今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させていただきます。今日のトピックは「発達障害の当事者や家族の方におすすめの本」についてです。

この記事にたどり着いたあなたは発達障害の当事者の方、もしくはご家族の方ではないでしょうか?

発達障害のご家族を支える方も、自分自身が発達障害である方も、日々、様々な努力をして社会に適応しようと考えていらっしゃると思います。

それでも、努力がなかなか実らずにいるかも知れません。

家族にこれから立ちはだかる症状を知りたい方、自分の症状を乗り越えたい方、そんな方々のために、今回は読みやすい本を紹介いたします。

どのように特性を理解していくか

発達障害の本は学者や医師、専門家によって書かれたものが多様に存在します。

しかしながら、このような本は発達障害のケアにあたる人たちに向けて書かれていたり、専門書のように非常に難しい本である場合が多くあります。

もちろん、そのような本が全て難しく読みづらいということではありません。本は編集者を初めとして沢山の人の手によって作られています。読者となるターゲットを考えて、読みやすく、専門的なレベルも考えられています。

最近では、発達障害の当事者や家族によって作られた本もある程です。

そのような本であれば書店に行き、表紙やタイトルや内容を少し確認すれば、家族や自分の発達障害について詳しく知りたい、発達障害をケアしていく方法を知りたい、等の目的を果たすことのできる本に出会えることでしょう。

この記事では、発達障害の本に限らず、納得して読むことができて簡単に理解でき、さらに発達障害を乗り越えるための知恵が沢山含まれている本をご紹介いたします。

家族が発達障害を持つ人のための本

発達障害を持つ子どもはどのような傾向があるのでしょうか? そして、どのような成長を辿るのでしょうか?

あらかじめ、ある程度の傾向が分かっていれば、これからの成長過程で家族としてケアできる場面も多くなります。

また、ある程度成長した発達障害の方なら、昔を振り返って自分が周囲からどのように見えていたのかを理解できるかも知れません。

そこで、発達障害の当事者や家族によって、日々の様子を捉えて描かれている本をご紹介いたします。

『生きづらいと思ったら親子で発達障害でした』

自分の子どもが発達障害で辛かったということ、また自分も発達障害の当事者であったモンズースーさんの本です。

この本では子どもに対してどのように疑問がわいたか、どのように困ってしまったか、また発達障害が分かってからもどのように子どもに接して来たかが分かる本です。

金額:1,100円
こんな人にオススメ:生まれたばかりの自分の子に違和感を覚える方。
メリット:発達障害を持つ子供の生まれたばかりの時期から小学校入学までの様子が分かる。
デメリット:暗い雰囲気の本が苦手な方は読むのがつらいかもしれません。
良い評価:参考になった、自分が救われた。
悪い評価:価格設定が強気、大きな子には参考にならない。

『うちのでこぼこ兄妹 発達障害子育て絵日記』

こちらも親子ともに発達障害を持つ方の本です。

家族の方も発達障害を自然に受け入れており、暗い感じが無いところが特徴。

特に発達障害を持つ兄妹のお兄ちゃんの方の進路の決め方が興味深く、妹ちゃんとお母さんの方は興味の移り方やどう接してあげるかというところが参考になります。

小学生~高校生の様子を知りたいという方におすすめです。症状だけでなく、どのように接してあげればいいのかも分かってくるので是非、読んでみてください。

金額:1,100円
こんな人にオススメ:小学生~高校生の発達障害の子供を持つ親。
メリット:小学生~高校生までの様子だけでなく進路の決まり方もざっくりではあるが分かってくる。
デメリット:自閉傾向が強く周囲とうまくやっていけない子には参考にならない。
良い評価:発達障害は個性と言ってもいいかもしれない。
悪い評価:個人プレーの成功談が多く自慢に見える。

『僕の彼女は発達障害』

発達障害の彼女を持つ方が書かれた本です。

大人になった発達障害の方が、どのような考えを持ち、何に困っているかが手に取るように分かる本です。

作者と二人のやりとりを見ていると、同世代の友達に発達障害の特性を持っている場合に、どのように接してあげれば良いのかが分かってきます。

金額:1,540円
こんな人にオススメ:自分の子供が大人になっているのに違和感がある方。友人や恋人に発達障害の傾向が見える方。
メリット:経験談がほとんどなので、発達障害で何がどう困ってしまうのか手に取るように分かる。
デメリット:作者の出会いが簡単にしか書かれておらず、支援者としての共感がわかない。
良い評価:内容の一つ一つが簡潔で、それぞれどのように対処したか、なぜそうなるのか、見ている人がどう思うのかが解説されている。
悪い評価:漫画と手記の内容が全く同じである。

発達障害を持つ当事者の方への本

この項目では、発達障害を持ち生きづらいと感じている方のために、社会に溶け込むヒントとなる本をご紹介いたします。

どの本もヒントとなる部分が多く、気づきを得ることができます。

自分自身の症状や、足りないと感じている部分を補える本を選んで、読んでみてください。

『学校では教えてくれない大切なこと』

このシリーズの本は発達障害者向けの本ではありません。ですが、大人でも理解をしていない可能性のあることがやさしく説明されていて、自分も周囲も楽しく生きるための知恵がつきます。

何度も繰り返して読むのも苦にならない本ですので、早い内から社会で生きる力を身につけるのにも、発達障害から来る苦しみから脱出するのにも、おすすめすることができます。

金額:935円
こんな人にオススメ:発達障害の当事者で自分に足りていないものがはっきりしている方。
メリット:自分に足りないスキルを身に着けるために必要なものだけを選んで買うことができる。
デメリット:全部を購入しようとするとお金がかかる。
良い評価:笑えるところもあって楽しく学ぶことができる。
悪い評価:絵がごちゃごちゃしていてわかりづらい。

その中でもさらにおすすめを7冊紹介いたします。

1 整理整頓

発達障害を持っている人は、何を捨てて良いのかが分からずにものをため込んでしまう人が多くいます。そのため、なかなか整理整頓がうまくできません。

この本では、何が不要でどのような基準でものを整理していくかが誰にでも分かるように書いてあります。

整理整頓が苦手だと思う方におすすめです。

2、6、11 友達関係

コミュニケーションの問題に関しては、発達障害を持つ多くの人が壁にぶつかり、悩んでしまう傾向にあります。

発達障害を自覚し、相手を尊重しようとしても、それでも生きづらさを感じて上手くいかない場合も多くあります。

そこで、この本がおすすめとなります。

こちらは3冊とも友達関係をどうとらえていけばいいのかが書かれており、特に友達と仲良くするのも大切だけど自分の気持ちも一緒に大切に扱っていかなければならないという視点なので、無理せず人と付き合っていくスキルを得ることができます。

こちらを読んで自分の気持ちとも周囲の人とも仲良くなる術を身につけてみませんか?

8 時間の使い方

いつの間にか時間が経ってしまったり、やりたいことをやれずにいるということはありませんか?

特に発達障害の人は見通しが甘くなる傾向があり、うまく時間を使うことができずに困っている場合が多くあります。

時間をうまく使い、やるべきことややりたいことに時間をかけることができれば、日々の生活もうまく行きます。

そのために、何にどのぐらい時間がかかるか、新しくものごとを始めるときにどのように時間を作るか、等が書かれたこちらをご覧になることをおすすめします。

9 ルールとマナー

発達障害を持つ人は時としてルールを守れなかったり、普通という言葉を突きつけられて戸惑い、混乱してしまうこともあります。

そのためには一般的に社会のルールやマナーとなっていることを理解しておくと順応できる可能性があります。

この本では、ルールやマナーの必要性から書かれているため、誰でも納得して読むことができます。

周囲の人と仲良くしていくためにも、ルールやマナーを学んでみませんか?

14 自信の育て方

発達障害の人は失敗が多く、自信を失ってしまうことが往々にしてあります。そのような場合、二次障害としてうつ病になってしまうこともあります。

それでは、それを克服するためにはどのように行動すれば良いのでしょうか?

前向きに捉えて、自信を持つためにこの本を読んで自信を育ててみてください。

自分自身の気持ちと素直に向き合い、安心して行動できるようになるでしょう。

『発達障害がある人のためのみるみる会話力がつくノート』

発達障害の人は衝動的に話してしまうので、うまく自分の考えを伝えることができません。そんな中「何を言っているのか分からない」と言われてしまい、傷つくことも多くあります。

そこで、自分の考えを整理してから話すメソッドを学ぶために、こちらの本をおすすめします。

この本では、自己紹介の仕方や、説明の仕方、仕事上の報連相をうまくやるにはどうしたらよいかという知恵が詰まっています。

よくある5W1Hでの話の整理だけでなく、自己紹介をするときに使える情報の一覧などもあり、項目を埋めていくだけでもイメージトレーニングになる良書です。

金額:1,430円
こんな人にオススメ:伝えたいことを相手に対してなかなか伝えることができない方。
メリット:練習用のシートもついていて練習もできるし、職場に持ち込めばそのまま言葉の整理ができる。
デメリット:発達障害を持つ本人が手に取って実践していかないと効果が薄い。
良い評価:発達障害の人だけでなく、新入社員などにも教えていきたい内容であった。
悪い評価:内容の量が物足りなかった。

『1日が見えてラクになる! 時間整理術!』

こちらの本も発達障害とは関係がありませんが、作者に発達障害の傾向が見られます。

自分の時間の使い方を見直し、少しずつ時間を大切に使えるようになっていく作者の奮闘する姿には発達障害を持たない人でも共感を覚えるところがあります。

そのために、人のアドバイスを受け入れ、自分を見つめなおしてみるのも大切なことだということもポイントだと感じられるのではないでしょうか。

この本を通して時間を整理すれば、慌ただしく日々が過ぎて行ってしまう人も生きやすくなるかも知れません。

金額:1,045円
こんな人にオススメ:時間が何となく過ぎてしまうのが悩みの人。
メリット:書籍にある『朝セット』という時間の作り方が特に一日のスタートに適していて身に付きやすい。
デメリット:発達障害に関して書かれた本ではないので、苦労して習得することが苦手な人は合わない。
良い評価:朝セット、昼セット、秘書などまねしたくなることがたくさんある。
悪い評価:当たり前のことしか書いていない。

必要な情報の探し方

本やネットの記事から情報を得ようと考えて、自分が困っていて補いたい部分をキーワードに探す方も多いことでしょう。

この記事をご覧の方は、既に本屋さんで書籍の検索やサーチエンジンで検索されている方がほとんどなのではないでしょうか。

実はYouTubeにも発達障害の情報があるのをご存じでしょうか?

特に発達障害の本を紹介している動画に関しては、本の概要に触れて丁寧に説明している方が多いのでYouTubeにも検索キーワードを入力してみましょう。

例えばこちらの動画に関しては、『発達障害サバイバルガイド』という本を紹介しています。

こちらを見れば、発達障害の方が自分を失わずにうまく生活できる方法の概要を知ることができます。

まとめ

本は、作者がこれまで生きてきた中での経験の塊と言っても過言ではないものです。

特に自分の行動を変えて周囲の人たちと仲良くやっていきたいと思っている発達障害の方には、今回ご紹介した本は強力な武器になるはずです。

自分に足りない何かを求めるときに、本を利用するのは最良の考えのひとつではないのでしょうか。

それでは、今回の記事の大事ポイントを以下にまとめます。

  • 発達障害の症状を克服するのも活かすのも本を利用しよう。
  • 家族が発達障害を持つ人のための本もあります。
  • 自分の発達障害による生きづらさを克服するための本もあります。
  • 専門のものに限らず本は足りない箇所をカバーしてくれます。
  • YouTubeにも発達障害の本の紹介があるので活用しましょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。