今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害とサプリメント」についてです。
日本でも一般的に浸透したサプリメント(略してサプリとも言います)。テレビCMやネットでも触れない日は無いほどですね。活用している方も多く、サプリメントを用いた体験談が、巷にたくさん溢れています。
反面、よく分からないし薬みたいで怖いという意見も聞かれます。
手軽に使える割には、
- 良さそうだから
- 知人に勧められて
- 流行っているから
というような曖昧な認識の方も多いようです。また、健康被害なども出ていたりします。発達障害に関しては、特有の注意点もあるのか?などが心配です。
ここでは、一般的な内容と発達障害に見合った使い方、注意点などを確認して、安全に効果的にサプリメントを健康維持に活かせるように成りましょう。
目次
発達障害にもサプリメントの活用は効果的
形状は薬に似ていますが、サプリメントは栄養の補給を補助する目的で作られた”食品“です。栄養素や栄養成分などを抽出、濃縮するなどして、液状や粉状、粒状などにしたものです。
少ない分量で効率よく、必要とする栄養素を取り入れることができます。
栄養補給のためには理に適った製品
発達障害は、先天性の脳機能障害が原因と言われています。
根本的な治療法は見つかっておらず、社会の適応能力を身に付けていく為の訓練や、症状を抑制する薬の処方がメインとなっているのが現状です。
また発達障害に限らず、食べ物に好き嫌いはあるでしょう。
かと言って、無理に食べさせてしまうと戻す可能性もありますし、ストレスから食事そのものが楽しめなくなる場合も考えられます。その結果、精神障害も併発する2次障害にもなりかねません。
このような時に必要なサプリメントを服用し、栄養バランスを整える手助けする手段として活用ができます。
さらに発達障害においては有効とされる栄養素があり、摂取することにより症状の改善が見込めます。特定の栄養素を効率よく摂取するのに、サプリメントは効果的で打って付けなものと言えるでしょう。
現代においては昔の物と比較して、食品自体の栄養素が減ってきていると言われます。味や舌触りなど、食べやすさだけに考慮した、より売れる物へと品種改良した結果からの弊害などと言われています。
食事からだけでは、必要な栄養が取り切れなくなったと言われる事情から、別途に栄養の補給を補助する物が必要となり、サプリメントが生まれたというわけです。
発達障害に必要、有効な栄養素は?
基本は7大栄養素
栄養素は
- 体を作るもの
- 体の調子を整えるもの
- 体を動かすエネルギー
として必要な要素です。特に体が合成できない必須栄養素は重要となります。
古くはタンパク質・脂質・炭水化物、の3大栄養素でした。次にビタミン・ミネラル、を加えた5大栄養素となり、近年では更に・食物繊維・ファイトケミカル、を加えた7大栄養素となっています。
7つのジャンル内の一つひとつの成分についても、体の中での作用や不足した場合に起きる症状などが明らかになっています。
障害の有無に係わらず、人の体に必要な栄養素は同じです。
発達障害に有効な栄養素とサプリメント
栄養素の中でも、発達障害にとって特に必要となる栄養素とは、脳と神経に関係するものになるでしょう。いくつか代表的なものや、今、注目されているものを見てゆきましょう。
必須脂肪酸
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EPA、DHAを代表とするオメガ3脂肪酸は、青魚などに多く含まれる不飽和脂肪酸です。また、α-リノレン酸はゴマやアマニなどに含まれる植物性の成分です。そして、リノール酸やγ-リノレン酸などのオメガ6脂肪酸も同様です。特にADHDやLDでは、症状改善の例も多く確認されていて、有効です。
レシチン
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レシチンは細胞膜の主成分です。脳においても、記憶や学習などの機能を保つのにも高めるのにも必要な成分で、発達障害にも必要で有効な成分です。
ホスファチジルセリン
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今、注目を浴びている成分で、脳の認知と記憶の機能を改善することがわかっています。ストレスを軽減したり、ストレスへの耐性も高めます。神経の伝達をスムーズにする効果があり、その結果、精神が安定しやすくなり、ADHDの症状を和らげることができます。
ピクノジェノール
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フランス南西部ボルドー地方の海岸松の樹皮から抽出される成分です。特徴は強い抗酸化作用で、活性酸素を除去して血管を強くすることにより、血管と血流に関係する器官に良い効果がみられます。その効力は総じて、循環器系、婦人科系、皮膚、免疫、アレルギー、生活習慣病、ADHD、など多岐にわたります。
イチョウ葉エキス
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血流を改善する成分で、特に脳や毛細血管の血行を良くします。認知症予防が有名ですが、ADHDの症状緩和にも効果が期待できます。
ビタミンB群
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ビタミンB群は、代謝を担う酵素を支える補酵素と呼ばれます。B3、B6、B12などは、脳や神経と深い関りがあります。また、葉酸は欠乏すると貧血の症状が出ます。B群だけに係わらず、ビタミン全般が相互作用で働くので、単体ではなく群体として取ることが常識です。
チロシン
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チロシンは必須アミノ酸の一種で、ドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質と密接な関りがあります。ヤル気や集中力を高めたり、精神や感情面を安定させます。
GABA
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GABAは興奮を抑え精神を落ち着かせる働きがあります。ストレスに強くなる成分として、お菓子にもなっています。
参照サイト:
イクジラ:発達障害の栄養療法!7種の栄養素がもたらす療法効果をご紹介!
IKURICH:発達障害の子ども用キッズサプリメントで栄養補給が大切な3つの理由
Reluckzen:項目・ピクノジェノール
サプリメント分析:レシチン(ホスファチジルコリン)の効果効能、副作用 認知症には効かない?
サプリメントを使用する場合の注意点
サプリメントを過信しない
サプリメントが登場したとはいえ、日々の必要な栄養素は、食事から摂取することがメインとなります。サプリメントを取っているから安心と考えるような、過信することには注意が必要です。
また同じ理由から、過剰摂取にも気をつけましょう。
あくまでも、不足しがちな栄養素を補う補助的なものであるという位置付けを忘れずに、賢く活用するならば健康維持の強い味方になってくれることでしょう。
体質との相性も考慮する
食品なので、体に合わないこともあります。少ないようですが、アレルギー反応が出る場合もあるでしょう。
また、好転反応やメンケン反応と呼ばれる症状が、使用開始の初期段階に出ることがよく聞かれます。
これは、慣れない成分や慣れない濃度に対して、体が反応したものと言われていますが、通常なら数日でなくなるようです。
品質や値段がまちまち
医薬品と違うので、薬機法という法律上での扱いも異なります。医薬品にある効能効果の表示や、用法・用量などは、明確な表記が許されておらず目安しか表記されません。品質の良し悪しにも大きなバラツキがあります。
製造元や販売元の信頼性に依存するところが大きいので、値段に見合う物かどうかの価値判断は自己責任というわけです。品質に優れた相応の値の物から、安かろう悪かろうな製品まで様々あり、値段と品質を見極めるには、知識と経験が必要かもしれません。
多少高めでも有名なブランドを買い求めた方が、無難と言えるでしょう。
特に海外の製品は、法律も基準も日本製とは全く異なるので、一層の注意と知識が必要となります。
また、下記のツイートをご覧ください。
サプリメントは必要な栄養素を補えるメリットがあります。しかし、サプリメントの服用によって発達障害を根本的に治療することはできません。
医薬品との併用
発達障害において、医薬品を使っている場合も多いと思います。サプリメントは食品だとはいえ、医薬品との兼ね合いは考えなければなりません。併用すると相互作用があり、注意を必要とする成分などが多数あります。
医薬品との併用においても、主は医薬品になります。サプリメントが医薬品の効能を阻害するような使い方は、絶対に避けなければなりません。これだけは素人考えに寄らず、必ず掛かり付けの医師に相談するようにしてください。最近は、サプリメントを処方してくれる医療機関も出てきています。
医薬品との相互作用があるサプリメントの、一覧を示したサイトをご紹介します。
発達障害における注意事項
発達障害には使えない成分もあります。
牛乳のカゼインや小麦のグルテンなど、ADHDの子どもが摂取すると悪影響を及ぼす成分が確認されていますので、注意を必要とするものもあります。
また、狂牛病問題があった時に牛由来の製品が敬遠されたように、発達障害の子どもにとっては動物由来のサプリメントが危険とされているので、植物由来のサプリメントを選ぶようにしなければならないということなどもあります。
サプリメント以外の方法も
今回は、発達障害とサプリメントについて述べさせていただきましたが、この他にも、運動療法など発達障害の症状を改善できると分かっている方法があります。
サプリメントのみにこだわらず、いろいろと確認された上で好みやスタイルに合った方法を選択してみてください。
また、放課後等児童デイサービス アレッタでは、発達障害を抱えた児童を対象に、デイサービス事業を行っています。子供の療育、また保護者の一時的な休息も必要です。
まとめ
食事からだけでは、必要な栄養が取り切れなくなってきたと言われる現代において、健常者に限らず障害を持つ人々にとっても、サプリメントは有効な栄養補給補助の手段と成ります。
栄養と健康については近年の研究により、かなり詳細なことまで分かって来ています。発達霜害においても不足しがちなものや、取れば有効な物も分かっています。正しい情報と知識を得て、確認したうえで使用するのなら、サプリメントはとても有効な栄養補給手段となってくれることでしょう。
ただし、医薬品を用いている人には、サプリメント併用時に相互作用の有無を確認する必要があります。また、それとは別に、体質による摂取を避けるべき成分にも、注意を向けなければないこともあります。
サプリメントだけでなく、さまざまな方法を総合的に精査して、一番合った方法を見つけていきましょう。