今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所になることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「日本での子育て」についてです。
今の日本で子育てをするのって、不安じゃありませんか?補助制度がどうなっているかもよくわからないし、旦那さんと子育てを一緒にやっていけるかわからないし、お金もかかるし。とにかく不安が大きいですよね!?
今回はそんな不安を抱える皆様のために、日本での子育てをするなら知っておきたいことをまとめて見ました!これで準備して、少しでも安心して子育てをしていただければと思います。
目次
子育ての現状
日本を取り巻く子育ての状況は、どのようになっているのでしょうか。すでにご存じの方も多いかもしれませんが、日本の子育てに対する満足度は全世界的に見てもとても低い順位です。
そもそもどうして日本の子育て満足度は低いのでしょうか。改めて整理してみましょう。
育児の役割分担
内閣府の調査によると、日本国内における育児の役割分担は海外の国に比べても、「男は仕事、女は家事」の意識が強いことがわかります。以下の写真は男が仕事をして、女性が家事を行うことに賛成かどうかを表したグラフです。
この写真を見てみると、日本は欧米の国々に比べて男女で仕事と育児を分担することに賛成している割合が50%を超えていることがわかります。日本では女性が家事育児をするべきという風潮が強いため、子育てがし辛いと感じる女性が多いのでしょう。
逆に欧米では、男性も女性も等しく家事や育児に参加する文化が広まっているため、男性が仕事女性が家事育児という考えに反対の人が多いようです。
合計特殊出生率の低いアジア圏よりも、合計特殊出生率の高い、ヨーロッパの方が男女ともに家事育児に積極的な傾向が強いようです。
三歳児神話の存在
日本では、子供が3歳までは保育所に預けるのではなく、母親が家庭内で育児をするべきであるという三歳児神話の存在が大きな原因になっています。そもそも三歳児神話はなぜ生まれたのでしょうか。
三歳児神話の出自は昭和26年にイギリスの精神科医ボウルビィが発表した報告書によるものです。子供は3歳までは母親が育児に専念し、子供に愛情を注ぐことで心身の発達に大きく影響する。というものでした。
当時の日本は1950年代ですから、男性は仕事をして女性が家事育児をするのが当たり前のような世の中でした。きっと、その世の中にピッタリとハマるので、日本では三歳児神話が広まったのではないでしょうか。
三歳児神話の新しい考え
三歳児神話における重要な点は、「子供に愛情を与える」という点にあります。しかし、愛情を注げるのは母親だけなのでしょうか。
現代の研究では、子供が3歳になる前に母親が就労しても影響はないとされています。というのも、愛情を注ぐ人間が決して母親だけではないというところがポイントです。
現代の日本では、核家族が減少していますが祖父母や近所の方々から愛情を注いでもらうことは十分可能です。お茶の水女子大学の菅原ますみ教授はNHKの取材に対してこのように述べています。
「日本で269組の母子を12年間追跡調査した。その結果、3歳未満で母親が働いても、問題行動や母子関係の良好さに関連性は認められなかった」
NHK生活情報ブログ
決して母親が3歳児になるまで子育てをしなければいけないとは限りません。周囲の協力が得られれば家庭内で育てることもできますし、保育所はそのための施設でもあります。
確かに三歳児までが大切な時期であることは間違い無いでしょう。しかし、それが母親の専業によってなされるわけでは無いことを、すべての人間が知っていてくれると良い世の中になるでしょう。
日本の子育て支援
それでは、日本の子育て支援はどのようになっているのでしょうか。子育ては家庭がすべて負担するのは厳しく、今の世の中では生活するのもなかなか大変です。国がどのようなサポートをしてくれるのか知っておくことは、損をしないためにも重要です。
子育て関連の助成金
子育て関連の助成金が日本でも存在していますが、分かりにくかったり、少ないと感じたりする方が多いようです。どのような助成金があるかもわからずに、損をしてしまう方も少なく無いようです。
児童手当
一番有名なのは児童手当でしょう。中学校卒業(15歳まで)の児童に対して給付される補助金です。
年齢 | 手当支給額 |
3歳未満 | 一律¥15,000 |
3歳以上 小学校卒業まで | ¥10,000 (第三子以降は¥15,000) |
中学生 | ¥10,000 |
支給は毎年6月、10月、2月にまとめて支給されます。注意したいのは、毎月支給ではないので例えば6月だったら、2〜5月の金額がまとめて支給されます。
児童手当を受ける場合には、現住所への認定請求が必要です。認定が受けられた場合翌月から支給が始まります。申請する場合には、健康保険証の写しなど本人確認ができるものの写しが必要になるので、忘れずに準備しましょう。
給付金に関してはこちらの記事にも載っているのでぜひチェックしてみてください。
幼児教育や保育の無償化
2019年10月1日から幼稚園や保育園の無償化がスタートしました。厳密には条件付きの無償化です。
0~2歳児 | 3~5歳児 | |
幼稚園 | ー | 無料 ※ただし新制度未移行の幼稚園では 月額2.57万円まで無料 |
認可保育園 認定こども園 | 無料 ※住民税非課税世帯が対象 | 無料 |
認可外保育園 認証保育所 | 無料 ※住民税非課税世帯が対象 | 無料 ※「保育の必要性の認定」があれば 月額3.7万円まで |
手続き等については、各施設によって違うのでそれぞれまとめてみましょう。
これらは無償化の対象のため手続きは不要です。
無償化のための申請が必要です。幼稚園から申請書類を受け取り、幼稚園経由で各市町村へ提出しましょう。
「保育の必要性の認定」を受けた場合に申請が可能です。各市町村に直接申請しましょう。
ただし、入園料や送迎費用などは無償化の対象にならないので注意しましょう。
動画だと分かりやすいと思うので、併せてこちらの動画も見てみてください!
異次元の少子化対策
現在、日本政府は「異次元の少子化対策」に対するたたき台を発表しました。たたき台とはいえ、未来の少子化対策として今後に期待が持てる話題です。今回は現在発表されている内容を簡単にまとめていきたいと思います。
共働き•共育ての拡充
現在の一般的な世帯は、共働き世帯がほとんどです。そのためには政府も仕事と子育ての両立がしやすいようにサポートをしていこうと考えているようです。果たしてどのようにサポートしていくのでしょうか。
育休制度の見直し
育児休業給付金の割合を一定期間、10割まで拡充して男性も育児休業を取りやすくしようとしています。2025年までに50%取得を目指し、その後2030年までに85%を目指すようです。
誰でも通園制度
現在の制度では、正規労働者の方が保育園に入りやすい仕組みになっています。先行機準備は、保育の必要性が関係してきます。フルタイムの方が保育の必要性が高いと判断されるからです。
今回のたたき台では、就労時間の制限を撤廃し時間単位で柔軟に対応できるようにするようです。
出産費用の保険適応の検討
出産費用の負担は非常に大きく、費用を抑えるためにギリギリまで産婦人科に行かない人も居るくらいです。出産費用の平均額は40〜50万円と言われています。
もちろん出産にも助成金が存在しますが、今後保険適用になると出産に対する不安が少しは軽減されるのではないでしょうか。
若い世代の所得増加
結婚や出産など、費用がかかるものが多いため政府は若い世代の所得を増やすことも重要視しています。現代は昔に比べて、結婚者数が減少しています。結婚数の増加が少子化対策につながると考えている政府は、まずは所得水準の向上を目指しています。
児童手当の拡充
最大の焦点とされているのが、児童手当の拡充です。先にも述べていますが、日本の子育て支援策には児童手当があります。
年齢 | 手当支給額 |
3歳未満 | 一律¥15,000 |
3歳以上 小学校卒業まで | ¥10,000 (第三子以降は¥15,000) |
中学生 | ¥10,000 |
この児童手当には、年収が多い人には制限が存在していて、夫婦のどちらかが年収960万円を超えている場合には、児童手当が¥5,000まで減額されてしまいます。また、1,200万円を超えるときには児童手当を受け取ることができません。
政府は新たな施策として、この所得制限を撤廃しようと考えているようです。さらに、第二子以降の児童手当を増額することも検討しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。現在の日本の状況も、これからの展望もさまざま見えてきたのではないでしょうか?最後にもう一度今回の内容をまとめておきますので、ぜひチェックしてくださいね!
- 日本はまだ「男性が仕事、女性が育児」の考えが残っている。
- 三歳児神話に女性の就労は関係なく、周囲からの愛情があれば大丈夫
- 日本の子育て支援はまだまだ発展途上中
- 「異次元の少子化対策」が実現すれば大きく変わっていく可能性は高い
子育てに関する未来はこれから明るくなっていく可能性が大きいです。助成金も含めてしっかり調べて対策しておくと損をしないはずです!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。