今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは「発達障害への偏見」についてです。

発達障害は、他の障害に比べると認知度が低い障害です。
その原因は、発達障害の歴史の浅さにもあります。

日本で発達障害という言葉が、よく使われるようになったのは、2005年に制定された発達障害者支援法がきっかけでした。

発達障害と一括りになっていますが、多数の症状があります。
その症状も、個人差が大きいことが発達障害の特徴です。

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静江
偏見されていると感じてしまうとショックですよね。そして、どうしようもない感情が湧いてきます。

あなたの辛さを分かち合ったり、相談にのってくれる人がいることを忘れないでくださいね!

発達障害の知識がないから偏見を受けやすい

子どもの頃、発達障害の診断を受けていない人でも、大人になって検査を受けたら発達障害だったという話も聞きますよね。

外見でわからないからこそ、周りに伝わりづらく、認知されにくいといえるでしょう。

発達障害の娘が通っていた保育園でのAさんの実体験



保育園の先生には、発達障害で療育にも通いだしたことを伝えていました。
仲の良かったママ友Bさんに、発達障害であることを相談していたのですが、Bさんの子どもと些細なことで喧嘩してしまいました。

それから、Bさんとの関係が悪くなり、先生にも一緒に遊ばせないように伝えていたり、ママ友の間で「障害があるんだから、通わないでほしい」など言うようになりました。

保育園の先生と、今後の対応について相談しました。
その結果、子どもたちに娘さんの苦手な事を、伝える事になりました。

保育園の先生は、子どもたちみんなの得意な事と苦手な事を聞くことから始め「苦手な事は、みんなで助け合っていこう」と結論づけたようです。

AさんとBさんの関係は、修復することはなかったのですが、理解してくれるママ友ができたと話していました。

Aさんの話しだけでは、発達障害が原因でケンカしたのかどうかわかりませんが、周囲は発達障害だからと片づけてしまうことが多いのも事実あります。

発達障害だから、暴力的だったり、理解できなかったりするわけではないのに、偏見から、そうみられてしまうことがあるんですよね。

偏見の目で見られたり、誤解されることもあると思います。
それらは、発達障害の知識が薄かったり「障害」という言葉に敏感になっているからもしれません。

その時は、グッと抑えて対応しても、心は泣いていますよね。
自分を責めてしまうかもしれません。
家族に当たり散らしてしまうかもしれません。

相談してください。愚痴をこぼしてください。
偏見や誤解をなくすことは、とても難しいことです。

ただ、話を聞いてもらうだけでもスッキリすることもあります。
対処法を一緒に考えることで、前を向けるようになりませんか?

相談先は、信頼できる発達障害に理解のある人が適任でしょう。
家族で話し合えるのが、安心できるかもしれませんが、他者の意見を聞きたい場合や、今後について相談したい場合は、病院のケースワーカー、役所の子育て課や障害福祉課などに連絡してみてください。

放課後デイを利用されている方でしたら、デイの相談員や相談支援専門員など、発達障害の知識を持って、お子様に接してくれているスタッフが相談にのってくれます。

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静江
相談先がわからない方は、発達障害者支援センターのホームページで、各地域の相談窓口の連絡先が記載されていますので、参考にしてみてください。

一人で抱え込まないで、誰かに相談してください。

発達障害を他者に理解してもらう

車いすに乗っていたり、白杖を持って歩いている人は、発達障害よりも、わかりやすい障害です。

発達障害と一言で現わしていますが、細かく分かれていたり、複数が重なりあっていたりしますよね。
発達障害について、知らない方でもわかりやすいように、わかりやすい部分とわかりにくい部分に分けて記載してみます。

発達障害のわかりやすい部分

自閉症 言葉が遅れている
反応が遅い
アスペルガー症候群 場の空気が読めず、会話が成り立たない
学習障害 (LD) 読む・書く・計算することが苦手
注意欠陥多動性障害(ADHD) 集中が続かず、じっとしていられない
トゥレット症候群 顔の表情が一瞬だけ変わる
肩をすくめる動きをいきなりする
時に奇声をあげる
吃音 「あ、あ、あ、明日ね」など、スムーズに話し出せない
話始めるまでに、時間がかかる

発達障害のわかりにくい部分

自閉症 感覚が敏感で、他者にわかりずらい
アスペルガー症候群 見通しがたたない不安が付きまとう
学習障害 (LD) 文字や数字が呪文のように見えてしまう
注意欠陥多動性障害(ADHD) 周りと同じ行動ができないことへの不安や、するべき行動がわからない
トゥレット症候群 自分の行動を理解できない
注意されても、行動を抑えることができない
吃音 話したいことを伝えづらく、理解してもらえない

主な症状や発達障害者の行動を示してみました。
よく知っている発達障害以外のことは、なかなかわからないものです。

このわからないが偏見を生み出してしまう一因です。
発達障害についての、特集番組なども放送されていますが、まだまだ認知度が低い現状があります。

あなたは偏見を持っていませんか?

発達障害に関して偏見を持たれている人は少なくありません。

わが子の同級生に知的障害児がいたら、同じように接することが難しい場面もあるでしょう。
知的障害についての知識がないあなたは、戸惑うのではないでしょうか。
そして、わからないから何をするかわからない「危ない存在」と偏見の目でみてしまうかもしれません。

知的障害は、IQによって判定されます。発達障害と知的障害は、関わりあうことが多く、両方の障害を持つ方もいます。どちらも脳の障害です。

無知なあまり、偏見をもってしまうことがあることを理解してください。
偏見や誤解は、知らないことが原因になります。

発達障害を理解することで偏見は改善

「うちの子は、計算が苦手で学習障害と診断されているけれど、昔から勉強できない子はいたから大丈夫」

「ADHDだけど、大きくなるにつれて周りと変わらない子になるから大丈夫」

発達障害児を育てるパパママで、こんなふうに思っている方もいらっしゃいます。たしかに、昔から発達障害を持っていても、社会で活躍している方はいますね。

「障害」という言葉に偏見を持たないでください
障害者とは、日常や社会でのサポートが必要とする人をいいます。

今、サポートを必要としているから発達障害と診断されている可能性が高いです。大きくなるにつれて、凸凹が大きかった発達が目立たなくなることはあります。

それは、必要なときに必要なサポートを受けたから、できなかったことができるようになり、できたことはもっとできるようになったのです。

発達障害者が取得できる手帳は、精神障害者手帳です。

様々な障害の中でも、発達障害は療育や服薬などで社会に適応できるようになる可能性があるとされています。

それは、障害者手帳でも、示されています。
身体障害者の場合、子どもでも大人でも障害固定され、手帳を取得すれば、更新はありません。
知的障害者のための療育手帳は、18歳以上になると10年更新または更新不要となります。

発達障害者のための精神障害者手帳は、子どもでも大人でも、おおむね2年ごとに更新があります。なぜなら、障害に該当しなくなっているかもしれないからです。

発達障害は、療育などで、日常生活や社会生活に適応することができるようになることがあります。これは、治ったわけではなく適応できるようになり、障害ではなくなったということです。

障害でなくなれば、障害者手帳を必要としなくなります。
そのため、成人してからも、短期間の更新制となっています。

障害を抱えた子供に適した体験

周りと馴染めないことを気にして、子どもが傷つかないように、少し離れて一人で遊ばせていませんか?

子どもの心が傷つくことは、できれば避けたいですね
しかし、守っている人がいなくなれば、その子は何もできなくなります。

子どものうちから、たくさんの経験をさせることは大事です。
発達障害があれば、簡単にできないこともあるでしょう。

そこで、サポートできる環境で体験させるというのはどうでしょうか。
18歳以下(特例で20歳まで可)であれば、アレッタのような放課後等デイサービスや児童発達支援などを利用できます。そこでは、障害児への対応専門のスタッフがいるので、安心できますね。

18歳以上になると、自立訓練や就労支援などの社会で生きるためのサポートへ、移行します。

学校の普通学級ではなく、支援学級に所属していたとしても、社会人になれば、どこでどう育ったかよりも、仕事ができるか社会に適応しているかで判断されます。

少数派だったとしても、自立して生き抜く力や考え方ができるようになれば、パパママの不安も軽減できるではないでしょうか。

カミングアウトして変わること

この問題は、慎重に考える必要があります。
カミングアウトして、周りからのサポートが受けやすくなる半面、偏見や誤解を生むこともあるからです

保育園や小学校では、療育のためにカミングアウトしたほうが、子どもは過ごしやすいでしょう。

しかし、社会人になると選択する必要があります。
就職するときに、発達障害を隠して入社する人もいます。それは、不要な偏見や特別視されたくないという思いからです。

逆に、発達障害であることを公言して、一般枠または障害者枠で入社する人もいます。こちらの場合は、特性に応じた勤務ができたり、サポートを受けることができます。
ただし、障害をもつというだけで偏見の目で見てくる人もいるでしょう。

どちらが自分にとって、暮らしやすいかで選択することです。
カミングアウトするかしないかを決められる判断力をつけるのも、児童期からのたくさんの経験です

まとめ

発達障害に限らず障害というものは、偏見されることが多いです。
そこで、心に深い傷を作ってしまう方もいるでしょう。

怒りや悲しみ、何とも言えない感情を一人で抱えてしまうのではなく、安心できるだれかに話してみてください。

偏見を受けることは、とても残念なことです。
同じようなことで悩みながら、社会にでた先輩は、たくさんいます。

偏見や誤解が起こらないように、発達障害がどういう障害なのか理解してもらおうとしている社会の広まりもあります。

周りからどう見られていても、発達障害と真摯に向き合うことが未来へ繋がる一歩です。

偏見に負けず、一緒に歩きだしましょう。