今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害が与えるひらがななどの読み書き」についてです。
目次
なぜ読み書きが出来ないのか
そもそも、なぜ読み書きが出来ないのでしょう。
読み書きに異常なほど抵抗がある症状を「ディスクレシア」と言い、学習障害の一種です。通常の人に比べ、頭の中で言葉や文字の「処理」がうまく出来ない為で、読むのに時間がかかってしまったり、書くこと事態に抵抗がある人もいたりと症状は様々あります。
学習障害(LD)とは、「発達障害」の1つで
- 文章を読むのに時間がかかる
- 質問に対し、上手に返事をするのが苦手
- 簡単な計算、暗算が極端に苦手
- 文字の書き取りが極端に苦手
などがあり、通常の人でもあり得そうな症状が多く、外見からでは判断が難しいのが特徴です。
また、下記のツイートをご覧下さい。
このように学習障害に関する悩みを持った人は多くいます。
生まれつき「脳の障害」によって、通常の人に比べて成長に偏りが出来てしまい「出来ること」「出来ないこと」が極端に現れることによって、生活に支障をきたす症状です。上で触れた学習障害の他に
・ASD:自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群
コミュニケーションが極端に苦手など
・ADHD:注意欠陥・多動性障害
じっとしていられない、忘れ物が多いなど
と大きく3種類に分類されます。
学習障害とは別の要因も
上でも触れましたが、学習障害の症状は人によって様々です。ですが、学習障害に併せて別の要因も考えられます。
それは「感覚過敏」です。
感覚過敏とは、「視覚」「聴覚」「臭覚」「触覚」「味覚」の中から特定のモノ、音、香り、感触、味に対し「過敏に反応してしまう」ことで、生活に支障をきたす症状を言います。
- 白い紙、部屋が眩しく感じてしまい文字が読めない
- 他人の話し声、物音が極端に苦手、不快に感じる
- 日常生活で触れるモノが不快に感じるほど苦手
など様々で、学習障害と併せて発症していた場合、学習障害の治療のみでは改善が困難になります。つまり、
「学習する環境がその子に合っていない為、物事に集中出来ず覚えられない」
と言う可能性もあり得るのです。
感覚過敏は、生まれつき「脳に障害」を抱える発達障害とは違い、主に「ストレスが原因」で発症します。発達障害によるストレスから感覚過敏を発症する可能性もあり得る為、単なる「ワガママ」とは別に、お子様の嫌がる仕草、場所、原因など詳しく観察する必要があるのです。
また、感覚過敏は治療で改善が見込めます。
発達障害は昔からある症状です。発達障害者支援法の施行により、周囲にも認知されてきました。しかし、発達障害に関する知識、認識はまだまだ甘く、「偏見」を持たれている方も多いのが現状です。
その子に合った対応方法
発達障害の症状は抱えている人や、症状の重さによって様々です。学習障害のみを抱えている人もいれば、学習障害とADHD(注意欠陥・多動性障害)も抱えている人もいます。
その子に合った「学べる環境作り」「教材」が必要と言えるでしょう。
ただ、教材を使って学ばせても障害によって覚えることが難しい場合もあります。
まずは保護者が子供に寄り添い、一緒に学習を進めることで、
- 得意な部分、書ける文字、1人でも出来ること
- 苦手な部分、書けない文字、1人では出来ないこと
を見つけていく必要があります。
決して簡単なことではありませんが、我慢強く接していくことが大切です。
視覚で伝える
下記のツイートをご覧下さい。
このように、発達障害を抱えた人に対し、絵カードを使用することにより、「言葉だけ」ではなく目からも情報を送ることで認識しやすくなります。
絵と併せて文字を見ることで、動作、目的を認識することの訓練に繋がります。
何度もなぞる
同じ文字を何度もなぞりながら覚えましょう。鉛筆だけではなく、直接指などでも構いかせん。また、1つの文字を大きくプリントして強調させることも効果的です。
何度も繰り返し復唱する
文字を書く際に、その言葉を声に出して復唱しながら書くことで、耳からでも言葉の認識に繋がります。さらには復習も行い、少しずつ改善していきましょう。
上手に出来たら褒める
1番大切なことは「褒める」ことです。
発達障害を抱えた人は、症状が原因で普段から「褒められる」より「注意を受ける」ことの方が多く、ストレスを抱えています。これにより「うつ」「引きこもり」など精神疾患を発症する2次障害にもなりかねません。
些細なことで構わないので、上手に取り組むことが出来たら
「よく出来たね!」「がんばったね!」
と沢山褒めてあげて下さい。頭を撫でてあげたり、抱きしめてあげたりなどのスキンシップも有効です。
「上手く出来たら褒めてくれる」と認識させることで、モチベーション維持にも繋がります。
絵カードや言葉の復唱、頭を撫でてあげるスキンシップは、感覚過敏を抱えた子供にとっては逆効果になりかねない可能性もあります。
・見ることが辛い
・部屋から聞こえる音が不快
・触られるのが極端に苦手
など考えられる為です。
思い込まない
発達障害の特徴に、
外見からでは周囲は勿論、自分自身でも「発達障害」と判断することが難しい
というのがあります。
「子供が学習障害を抱えているかもしれない」と感じる場面があるかもしれません。思い込むのは避け、まずは相談してみましょう。
医療機関・支援機関を利用
発達障害は外見で判断する事が難しく、確定診断に至るまでは長期間の検査、診断が必要になります。
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターは、発達障害を抱えるご家庭の相談、医療機関などの紹介などに対応してくれる施設です。全国に展開していますので、お近くの支援センターで今後の対応などを相談することが出来ます。
また、発達障害と診断されていない場合での相談も受け付けていますので、上記リンクをご覧下さい。
小児科・精神科
発達障害者支援センターからの紹介、またはご自身で見つけた医療機関を受診し、症状、状態などを詳しく説明しましょう。発達障害は様々な障害が併用している場合もある為、判断が難しいと言えます。
1人で抱えない
発達障害に関して1人で悩んでしまいがちの人も多く、保護者自身も精神的に追い詰められてしまいがちです。
発達障害に関しての情報交換出来る場所はTwitterやFacebookなどのSNSにも沢山あります。その中から生活改善に向けたヒントが得られる可能性もあるので、アカウントをお持ちの方は活用してみましょう。
以下は学習障害に関するツイートです。よければご覧下さい。
放課後デイサービスの選択肢
「デイサービス」と言うと「ご年配の介護」なイメージがあるかと思います。ですが「発達障害を抱えた児童」を対象にした施設もあります。
放課後等児童デイサービス・アレッタも発達障害を抱えた児童を対象にした事業です。
限られた時間の中で、お子様の未来に繋がる様々な行動となれるよう接していき、さらには保護者様の一時的な休息にも繋がるでしょう。
よろければ上記リンクよりご覧下さい。
まとめ
学習障害は発達障害の1つで、文字の読み書き、数字の計算などに抵抗がある症状です。通常の方でもあり得る出来事の為、周囲は勿論、自分自身も「障害」と判断することが難しく、悩みを抱えた方が数多くいます。
ひらがななどは幼少期の頃から習いますが、障害が原因でなかなか覚えることが出来なかったり、言葉では言えても書けない場合もあり得るのです。
「発達障害かもしれない」と感じる出来事が多いのであれば、専門機関への相談をお勧めします。
保護者様に関しては「決して1人で悩まないこと」です。
発達障害を抱えた人は1クラスに1人というほどの割合で、発達障害グレーゾーンの人も含めればさらに増えていきます。同じように悩んでいる方が沢山いることを知っておいて下さい。
そして、発達障害を抱えたお子様と向きあう為に発達障害への知識を得ること、さらに周囲の認識、知識の共有や協力が不可欠です。
悩みを抱えたお子様にとって、保護者様は「最大の理解者」と言えます。
この記事が、少しでもお役に立てれたなら幸いです。