ダウン症の子どもへの接し方・子育てのコツ

ダウン症の子どもを育てる場合、注意するべき点や気をつけてほしいポイントをご紹介します。

家庭での接し方におけるポイント

言葉で詳しい説明をして子どもにとことん付き合う

ダウン症の子どもにも反抗期がきます。子どもにとって最初の反抗期は、主に2歳ごろにきます。
この時期に反抗期が起こる理由としては、自分の思いや主張を伝えるための言語能力が発達していないことが原因とされています。
ダウン症の子供は脳の発達と言語の発達が共に遅い傾向にあるので、反抗期は3歳頃に始まり、その後長く続くケースが多く見られます。
この時期が来たら、子どもには丁寧に言葉を使って説明して、おさまるまでとことん、向き合ってあげることが良い接し方と言えるでしょう。

こだわりを否定しない

ダウン症の子どもには、こだわりが強く頑固な一面があります。
しかし、それを否定するようなことをしたり、言ったりするのは禁物です。
ある特定のところでルーティーンの動作をする、毎日同じ時間に行動に出る、決まった場所に決まったものを片付けるなど、周りから見るとなんでもないことには思えても、本人にとっては大切なこだわりなのです。
否定をすることは子どもにとってのストレスにつながるので、避けましょう。

個性を伸ばす

ダウン症の子どもにも、他の子どもたちと同じように、それぞれ個性があります。
症状にあった育て方をすることも大切ですが、基本的には個人によって適した育て方は大きく異なるものです。

筋力量が少ない場合や、心臓の持病を併発している場合は、通常の運動をすることが困難です。
反対に、筋力が多く持病を持っておらず、知的障害も軽度なら、通常とあまり変わらない生活をすることができます。

もちろん、中には不得意でできないこともあるかもしれません。
そんな時は、その分好きなことや得意なことを伸ばせるようにしてあげると良いでしょう。

学校や学習に関連するコツ

日常生活に紐づけて学習をする

ダウン症の子どもは、勉強をして得た知識や技術が、短編的になってしまいやすいのが特徴です。
せっかく記憶をしたことも、実際に生活の上で応用することが難しく、抽象的な説明を理解することも困難を伴います。
そのため、実生活で体験しながら具体的に学習することが必要となります。
一時的に勉強をさせるのではなく、日常生活を送る中で必要となる学習をさせるのも、一つの工夫の方法です。

子どもの発達に合わせた学習を受ける

通常学級においては、子どもの発達に合わせた学習を受けることは実現が困難かもしれません。
しかし、各教科を並列して学習するより、子どもの心身の発達段階、障害の程度に応じて学習内容を決めることが肝心です。
そのため、通常の学習よりも、まずは優先して子どもの実際の生活に役立つ知識、技術の習得、またそれらを有効に活用する力を身に付けるべきです。
また、社会的自立に必要な基礎力を身につける学習をすることも、有効であるとされています。