんが、その日あなたが頑張ったことを書くと客観的な視点で自分を評価できるようになるのでおすすめです。
・自分と対話するイメージで日記をつけてみてください。
・思ったことを素直に記すこと、そしてできるだけ自分を褒めてあげましょう。
子育てのモチベーションが保ちやすい環境をつくる
人は褒められると嬉しい気持ちになってモチベーションがアップします。また「見てくれている」という安心感にも繋がります。
それは子育てにおいても同様にいえることでしょう。「いつも頑張ってくれてありがとう」と褒めてもらえることは子育てのモチベーションに繋がります。
では(特に普段あまり褒めてくれない人から)褒めてもらうためにはどうしたらよいのでしょうか。そこでひとつ提案したい方法は「返報性の原理」という心理作用です。
返報性の原理
人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理をいう。
引用元: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
人は無意識の中で「施しを施しで返したくなる」心理があります。スーパーで試食をしたら買わないと気まずい気持ちになるのもその一種ですね。
つまり「褒められたいならまずは相手を褒めてみる」これを意識してみてください。パパであれば「お仕事頑張ってくれてありがとう、お疲れ様」と伝えることで、コミュニケーションの円滑化にも繋がります。
・子育てのモチベーションを無理やり上げるのではなく、自然に上げてもらえるような環境づくりをしてみましょう。
・相手を変えるにはまず自分から、褒められたい相手を褒めてみましょう。継続することで風向きが変わってくるはずです。
まとめ
「子育てを楽しめない」のはあなたのせいではありません。同じように悩んでいるママがたくさんいることを忘れないでください。
- 子育てのトラブルはママひとりでは解決しようのない問題が大半です。家族みんなで協力して、カバーできない部分は迷わず自治体のサービスを活用しましょう。
- トラブルによって受けるストレスの大きさにはひとりひとり異なります。責任感の強い人や完璧主義者、過度に心配性な人などはストレスを抱えやすい傾向にあります。
- 子育てを楽しむためには難しく考えすぎないことが大事です。「疲れているときは無理しない」「完璧主義をやめる」など、少しでも楽な気持ちで子育てできるようセルフコントロールしましょう。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。