今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「発達障害のセルフチェック」についてです。
「生まれてきてくれてありがとう!」
生まれたばかりの時は寝顔を見ているだけで幸せで、ただただ感動していました。でも、最近は何かと毎日イライラしてしまい、自己嫌悪に。
「なんで言う事を聞いてくれないの?」「なんで出来ないの?」「育て方が悪いのかしら?」
子育て中の「あるある」ではないでしょうか。
でも、本当に「なんで?」って思う事もあると思います。他の子供と何かが違う気がする。
毎日子供と接する親だからこそ、子供の事をよく見ている親だからこそ気づく事です。
もし発達障害かも?と思ったら、自宅でセルフチェックしてみましょう。
目次
子供のセルフチェック
発達障害と大きなくくりがされていますが、その特徴は様々です。程度にも個人差があり、複数の診断名が付く場合もあります。
子供の成長はみんな同じではありません。背が早く高くなる子もいれば、おしゃべりが早い子も遅い子もいます。何歳になったら、これが出来ないとダメという事は絶対にありません。
それぞれの子供のペースで、ゆっくりのびのび成長して欲しいものです。
でも、やっぱり心配になりますよね。
それぞれどんな特徴があるのでしょうか?
広汎性発達障害
自閉症やアスペルガー症候群が含まれます。
どちらもコミュニケーションや対人関係が苦手なようです。感覚過敏や色んなことへのこだわりの強さも特徴です。
- 小さい時から目が合わない
- 「〇〇ちゃん」と呼んでも反応しない、振り向かない
- 指さしをしない
- 欲しいものがある時は、親の指を使う
- お母さんがそばに居なくても平気
- 友達といるより1人で遊ぶ方が好き
- 〇〇ごっこ遊びをしない
- 返事がオウム返しになる
- 言葉が遅い
- 会話がかみ合わない
- 質問したこととは違うことを話し出す
- 周りがしていることに合わせようとしない
- 自分のペースでしたいことをする
- 自分の気持ちを言葉で表現する事が苦手
- なんで?どうして?という質問が苦手
- 他の人がどう思っているか想像できない
- 自分の好きな事にはすごい集中力を見せる
- 話す時のイントネーションが独特
- こだわりが強く、いつも同じでないとパニックになる
- 聴覚が過敏で特定の音にすごく反応する
- 嗅覚が過敏で嫌いなにおいの物は食べられない
- 触覚が過敏で決まった素材の服しか着たくない
- 視覚が過敏で光が苦手
- 味覚が過敏で食器の素材によっては嫌がる
- 運動が苦手
- 不器用 あるいは すごく器用
- ゲームに負けたらかんしゃくを起こす
注意欠陥多動性障害(ADHD)
子供のころから活発に動きすぎるという場合は気になりますね。起きてる間はずっと全力で動いているようなケースです。
- じっと座っている事が苦手
- 人の話を聞いていない感じがする
- 忘れ物が多い
- 好きな事にはすごい集中力を出す
- 長い時間集中している事が苦手
- 興味が次々移っていく
- 物をよくなくす
- 約束をよく忘れる
- 同じ事を繰り返してするのが苦手
- 力の加減が分からない
- 時間の感覚が把握するのが苦手
- 落ち着きがない
- ずっと走り回っている
- 順番を待てない
- 人の話を最後まで聞けない
- 思いついたらすぐ行動する
学習障害
- 字が汚い
- ねとぬなどが逆になる
- 上手にお話できるのに書くのが苦手
- 1桁の簡単な計算ができない
- 読んだことの意味が分からない
- 学んだ事をなかなか覚えられない
- 本を読むときに手で字を押さえながら読まないと飛ばして読んでしまう
- 黒板に書いている事をノートに写すのが苦手
- 読んだことの背景を考えたり、推論するのが苦手
- 聞いたことの意味が理解できない
学習するときに必要な事、「聞くこと」「読むこと」「書くこと」「話すこと」「計算すること」のうちどれかが特別、超苦手という障害です。
読み書きは問題ないのに計算だけ全く出来ない、などの場合は学習障害の可能性が高いかもしれません。
学習することは生きていく事に直結しますから、早く対策できるほうがいいですよね。その子の苦手を克服する方法を見つけていきましょう。
トゥレット症候群
- 自分では意識していないのに体が勝手に動く
- まばたきを頻繁にする
- 顔をよくしかめる
- 乱暴な話し方をする
- 咳ばらいをよくする
- 突然大きな声をだす
- 首をグルグルまわす
強いストレスがあったり、何か極度に緊張する言葉ある場合、一時的に「チック」と呼ばれる症状が出る場合もあるようです。
もしチックの症状が1年以上続くようなら、トゥレット障害を疑ってみてもいいかもしれません。
大人のセルフチェック
発達障害の原因はまだ分からないことも多いようですが、先天性の遺伝子が関係していると言われています。
子供の発達障害の相談に行ったところ、実は親も発達障害だったという事もあるようです。自分では気づかないで大人になっている事もあるのです。
どんな特徴があるでしょうか?
- 沢山の仕事に優先順位をつけて効率よくこなすことが苦手
- したくない事はできるだけ後回しにする
- 整理整頓が苦手
- 仕事中に他の事にすぐ気が散り、継続して集中するのが苦手
- 好きな事なら何時間でも続けられる
- 遅刻が多い
- 「空気が読めないよね」とよく言われる
- 良く怒られるが何が原因か分からない
- 「冗談が通じない」と言われる
- 思ったことを言ってしまい、相手を怒らせることがある
- 約束をよく忘れる
- じっと座っているのが苦手
- 好き嫌いが激しい
- こだわりが強い
まずは相談に行こう!
もし該当する事が多いと感じるようなら、一度相談に行ってみましょう。
信頼できる友達や家族に話してみましょう。1人で抱え込むと、疲れてしまいます。
発達障害は「脳」の機能障害です。だれも悪くないのです。目的は病名をつけてもらうという事ではなく、「この子は何が苦手なのか?」を知るという事です。
苦手な事が分かれば対処方法が見えてきます。手探りでやみくもに行うよりも、効果的だと思いませんか?
そして子供が小さいうちに苦手を発見出来れば、早く克服できるかもしれません。子供ってすごく柔軟に対応して成長しますから。
植物の種も、環境と与える栄養で成長には大きく差が出ます。その子が得意な事を伸ばし、苦手な事を上手に対処できるように教えてあげましょう。
放課後等デイサービス・アレッタでは、心身に障害のある小学校1年生〜高校3年生までの児童を対象にサービスを行っています。年齢ごとに気になることって違いますよね。どんな特徴があり、どう対処したらいいのか等の様々なトピックの記事も掲載しています。参考になればうれしいです。
二次障害
発達障害の方はその特徴の為、自尊心が低くなりがちです。
皆と同じことをしようと思っても何倍も時間がかかったり、失敗しないようにいつも気を貼っていたり。とってもストレスフルな環境を、グッと耐えている場合があります。
そのストレスが原因で、二次障害を併発する事があるんです。
誰でもストレス過多になると体が悲鳴を上げます。同じことですね。
「自分はダメだ」「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い詰めて、心を病んでしまうケースもあります。
そして精神科を受診した際に実は「発達障害」であり、その特徴ゆえにストレスを感じて病気になっていたという事が発覚するのです。
もっと発達障害を早く「発見」出来ていれば、と後悔しないで済むように早めに相談できるといいですね。
発達障害の方が得意なこと
発達障害と診断された方、もしくは可能性があると言われる方の中には特別な能力を発揮する方がいらっしゃいます。
お子さんにもありませんか?「うちの子、これは得意なの!」っていう分野。
- 絵を書くのが上手
- すごい発想やアイデアが浮かぶ
- 好きなゲームは誰にも負けない
- 好きな分野の事は何でも知っている
- 思いついたら悩まずすぐ行動できる
- 新しい事にチャレンジして変化するのが好き
- 退屈な作業でもコツコツ最後までできる
- 1回聞いたらすぐに歌えたり、演奏出来たりする
もちろん、すべての人に特別な才能や能力がある訳ではないと思います。でも好きな事や得意な事が伸ばせる環境があると、生活がしやすくなるのではないでしょうか?
まとめ
一言に発達障害と言ってもいろんな特徴があります。程度の差も様々です。
苦手な部分を見つけて、上手に対処できるなら日常生活で必要以上にストレスを感じることはなくなるでしょう。
「周りと合わないな」と感じる事は、なにも発達障害の人に限ったことではありません。だれでもあの人苦手、こんな状況はイライラするってことあると思います。
その時にいかに問題を起こさずスマートに対応できるかどうか、ということですよね。
子供の場合は成長に伴ってドンドン変化していきます。発達障害かどうかの診断も、一度の診察だけではなくある程度時間をかけて観察するようです。
でもカギはいかに早く苦手を「発見」できるか、周りがその子を理解してフォローしてあげられるかということでしょう。
ご拝読いただきありがとうございました。