今日も皆さんと一緒に、発達障害等に関する学びや情報交換の場所となることを願って投稿させて頂きます。 今日のトピックは「発達障害見え方」についてです。

あなたは、誰でも見ているものが同じなら全く同じに見えていると思うかもしれません。しかし、障害を持つ人には違う見え方をしている場合があります。

今回の記事では、そのような見え方を解説していきます。障害を持つ方は今までこんな見え方をしていたのかと驚くかもしれません。ぜひ、最後まで読んでください。

障害によっても見え方はそれぞれ

見え方は障害によっても違いがあり、個人差もあります。

自閉症スペクトラム症(ASD)の見え方

自閉症スペクトラム症(ASD)の方の中には、感覚にとても敏感な「感覚過敏」の方がいます。特定の音や肌触り、明るさが苦手なのですが、どのような見え方をするのでしょうか?

右の写真が普通の人の見え方で、左の写真が視覚過敏の方の見え方です。同じものを見ていてもこんなに違いがあることがわかります。また、このように外に出るだけで音や光の情報が定型発達の人より、多く入るので外に出たがらない人が多いです。

参考元 感覚過敏[かびん]と鈍麻[どんま]─発達障害にともないやすい感覚の特性

晴れた日の町並みは、太陽がまぶしすぎて視界が真っ白になったり、人々が黒い影に見えたり、空には粉雪のような白い粒々が舞っているような感じに見える人もいます。

そのため、昼間なのにカーテンを閉めて部屋を薄暗くする方が楽なようです。

感覚過敏のその他の症状

 

感覚過敏の度合いや症状は人それぞれで、視覚だけでなく、聴覚にも過敏に反応する場合があります。ある人は、外に出て、少しでも様々な音を聞いてしまうことで疲れてしまうようです。

スーパーマーケットの音楽や人の声、冷蔵庫や蛍光灯の音でさえも敏感に感じ取ってしまいます。このように、小さな音でもASDの人はうるさく聞こえてしまうのです。

 

参考元 発達障害 解明される未知の世界

見え方でわかる自閉症スペクトラム障害

ASDは様々な観点から見る必要があり、なかなか診断するのが難しいです。そこでイタリア、ピサ大学の専門家は、診断をサポートするツールとして、錯視動画を考案しました。

残念ながら錯視動画は削除されてしまっていたので、↓の動画で診断の参考にしてみてください。動画を閲覧する際に、虐待やDVの経験がある方は、気分が悪くなる場合がありますので、ご注意ください。

 この動画はイェール大学で自閉症スペクトラム症と定型発達の被験者を対象に行われた実験です。無音のアニメーションを見て、質問に回答して診断します。

社会的な意味づけをする能力を図るテストです。

参考元 発達障害の人が見る・聞く驚きの世界 最新科学と当事者が明かす向き合う方法(前編)

黒と白の点の見え方でわかる。自閉症スペクトラム障害の診断に役立つ錯視動画

学習障害の見え方

学習障害(LD)とは、知的発達に遅れは見られませんが、読む、書く、計算する、聞く、話す、推論する能力のうち、特定の能力の習得と使用が著しく難しい障害のことを言います。

読む能力を上手く扱うことが難しい読字障害は、学習障害の中で一番見られる症状で、別名ディスレクシアとも呼びます。

読字障害があると、見え方に特徴があります。文字がぼやける、黒い塊になって見える、さかさまに見える、図形に見えるなど個人によって認知の仕方は異なりますが、文字とは違った見え方になります。

数字や推論を苦手とする算数障害(ディスカリキュリア)の場合、視覚認知機能が弱いので、数字を揃えて書いたり、バランスを考える、文字の距離感を取ることが苦手です。

参考元 学習障害(LD)

参考書籍の紹介

最後により発達障害特有の見え方についてより理解していただけるよう、参考書籍をご紹介します。精神科医師で、専門は児童精神医学の内山登紀夫さん監修の書籍です。

2014年1月25日にミネルヴァ書房出版された本で、障害を持つ子の、ものの見方や視点が絵でわかりやすく書かれていると、お母さんに支持されています。

Amazon内の評価を見てみると、

・イラストが多くて理解しやすい
・脳の機能の説明が分かりやすい
・障害を持つ子の接し方について初心を思い出させてくれる本
・同じものを見ているつもりでも、違う受け取り方もあるということを気づかせてくれた

などのレビューがありました。

Amazon内の評価は5点満点中4.8点と高評価です。自閉症の人の視点や見方について知りたい方にはおすすめの本です。

ちなみに、2021年1月現在、楽天ブックスでは、1980円(税込)送料無料で購入できますので、ぜひチェックしてみてください。

新しい発達と障害を考える本(5)posted with ヨメレバ ミネルヴァ書房 2014年01月25日頃 楽天ブックスAmazonKindle

参考元 なにがちがうの? 自閉症の子の見え方・感じ方

まとめ

自閉症と学習障害の見え方について解説しました。

まとめると、

・自閉症は感覚過敏により、視覚に敏感なため、極度に明るく見えてしまう

・音にも敏感で、様々な音に敏感に反応し、疲れたり、小さな音でもうるさく聞こえてしまう

・学習障害は、視覚認知機能が弱く、文字が別のものに見えたり、バランスを考えるのが苦手

また、簡易的なASDの診断テストも用意しましたので、役立ててもらえれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。