今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害5歳」についてです。
最近「発達障害」をニュースなどで耳にするようになりましたね。
あなたはお子さんを持つママでしょうか?
目次
もしかして発達障害?
2−3歳までは発達段階でもあるため、からだも言葉の面でも個人差がありますが、成長するに従って気にならなくなる場合もあります。
5歳ごろは、からだも大きくなり、運動や遊びの幅も広がります。
身の回りのことも自分でできる頃です。言葉も豊かになり、相手の気持ちを理解できるようになったり、お友達ができたり、集団の中で遊んだりするようになります。
もしかして発達障害?と心配になるのは以下のようなことではないでしょうか。もしかしたら、発達障害の可能性があるかもしれません。
・幼稚園などで友達と仲良くできない
・こだわりが強い
・言葉に詰まる、言いたいことが伝わりにくい
・指示したことや集団のルールが理解できない
・落ち着きがない
・動きがぎこちない
(参照文献 PDF発達障害の診断を受けた幼稚園児の行動特徴: 3歳から5歳の変化に関する検討 宮寺千恵 吉澤智慧 2015)
上記に書いたのは発達障害の特徴の一部です。
発達障害にはいくつかのタイプがあります。
発達障害の種類
発達障害は生まれつきの脳の機能の一部の障害があることが原因です。
育て方やしつけがいけなかったという誤解もありましたが、それは関係ないと言われているので安心してくださいね。
発達障害の種類は以下をご覧ください。
「発達障害」は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」
引用元:発達障害者・支援センター|発達障害とは
そして、発達障害には個人差があり、また一人の人が複数の障害の傾向を持っていることもあります。
それぞれの障害の特徴を知り、子どもが何に困っているかを理解してあげることが大切です。
(参照 発達障害情報・支援センター 厚生労働省|みんなのメンタルヘルス、発達障害)
広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群)
- 会話のキャッチボールが上手にできない
- 一人遊びが多い、他の子に関心がない、集団行動が苦手
- こだわりがある、臨機応変が苦手
- 得意なことは何時間でも熱中できる
発見される時期
- 1歳6ヶ月を過ぎてから早期兆候が見られる
よければ併せてご覧下さい。
注意欠陥多動性障害(AD/ H D)
- じっとしていられない、常に動いている
- 順番を待てない、話に割り込む
- 不注意(うっかり)が多い
- 集中し続けるのが困難で最後までできない
- 物事の段取りや整理整頓が苦手
発見される時期
- 学童期(7−12歳)の発見が最も多い
- 次に5−6歳、3−4歳の順で多い
参考動画です。注意欠陥多動性障害の特徴や対応が解説されています。
学習障害(LD)
- 読む、書く、計算するなど特定の行為が難しい
- 小学校の学年が上がるにつれ成績不振に陥る
発見される時期
小学校低学年(7−8歳)から小学校高学年にかけて発見される
学年が上がるほど発見される頻度が高い
知的障害を伴う場合も
発達障害は、知的障害を伴うこともあります。
チック障害
自分の意思とは関係なく行う行為を意味しています。運動チックと音声チックの2つのタイプに分類されています。
- 運動チックとは、まばたき、急に首を振る、顔をしかめる、などの素早い運動をする行為
- 音声チックとは、咳払い、鼻を鳴らす、奇声をあげる、特定の単語を繰り返すなどの行為
経過
成人までに症状が軽快に向かうことも多い
運動チックと音声チックの両方が一年以上続く重症のチック障害のこと
チック、トゥレット症候群の特徴や当事者の現状がわかる動画です。
吃音症
口ごもったり、言葉の出だしが困難だったり、話が休止したりなど流暢に話ができない状態
発達性協調運動障害
WHOの診断ガイドライン「ICD-10」によると、全体的知能の遅れや、協調運動の発達の重篤な機能障害を基本的徴候としています。
動作ができないことにより日常生活に支障がある場合を発達性協調運動障害と診断されます。
早期発見が大切
5歳は、幼稚園などの集団生活をする機会も増えて、家庭以外で過ごす機会も増えてきますね。
発達障害を持つと保育園でなじむことができなかったり、褒められるよりも注意されたり叱られたりすることの方が多い傾向があります。
発達障害の経過
発達障害があると、自信を持って生きていくのが難しい傾向になり、自己肯定感が低い状態になることが多いです。
発達障害は、その特性によりうまく環境に適応できず、問題を抱えてしまったりすることも多いです。
このように発達障害に気づかずにいた場合、環境に適応できず様々なストレスを受けると、精神疾患や不登校、いじめなどの二次障害になる可能性もあります。
家庭でしたいこと
まずは、子どもを褒めてあげましょう。
発達障害がある場合は、コミニュケーションや人間関係で疲れてしまったり、先生に注意されたりと、どちらかというと自信をなくしてしてしまう経験をすることの方が多いです。
ですので、できたことを意識的に褒めてあげて、子どものやる気、意欲、自信を育ててあげるようにしましょう。
家庭環境も大切
5歳といえど、まだ家庭で過ごす時間の方が多いですよね。だから、家庭環境も大切なんですね。
子どもが安心できる環境を作ってあげましょう。
具体的には、ママやパパが良い関係でいたり、楽しい会話をしてみたり、子どもが居心地がいいような環境を築いてあげましょうね。
親子のコミニュケーションを大切に
親子のコミニュケーションも大切ですね。
子どもの話を否定せずに聞いてあげましょう。
子どもにとって、話すことも自己表現の一歩ですから、穏やかな気持ちで聞いてあげましょう。
これは、個人的に思うことですが、話を聞いてもらえることで「自分は受け入れられているんだ」「いてもいんだ」と子どもの自信が育ち、両親への安心感や信頼につながると思います。
「あなたのことが大好きだよ」
「あなたのことを思っているよ、気にかけているよ」
このように言葉や態度で見せてあげてくださいね。
両親と過ごせる時間が、将来大切な時間になると思いますよ。
子どもに注意したい時どう伝える?
親の立場では、子どもさんには「いいこと・悪いこと」を伝えないといませんよね。
そうしたときに注意してほしいポイントです。
・その場で、簡潔に、わかりやすく
・顔を見て、穏やかにゆっくり話す
・テンポの遅めの会話を心がける
・話に集中できるように環境を調整する
その子が持つ障害によって、もっと工夫する必要もあるかもしれませんが、理解できるように対話することが大切です。
親が努力をしても、子どもが理解できていないこともあるのでしっかり時間をとって子どもと向き合うことが大切ですね。
しかし、親御さんが努力しても、子どもにその思いが届かないこともあります。その場合、専門の相談窓口でも相談することができます。
相談窓口
親御さんにも限界はあります。限界を感じる前に、知っていてほしい相談窓口を挙げていきます。
幼稚園・保育園
子どもや親御さんにとって、一番身近なところではないでしょうか。
幼稚園などの先生は日々子どものことを見てくれています。幼稚園で気になることがないか、または家庭で気になることなど相談してみてはいかがでしょうか。
自治体の相談窓口
自治体では任意の健診になりますが、5歳児健診(あるいは5歳児就学前健診)が行われています。
来年の就学に向けて、気がかり思う場合も受けることもできます。
支援の対象になった場合には継続して自治体の支援を受けることもできますし、適切に療養を受けられることにつながります。
発達情報支援センター、療養施設
発達障害情報支援センターの窓口は全国に設置されています。リンクはこちらです。
受診や診断までには数ヶ月かかることが多いようです。幼稚園や自治体から、こちらを紹介される場合もあるようです。
なお、準備しておくとよいものは、
- 母子手帳などの生まれてからの経過がわかるもの
- 幼稚園や家庭での困ったエピソード
- その子の特徴など
これらを準備しておくといい理由は、発達障害を判断するときにはその子の生育歴が重要な情報になるからです。
そして、相談では「今何に困っているのか」「相談したいことは何か」など考えておくと相談が円滑に進められるようです。
放課後デイサービス
小学校に就学している子どもが対象になってしまいますが、「放課後等デイサービス」という事業があります。その目的は下をご覧ください。
放課後等デイサービスは、支援を必要とする障害のある子どもに対して、学校や家庭とは異なる時間、空間、人、体験等を通じて、個々の子どもの状況に 応じた発達支援を行うことにより、子どもの最善の利益の保障と健全な育成を図るものである。
引用元:厚生労働省|放課後等デイサービスガイドラインについて
施設紹介
発達障害を持つ子どもさんやその子どもを支えるご両親の負担は計り知れないものがあります。
それでも、お子さんの健やかな成長を見守っていきたいですよね。
放課後等デイサービス・アレッタでは、横浜市を中心に、小学1年生~高校3年生の児童を対象に事業を行っています。気にしていただけましたら、是非一度お問い合わせください。
子どもさんにとって「お気に入りの場所」、保護者様の一時的な休息や相談できる場所を目指しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。5歳になると就学が目前に控えている年齢でもあり、親御さんは心配がつきませんよね。
もしも子どもさんは発達障害の可能性があったとしても、子どもを理解してあげて応援してあげましょう。
親御さんにできることもたくさんありますが、できないこともあります。そんな時は、ひとりで思い詰めたり悩まないで気軽に相談してみて下さいね。