今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「爪噛み」についてです。
発達障害のお子さんがいらっしゃる親御さんは、子どものひとつひとつの行動が不安になりますよね。
放っておいたほうがいいの?注意したほうがいいの?ここでは爪噛みについての疑問にお答えします。
目次
子どもの爪嚙みってやめさせられる?
やめさせるのではなく代替手段を考える
落ち着く、ストレス発散というために爪噛みという行動をとっているということから理解し、ストレスを溜めないために、爪噛みの代替手段をお子さんに提示していきましょう。
爪噛みの代替手段として、噛むことを想定した鉛筆キャップやガムなどがあります。
また、噛むという行為から考えを逸らすための環境作りも効果的です。
環境作りとして、好きなゲームやおもちゃを使って遊ぶ時間を作ったり、YouTubeを見る時間を作ったりなど、他に夢中になれる環境を作るということも爪噛みをしなくなる要因になります。
無理にやめさせようとしない
爪噛みという行動は、親御さんからすると今すぐやめさせたいと思う行動だと思います。
そのため、感情的に怒って、やめさせようとすることが多いと思いますが、逆効果になることが多いです。
爪噛みというストレス発散の行動を無理にやめさせた場合、ストレスが溜まり、他の癖が出たり、怒りやすい子どもになってしまうことがあります。
癖というものは無意識にしていることが多いものなので、まずは癖を子ども本人に意識させることから始めましょう。
癖を子どもに意識させる際に、「また爪噛んでる!」「噛んだらダメって言ってるでしょ!」など、決して感情的になって怒らず、「癖が出てるよ」「爪が痛いって言ってるよ」など、冷静に伝えることが大切です。
爪噛みってどんな癖?
爪嚙みは一過性の生理的な行動
爪噛みは小学生に近づくほど多くなる行動になります。
他の指しゃぶりや鼻ほじり、性器いじりなども含め、多くは一過性の生理的な行動になってくるので、あまり思い悩まないようにしましょう。
脳の覚醒や情緒を保っている
爪や物を噛むという行動は、刺激によって「脳の覚醒や情緒を保つ」という重要な行動にもなってきます。
噛みたいという欲求を無理に抑えてしまうと、ストレスが溜まっていくだけになってしまうので、ストレスを発散させるという意味でも、代替手段や見守るという対応が必要になってきます。
対応と結果の事例
- 好きなゲームをしている間は爪を噛むことがなくなりました。
- YouTubeを見ている間は爪を噛むこともありますが、なにもしていない時と比べると減っています。
- 爪噛み防止用のマニキュアを塗りましたが、関係なく噛んでいました。
- ガムを噛んでいると爪噛みをしなくなり落ち着いています。味がなくなってもずっと噛んでいます。
- 「爪が切れるまで伸びて、お母さんに爪切らせてくれたらアイス食べよーね」とお願いすると、爪が伸びるのを待ってくれるようになりました。
まとめ
爪噛みの行動は発達障害と診断されたお子さんに多くみられる行動ですが、決して発達障害特有の行動ではなく、不安感の強いお子さんに多い行動となっています。
噛むことを想定した鉛筆キャップやガムなどの代替手段を試したり、好きなゲームやおもちゃを使って遊ぶ時間を作るなど、他に集中できる環境作りなどをしていくことで、爪嚙みの行動が和らぐ事例が多くみられます。
爪噛みをする原因はひとりひとり違ってはきますが、成長するにつれ、徐々に自分の特性に合ったカバー方法を見つけたり、場面に応じて我慢できるようになったりと、対応できるようになっていきます。
もし、指先が常に怪我をしていたり、精神的なストレスが心配される場合、かかりつけの医師に一度相談してみることもひとつの方法なので、あまり抱え込まないようしていきましょう。