子育てをしていると悩みは尽きないもの…。
日々の子育てや家事で疲れながらも、子どもを見ていて
「何だか他の子と違うような…?」「ずっと騒いでいて、言う事も全然聞かない!」
そんな風に思ったらこの記事を読んでみてください。
もしかしたら少しでも助けになるかもしれません!
目次
そもそも発達障害って?
医学的には自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)の3つを指します。
どれか一つを持っているだけでなく、それぞれの要素を持っていて個々によってその要素の強さが違う事も多いのです。
それぞれの代表的な特徴
自閉スペクトラム症(ASD)
- いわゆる「空気」を読むのが苦手。表情や視線、身振り等から相手の気持ちを読み取るのが苦手。
- 発言や事実を事実として受け取るが、その裏にある意図を汲み取れない。
- 曖昧さが苦手。線路図や数字、いつも同じ散歩道を歩く等パターン化されたものを好み、変化が苦手(こだわりが強い)。
- 光や音、皮膚感覚などに感覚過敏や感覚鈍麻(鈍感)がある。
〇経験上遊んでいる際に、やたらつま先立ちをしたがる子は感覚過敏を持っている子が多かったように感じます。(だからといって必ずASDという訳ではありません。)
注意欠陥多動性障害(ADHD)
- 集中したり順序だてて活動することが苦手。物をなくしやすかったりもする。(不注意)
- じっとしていられない。静かに遊べない。(多動性)
- 突然走り出したり、ちょっとしたことで激しく癇癪を起こす。順番を守るのが苦手。(衝動性)
〇明確な診断は自分である程度抑制が効くようになってくる5歳児以降でないと難しいようです。
学習障害(LD)
学習障害は主に3つのタイプがあります。また、知的障害とは別のものとして扱われています。
①読字障害(読むことが苦手)
- 似た字を見分けられない、理解できない(ソとンやシとツ、わとね等)。
- 文章を読んでいる際に、どこを読んでいるのか分からなくなる。
- 文字では分からないが音声で聞くと理解できる。
②書字障害(書くことが苦手)
- 文字の大きさや形がばらばら。
- 鏡文字になる。
- 誤字脱字、書き順の間違いが多い。
- 似た字を書き間違える(ぬとめや土と士等)。
③算数障害(計算や算数が苦手)
- 数字という概念が理解できておらず、規則性や数量の考え方が分からない。
- 「301」と「310」はどちらが大きいかなどの数字の大小、順番が分からない。
- 6は2を3倍したもの、2の塊が3つあるというのが理解できない。あるいは1+2=3という式を暗記しても数量としては理解していない。
- 繰り上がり繰り下がりが理解できない。
- 図形やグラフが何を表しているのか分からない。
どう関わったら良いの?
特徴が分かった所でどうしたらいいか分からない!
色々試しているけど、疲れてしまった…。
そんな保護者の方も多いと思います。ですので、ここでは私が仕事で関わってきた中で良い影響を与えられたと感じた方法を挙げていきたいと思います!
〇一緒に遊ぶときやコミュニケーションの時に目を合わせる。
遊んでいるときに目を合わせると子どもは「この人は自分の事を見てくれているな、気にかけてくれているな」と感じるようで愛着関係を築きやすくなります。
話しかける時などもしゃがんで目線を合わせると視線が合いやすくなりますよ!
小さなお子さんでしたら、ボディタッチをしたりおむつ替えやミルクをあげている時などにも目を合わせてあげてみてください。
〇成功体験を増やし、沢山褒めてあげる。
上では成功体験と書きましたが、何なら成功してなくてもいいです笑。
さっきよりも上手くなった、上手くできなかったけれどやろうと頑張ったという事でも褒めてあげてください。
ここで重要なのは「できたか」「できなかったか」ではなく、「自分でやってみた」事と「褒められて自己肯定感が高まった」事です。
何かを改善するためには色々な事に挑戦する必要があります。そして色々な事に挑戦するには前向きに取り組めるかどうか、というのは大きなポイントだと思っています。「どうせ無理だ」と思いながら挑戦するのと「難しいけどやってみよう!」と思いながら挑戦するのだと、どちらが成功しやすいと思いますか?
〇家で予行演習をしたり、しっかりと伝える。
友だちの物を取らない、順番を守る事等をしっかりと伝えてみましょう。
勿論一度で分かる子は中々いないと思います。「そんなこともうやっているよ!」と思っていらっしゃる保護者の方もおられると思います。
ですのでその時に分かったかどうかではなく、その後の行動がどうだったかで対応してあげてみてください。
できたら沢山褒めてあげて、友だちとトラブルになってしまったら原因と対応を考えてみましょう。
自閉傾向のある子だったら「ストレートに言いすぎると相手が嫌な気持ちになるから」だけでなくそういった時にどんな風に言ったらいいのか等、具体的な説明と言う事のパターンを提示してみると納得できたりします。
ADHDの子が人の物を取ってしまったといった場合ですと、もしかしたら本人は「借りた」だけと思っている事もあります。相手が「いいよ」と言っていないのに取ると「盗んだ」事になったり「壊れたから返さない」と「取った」という事になる、というのを理解していない事もあります。
そういった時は
- 相手が「いいよ」と言ってから借りる。
- 借りたら必ず返す。(頭の中で借りると返すがセットになっていない事もあるので。)
- 貸し借りする時は声をかけたり、直接渡すなどしてコミュニケーションを取る。
と具体的にルールを決めても良いと思います。
〇何か大切な事を伝えるときは環境を整える。
個々によって視覚優位、聴覚優位な子があるのでそれに合わせる必要がありますが、集中して欲しい時は視界から派手な色や動くもの、変わった物を取り除いたり、静かな場所で話しかけるなどすると集中力が少し長く続いたり、しっかりと話を聞こうとしたりします。
〇できない事ばかりに目を向けず、できる事も認めよう。
もちろん色々な事ができるようになった方がいいけれど、思い悩みすぎるとその子を見ずにできる事、できない事ばかりが目についてしまいます。
他人が気にしすぎるなと言っても心配になる人は心配になりますし、むしろそんな事言われても「何も知らないくせに…!」って思ってしまうのが人の性。
なので「自分はどうしたいか」「子どもはどうしたいか」「どんな人に育ってほしいか」を考えるのが良いのかなと思います。
まとめ
上記の事は発達障害の子にだけでなく健常児にも良い関わりだと思っています。
「育てにくい」=「発達障害だ」とはなりませんし、その可能性はあるけれどイヤイヤ期なだけだったり自分のしたいことが上手くできなくてイライラしていたりと色々な要因が考えられます。
いきなり病院や専門家に相談しづらい方もいると思うので、保育園や幼稚園の先生、スクールカウンセラー、市の子育て相談員等に相談してみると良いかと思います。
状況が好転に向かうかもしれないし、誰かに話すだけで少し気が楽になるかもしれません!
子どもの為にも、保護者の為にもまずは相談してみてください!