今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害の人がSNS使うには」についてです。
SNSとは、ソーシャルネットワーキングワービスの略語で、社会的なネットワーク(ソーシャルネットワーク)をインターネット上行うことができるサービスです。
今や、皆さんにとって当たり前の存在になっています。
SNSは一般の方、経営者、芸能人、政治家など世界中で年齢や職業問わず利用しており、自分の意見や情報共有・拡散ツールとしても活用されています。
今回は発達障害の人スポットをあてて、SNSをどのように活用しているのか、実際に起こっているメリット・デメリットについて一緒に見ていきましょう。
目次
SNSを上手に使おう
スマホの普及によって、現代社会でSNSは欠かせないツールとなっています。
ちょっとした「つぶやき」を言うTwitterや、画像を添付し「映える」と言う言葉が生まれるInstagram、職業としても注目されているYouTubeなど、SNSは幅広く活用されています。
こうしたSNSですが、度の過ぎた動画の配信や、誹謗中傷などの書き込みが多いことも事実です。
そんなつもり無かったのに…が手遅れに
SNSの活用法は人それぞれですが、愚痴の吐き出し場となっていたり、口には言えないことをSNSで書き出してストレス発散させている人は多くいます。
ですが、ちょっとした一言が、後に大炎上となってしまう引金になることも。
SNSは世界に繋がっている為、いつ、どこで、誰が、あなたの発言を見るのかわかりません。また、全く違う解釈で攻撃されてしまうこともあるのです。
現に、SNSでの発言が原因で、大バッシングを受けてしまう人は少なくありません。そして、人の命へと発展してしまう場合もあるのです。
正しく使えば、社会を動かす力にもなる
一方で、SNSの発言がきっかけとなり、災害時では人命救助に繋がったり、社会が動いたりするなど大きな力にもなり得ます。
SNSを上手に使うことで、便利に役立てられるのです。
遠くにいる知らない様々な人達と交流を深められる「素敵なツール」と言えます。
SNSを活用する目的
では、発達障害を持つ人は、何か目的があってSNSを使っているのでしょうか?
もちろん、SNSをやるのに目的なんて特に無いという方もいらっしゃるでしょう。ただ興味があって始めただけ、友人がやっているからやってみようと思っただけという方が多いのではないでしょうか。
ですが、中にはアカウント名に発達障害であることを明記していたり、自己紹介の欄に発達障害であることや、ADHD(注意欠陥多動性障害)であることをあらかじめ提示している人もいます。
そのような方の多くは、自分が発達障害であるが故に、実際に困っていることを発信して、発達障害という障害について認識を広めたいという目的がある人も多くいるようです。
- 発達障害だと、〇〇のような行動や考え方になってしまう
- 発達障害だと、〇〇をすることが難しい
- 発達障害と診断されたので、〇〇施設に通ってみた感想
- 発達障害について障害者手帳を取得することにした
など、健常者だけでなく、同じ発達障害を持つ人にも参考になるような記事や動画を配信している方もいらっしゃいます。
そのようなツイートを見つけましたので、ご覧ください。
発達障害の人がSNSを使うメリットとデメリット
発達障害の人が、発達障害であることを公表する・しないに関わらず、発達障害であることのメリットやデメリットがあります。
なお、以下の項目はあくまで一例ですので、すべての発達障害の人に当てはまるわけではありません。参考までに、ご覧ください。
メリット
- 新たな交友関係を築きやすい
- 発達障害によって生きづらい心情をSNSで吐き出すことが出来る
- 発達障害で大変なこと、困っていることなどを共有できる
- 発達障害者同士の交流の場となる
- 発達障害で利用している施設や治療について情報交換できる
- 自分の特技を共有することが出来る など
デメリット
デメリットとしては、”衝動性がある”、”曖昧な表現が苦手”、”すぐにカッとなってしまう”などの発達障害の特性が、時に人を傷つけてしまうという事例が発生しているようです。
- 相手の事を深く考慮せず、思ったことをすぐに発信してしまう
- 過剰に”自分は正しい”と思い込んでしまい発言が過激になってしまう
- 文字情報だけでは、”場の空気を読む”ことがさらに難しく、相手を傷つけやすくなってしまう
- 悪質なインターネット販売などを信じ込み、被害を被ってしまう
- 依存傾向にある人は、SNSを利用することでインターネット依存症になりやすくなる
以下のような意見もありましたのでご紹介します。
インターネット依存症とは?
インターネット依存症は、日常生活でやるべきことよりも、インターネットに時間を費やしてしまう状態になっていることをいいます。
時間を区切ってやめようと思ってもやめられない…そんな経験はありませんか?
まさに、分かってはいるけどやめられない、というやつですね。
インターネット依存症は、SNSだけでなく、インターネットゲーム、ネットサーフィンなどインターネット上で行う全ての行為を指します。
1996年にアメリカ心理学会で、「インターネット依存」の概念を提唱された世界でも問題視されている依存症です。
発達障害の人はインターネット依存症になりやすい?
では、発達障害の人はインターネット依存症になりやすいのでしょうか?
必ずとは言い切れませんが、発達障害という特性を見ると、比較的”依存性は高い”と言えます。
発達障害の特性として一部の人に現れる、”こだわり”、”反復性”、”依存性”などの症状から、インターネットに触れている時間が長くなりやすいという見解が一部あるのも事実です。
また、発達障害があるが故に、日常生活でうまくいかない現状を、インターネット上で発散するという傾向も高まっているため、インターネット依存症は増加傾向にあります。
インターネット依存症チェック
インターネットへの依存の度合いを判定するための「インターネット・アディクション・テスト(IAT)」というものがありますので、以下に一部をご紹介します。
・インターネットをする時間を増やすために、家庭での仕事や役割をおろそかにする
引用元:特定府営利活動団体アスク
・インターネットをしている時間が長くて、学校の成績や学業に支障をきたす
・人にインターネットで何をしているのか聞かれたとき防御的になったり、隠そうとする
・日々の生活の心配事から心をそらすためにインターネットで心を静める
・インターネットをしている最中に誰かに邪魔をされると、いらいらしたり、怒ったり、大声を出したりする
・睡眠時間をけずって、深夜までインターネットをする
・インターネットをする時間を減らそうとしてもできない
・インターネットをしていた時間の長さを隠そうとする
・インターネットをしていないと憂うつになったり、いらいらしたりしても、インターネットを再開すると嫌な気持ちが消える
上記のいくつかに当てはまる人は、インターネット依存症に近づいているかもしれませんね。
インターネット依存症で発生する症状
じっとして画面を長い時見続けていると、運動不足になるということはなんとなく予想がつくのではないでしょうか。
身体に起こる悪影響としては、
- 体力の低下
- 視力の低下
- ストレートネック
- 姿勢が悪くなる、巻き肩
- 睡眠不足、睡眠障害 など
心や日常生活に起こる悪影響としては、
- 感情のコントロールが難しくなり、抑うつや攻撃的になる
- 誹謗中傷、金銭関係などのトラブルに巻き込まれる
- 勉強や仕事など、やるべきことに支障が出る
- 家族や友人と過ごす時間が少なくなり、コミュケーションが少なくなる
など、他にもさまざまな症状が現れ、生活に支障が出てきます。
便利で面白いコンテンツが沢山あるので、ついつい操作してしまいますよね。
かといって便利で早くて、今の生活には切り離すことが出来ないものでもあります。
下の項目から一緒に確認していきましょう!
インターネット依存症の治療法は?
インターネット依存をなくすために、インターネット機器を触らせないというのは現代の生活ではとても難しいことです。ストレスのあまり他の依存症にもなりかねません。
本来の目標は、「インターネットを適切に利用できるようになること」です。
まず、個人でできることとしては、インターネット以外のことで楽しみを見つけるといいでしょう。
専門医による治療法としては、集団療法といって、インターネット環境がないところで、楽しみを見いだせるようなグループワークを行ったり、自分がインターネット依存症であることを仲間内で分かち合ったりする支援です。
また、認知行動療法的アプローチも有効です。臨床心理士という専門家による療法で、依存症だけでなくさまざまな心身症にも働きかけることが出来ます。
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まとめ
以上、発達障害のひとがSNSを使うワケや、発達障害の人がどのようにSNSを楽しむ方法についてお話をさせていただきました。
SNSを使用するメリット・デメリットについては、発達障害であってもそうでなくても、皆さんに共通する問題でもあります。
発達障害である自分の症状や特性を見極めて、何のためにSNSを利用するのか改めて考えてみることが、楽しく使えるコツです。
皆さんがSNSを楽しく使用して、日々の生活を前向きに過ごすことが出来ることを願っています。