今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。 今日のトピックは、「子育てコーチング」についてです。

みなさんは「子供がいうことをきかない」「勉強しない」という理由で、ついつい叱っていませんか?

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静江
私は、余裕がないとついつい叱ってしまいます。。たまにそんな自分に自己嫌悪になることもあります。

実は「子供がいうことを聞かない」「勉強しない」のは、親のかかわり方が原因かもしれません。そんな時には、「子育てコーチング」が大変有効です。

この記事では、「子育てコーチングに大切な要素」や「具体的な質問例」をご説明し、さらに「コーチングを学ぶためのおすすめの動画・本」を紹介いたします。

上手くいけば子供の行動が変わり、今後の成長にも大きな変化となります。ぜひお読みください♪

子育てコーチングに重要なのは、傾聴・承認・質問

子育てコーチングに必要な要素は、傾聴・承認・質問の3つに分解されます。初めにそれぞれご説明していきます。

傾聴

まず、相手の話を心から聴くことが大切です。これは、子育てで最も大切なスキルといっても過言ではありません。

心から聴くというのは、子供の気持ちを受容し、共感することです。

チェック

「受容」 … 相手のありままの感情をうけいれること
「共感」 … 相手の気持ちになり、感じた感情に理解を示すこと

例えば子供が友達と喧嘩をして、明らかに親から見て自分の子供に非がある場合、ついつい、子供を叱りつけてしまいそうです。

しかし、まずは喧嘩をした本人の気持ちをよく聞いて受け止め共感した上で、必要があれば肯定的な言葉で叱りましょう。

有効な方法は、「オウム返し」です。子供の発言をできれば感情を含めてそのまま、返してしまいましょう。

以下、動画を見るとよく理解できます。

承認

次に承認です。承認は大きく3つに分かれます。それぞれ見ていきましょう。

存在承認

存在承認とは、子供たちの存在そのものを肯定することです。そのためには、親から言葉にして、「子供が大切だ」というメッセージを伝えることが大切です。

例えば、「お父さんは〇〇のこと大好きだよ」や「〇〇はお母さんの宝物だよ」とつたえることで、「ここにいていいんだ」と存在を肯定された気持ちになります。

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浩二
なかなか照れ臭くて、子供にそんな言葉は掛けられていないですね。意識して、伝えていこうと思います!!

また、言葉に付け加えてスキンシップも大切です。頭をなでたり、ハグをすることも良いとされています。

日本では、直接言葉にして伝える習慣や、スキンシップの習慣がありませんが、子供の成長には必要不可欠なので意識して実践していきましょう。

プロセス承認

プロセス承認とは、子供の成果ではなく、努力したプロセスをほめることです。

例えば、うまくスポーツの試合でプレーできず、勝てなかったとします。しかし、この場合も子供は練習で工夫や努力を重ねていたはずです。

この努力のプロセスをほめることで、継続力や次への活力を得ることができ、最終的に成功できる人材へ成長します。

未来承認

未来承認とは、将来の子供の夢を承認してあげることです。

例えば、プロ野球選手になりたい子供がいたとします。その子供に、「才能がないと無理だ」や「プロになれるのは、一握りの選手だ」と伝えたら、どうでしょう?本人はきっと、練習を継続できなくなります。

親として子供の夢を応援するために、その興味関心の背中を押すことが大切です。将来の夢を、実現可能性を抜きにして、応援する言葉がけ、サポートがあれば、子供は自分の夢に向かって行動を始めるでしょう。

(参考)アンガーマネジメント

ちなみに、承認するのが苦手、逆に叱ってしまうことが多くて悩んでいる方には、以下アンガーマネジメントに関する記事がおすすめです。あわせてお読みください。

質問

相手の話をよく聴き、承認を与えた上で、最後は子供の「自分の頭で考えること」や「自発的な行動を促す」ような質問が大切です。

親からみて子供は未熟に見えますが、ちゃんと自分で考える力を持っています。子供を信じて任せる姿勢が大切です。

また、自分で考え、問題を乗り越える力を鍛えることは、社会に出たときに逆境を跳ね除ける力=レジリエンスを高めることにつながります。

この後の質問例を参考に実践してみてください。

(参考)発達障害のお子さんへの対応

なお、発達障害のお子さんは、上記に加え、それぞれの特性に合わせた対応も必要になるケースもございます。以下記事を参考にご覧ください。

この質問で大丈夫!簡単に使える質問例5選

それでは、簡単に今日から活用できる、質問例5選をご紹介します。言葉を変えることは、親一人の意志でできることです。すぐには変わらないかもしれませんが、根気強く質問を投げかけてみてください。

1.今日はどんな事が楽しかった?

この質問は、寝かしつけの際ベットの中で聞くことをお勧めします。

人間は寝る前の15分間の記憶が一番残るとされています。そのため、寝る前に楽しかったこと、ポジティブなことを考えることは、情緒の安定にも大変有効です。

また、楽しかったことを自ら振り返ることで、自分が楽しいと思うこと、興味関心があることが明確化され、好きなことを突き詰めることができるようになります。

2.今日はどんな楽しい一日にしたい?

次にこの質問は朝起きて、朝ごはんの時に聞いてみることをお勧めします。

この質問を投げかけ、本人に一日の過ごし方を考えさせることで、日々の限られた時間を有用に使える子供になります。

また、今日はどうやって楽しもうか?と考えることとなり、生きることへ積極的なマインドを育てることができます。

3.なんのために勉強するの?

「子供の仕事は勉強」などと、声をかけてしまいがちですが、将来の展望もまだまだ先のことに思える子供にとって、楽しくない勉強は苦行になることもあります。

おぼろげながらでも、勉強する目的やそのメリットを、子供ながらに明確に認識させることで、自分で勉強を開始することになります。

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静江
大人でも、目的やメリットの感じないことを勉強しろ、と言われてもやる気が出ないですもんね…、やってみます!

4.将来どんな人になりたい?

最近夢を持たない子供が増えていると聞きます。それは日本の将来の展望が右肩下がりである時代背景もありますが、子供に将来のイメージを考えさせる機会を親が作っていないだけかもしれません。

当然様々な経験を通して、おぼろげながらに社会に出た時のイメージを作ることも必要ですが、まずは断続的にこの質問を通して、大人になったらなりたいイメージを作ってもらうことが大切です。

目標ができれば、子供はそれに向かって実直に努力を始めます。日々の過ごし方もかわるでしょう。

5.うまくいくためにはどうすれば良いかな?別の方法はあるかな?

子供は経験が少ないこともあり、いろんなことを失敗を通し学びながら成長していきます。これを親が気を利かせて失敗しないようにしてしまうと、子供の失敗する機会を奪ってしまうので、なるべく手を出さず見守るようにしましょう。

さらに失敗した際、「うまくいくためにはどうすればよいかな?」「別の方法はあるかな?」と問いかけることで、自分なりの解決法を生み出し、問題を解決する経験ができます。

これは、将来社会に出た時に必ず必要になるスキルです。質問を通して、子供の問題解決の能力を伸ばしましょう。

子育てコーチングを学ぶのにおススメの本・動画

上記にて、子育てコーチングの基本要素・質問例についてご説明しました。更に学びたい方は、以下の動画や本を活用されることをお勧めします。子育てでなかなか時間が取れない中でも、勉強しやすいものを集めましたので、是非ご活用ください。

動画(Youtube):子育て勉強会 TERU channel 

キッズコーチングの専門家の方が動画作成をされています。これまで1000人以上の子どもたちに関わられた経験を元に、子育て・知育・幼児教育ノウハウを届けていらっしゃいます。非常にわかりやすい説明と、子供への教育への熱意にあふれた内容が印象的です。

本:子育てコーチングの教科書

コーチングのスキルと視点が丁寧に語られる、入門書です。動画では、体系立てて学ぶのに苦労する部分もありますので、体系立てて勉強したい方には、やはり本がおすすめです。

こちらの本は、実際のご自身の娘さんとの経験談を交えてかかれております。分量としても多くなく、忙しいパパ・ママに優しく、サラッと読める一冊です。

著者あべまさい
出版社ディスカバー・トゥエンティワン
価格1,540円(税込)
発売日2015年03月
2021年12月2日現在 楽天ブックスから引用

本:マンガでやさしくわかる子育てコーチング

子育てコーチングを体系立てて勉強してみたいが、難しい本を読むのは苦手、という方は、マンガで読める以下の本がおすすめです。

なぜ、子育てコーチングが大切なのか、子育てコーチングを生活の中でどのように活用すればよいのかが、順序だてて説明されていて、大変読みやすい本です。ぜひ購入してみてください。

著者竹内 エリカ 
(一般財団法人日本キッズコーチング協会理事長)
出版社日本能率協会マネジメントセンター
価格1,650円(税込)
発売日 2018年08月01日頃
2021年12月2日現在 楽天ブックスから引用

子供のどうして!が解決する方法までしっかり書かれていて、わかりやすかったです。色々な育児書よりも、マンガだとわかりやすくてよかったです。

引用元:Amazon

まとめ

いかがでしたでしょうか?

この記事では。「子育てコーチング」について、解説して参りました。

まとめ

1.子育てコーチングに重要な要素は、「傾聴」「承認」「質問」
2.子供を変える簡単に使える質問例5選は以下の通り。
  ・今日はどんな事が楽しかった?
  ・今日はどんな楽しい1日にしたい?
  ・なんのために勉強するの?
  ・将来はどんな人になりたい?
 ・うまくいくためにはどうすれば良いかな?別の方法はあるかな?
3.興味がある方は、簡単に理解を深められるおすすめの動画・本を読んでみてください。

子育てコーチングは奥が深く、効果が出るまで時間がかかるかもしれませんが、子供を変える効果があり、変われば親の負担がかわり、今後の子供の成長も大きく変わるかもしれません。

また、親の言葉を変えるのは親の意志一つでできます。子供は関係ありません。

思い立ったが吉日です。行動しなければ何も変わりません。是非挑戦してみてください!