ダウン症の子どもと上手に接するには、どんな方法が効果的なのでしょうか。
この記事では、子どもと接する上で意識すべきポイントをまとめます。

友人関係におけるコツ

ダウン症に理解のある友達を作る

知的な遅れのある子どもは、小学校中学年から高学年頃に学習面でつまずきが見られます。
軽度な知的障害であれば、通常学級で勉強するケースも少なくありませんが、徐々に遅れが見られ始め、高校生になると通常の授業についていくことが困難になります。

そこで必要なのが、子どものことを理解してくれる友達です。
障害があるから仲良くするというのではなく、個人の気持ちや特性を理解してくれる友人の存在が大切です。

療育を受ける

自分と同じ環境の友達を作るきっかけにもなる療育は、親にとっても有効です。
子どもの障害の程度を理解することができ、育て方の工夫や必要な学習に関する情報を得る機会になります。

また、療育に参加することで、家ではみられない子どもの積極的な様子を確認できる場合もあります。
子どもの個性に合わせた学習の仕方を学びましょう。

親がのんびり自由に生活している様子を見せる

ダウン症の子どもは、他人の気持ちに人一倍敏感です。
親にストレスがあると、すぐに勘付き不安になります。

子どもと同じく、親にもストレスが溜まらないよう、自分と同じ環境の友達を作りましょう。
療育はその良い機会になるので、積極的に参加することをおすすめします。

ダウン症の子どもと接する上で注意したいこと

ダウン症の子どもの周りにいる人が注意すべきことをまとめます。

子供のこだわりを否定しない

ダウン症の子どもには、ルーティーンが存在していることが多く、こだわりを乱されることを嫌がります。
例えば、毎日決まった時間に決まった行動に出るなど、周りから見ると無意味に思えるようなこだわりがほとんどです。
しかし、このこだわりは、本人にとって大切なことです。
否定せずに、暖かく見守ってあげてください。

子の成長をゆっくり見守り焦らない

他の子どもにはできているのに自分の子どもにはできないことがあると、親は焦ってしまうものです。
例えば、健常児の場合、首がすわるのは4ヶ月頃が一般的ですが、ダウン症の子どもの場合は6ヶ月以上かかることがあります。
しかし、成長が遅いのはダウン症の子どもの特徴の一つに過ぎません。
ゆっくりと見守ってあげるようにしましょう。

わかりやすい伝え方をする

ダウン症の子どもは、耳から聞いたことを理解すること、聞いたことを覚えて伝えることが難しいとされています。
また、抽象的な説明も理解が困難です。

親は、子どもがわかりやすいよう、ゆっくりと大きな声で、理解しやすい内容に噛み砕いた説明を心がけましょう。

自由に好きなことをさせる

ダウン症の子は、健常児と比べ感受性が強く、ストレスを感じやすいとされています。
少しでも子どもが感じるストレスを軽減すべく、本人の好きな活動に取り組ませてあげましょう。

ペースを乱さずに暖かく見守る

ダウン症の子どもは思いやりが深く、周りの空気に敏感です。
他の人が気づかないような他人の心情にまで目を向けることができます。

反面、自分が辛い時は、表情を取り繕って本心を隠すことがあります。
これによってストレスが溜まることは少なくありません。

また、彼らには自分だけのペースがあり、それを崩してしまうとパニックに陥ってしまうことがあります。
周囲の人は、ダウン症の子どものペースが乱れないよう、優しく見守ってあげましょう。