今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害児を育てる親の気持ち」についてです。
生まれた時からわかる障害もある。
発達過程でわかる障害もある。
どちらも、親にとって考えさせられる事ではないでしょうか。
発達障害と診断されるまでの過程もそれぞれです。
「育てていると、何か他の子とは違う感じがした」
「小学生になって担任から、支援学級をすすめられた」
このように、家庭内で気づくパターンと他者から指摘されるパターンがあります。
それでは、発達障害児を育てている親の悩みや心の持ち方についてみていきましょう。
目次
発達障害と診断されたときの戸惑いから受け入れるまで
発達障害の疑いがあると知ってから、診断されるまでの時間はとても長く感じ、気が重くなりがちです。
「難なく育ってほしい」「健やかに育ってほしい」と願っていますよね。
これからどうすればいいのか、どんな生活になるのかなど、心の葛藤と向き合うことになります。
しかし、どんな生活になろうと、その子は1人しかいません。
結論、愛情をもって温かく、ときに厳しく育てることに障害は関係ありません。
家族会議でいろんな意見を聞きすぎて辛くなることも
祖父母などと、これからのことを相談する機会をもつ家庭も多くあります。
人数が増えるほど、様々な意見が飛び交います。
その結果、親はもう頭がいっぱいになり、もっとわからなくなるかもしれません。
祖父母の考え方と、ジェネレーションギャップがあるのも事実です。
時代が違えば、考え方も違います。社会の受け入れ体制や支援制度にも違いがあります。
発達障害の可能性がある子供の割合が、増加傾向にあることを知っていますか?
2012年に文科省が実施した調査では、小中学生の6.5%が特別な支援を必要とする結果が出ています。
昔は「個性的な子」として育てられてきた子が、現代では「発達障害児」と診断されるようになったことも増加の大きな一因です。
色々言われて、辛くなることもありますよね。
親が今できることは、その子が社会にでたとき、生きづらさを感じないように、しっかり子供を見てあげることです。
子育ては、十人十色。発達障害があっても愛情は感じています。
発達障害児には、知的障害や自閉症など合併していることもあります。
どんな障害をもっていても、周りにいる人の感情は伝わっていて、脳には影響しているのです。
例えば、他の子と一緒に遊べず、1人で遊んでいる子供の様子を見たとしましょう。
あなたは、1人でしか遊べないと思いますか?
それとも、1人遊びを満喫していると思いますか?
その表情、子供は見ていますよ。言葉に出さなくても、子供は感じています。
苦手なことや自分の思い通りにできないことを、親が嘆いてしまうと、子供も悲しくなります。
逆に、1人遊びの楽しさを認めてあげると、親子で楽しさを共有できる時間になります。
その子の得意不得意を感じて育てることは、最初から上手くできることではありません。
しかし、親の愛情を見せて感じさせることは、心の余裕次第で簡単にできる最大の子育てです。
子育てに迷ったときは、子供を観察してみて
「言うこと聞かない」「癇癪がおさまらない」こうなってくると親の疲労も溜まります。
疲労が溜まると、口調がきつくなったり子供から目を背けたくなったりしてしまいますね。
「子育てなんだから、ストレスなんて言ってないでやるべき」
こんなこと、思わなくていいんです。
現代の子育て環境は、昔と違って、ワンオペがほとんどですよね。
365日、笑顔で優しいお母さんのほうが不自然です。
親だって初めての経験だから、0点じゃなければいい
発達障害児を育てる親は、心配や不安が増してしまうことがあります。
障害のない子供との違いは、特性を理解し、サポートする項目が多いことです。
「漢字が苦手だから、人より勉強させないといけない」
「自分の気持ちを話せないから、話せるよう教育しないといけない」
できないことが、目についてくるので、どうしても焦りやイライラが前に出てきてしまいます。それも、悪いことではありません。
親が、不得意分野をみつけられているから焦るのです。
その子のことを考えるから出てくる不安や焦りを、すぐに解消することはできません。
しかし、1年後に一歩前に進んでいる子供の姿は想像できるのではないでしょうか。
0点の親にならなければ、子育て成功です。
親だって人間です。喜怒哀楽があって当然なのです。
子育てが辛くなったら、支援機関を頼ることも子育てです。
親の心に余裕がないなどの理由から、子育てが上手くできないことがあります。発達障害児を育てる上で、心の余裕はとても重要です。
もし、あなたが毎日ストレスを感じ、行き詰ってしまったら、役所の子育て課などに相談してみてください。
発達障害者支援センターなど支援機関のサイトには、各地域の発達障害者支援センターの連絡先が記載されています。発達障害についての情報や支援などを模索するのもいいでしょう。また、他の支援機関に関しても下記に記載してあります。
- 発達障害者支援センター
- 子育て支援センター
- 児童発達支援センター
- 障害者就業・生活支援センター
放課後デイをはじめ、移動支援、ショートステイなど、たくさんの支援体制が用意されています。
ワンオペで行き詰っているなら、第三者の手助けを受けるのも、子供のためになることです。
- 放課後デイサービス
6歳から18歳までの児童が利用できる子供のデイサービスです。下校時間から預かってくれたり、長期の休みには、朝から預かってくれるところもあります。 - 移動支援
子供を遊びに連れていきたいけれど、1人では難しい場合や、仕事で行けないときなど、介護者が一緒にでかけてくれるサービスです。公園・プール・映画館などに同行してくれます。 - ショートステイ
児童を一時預かりしてくれる制度です。
親の疲労が溜まり少し休憩したいときなどに利用します。
同じような、障害をもつ子供の保護者の会などを利用してもいいでしょう。
親が「もう無理!」とならないために、子供のために行政を頼るのも一つの選択肢です。
子育てに100点は、ありません。独自の方法で愛情を与えましょう。
発達障害のために、静かにできなかったり、じっとすることができなかったりすると、非難されることもあるでしょう。
「どうしてこの子は、できないんだろう」と情けなくなることもありますね。
誰が、何を言ったとしても、子供は、親のことを一番よく見ています。
「お母さんは、静かにしてほしいよ。どっちが静かにしていられるか競争しようか」
子供の興味のある方法で、良い方向に向かせることも、ストレスを溜めない方法です。
泣きたいときは、泣いてください。イライラするときは、少し自分の時間を作ってください。
それらは全て子供のためになります。
1人で負の感情を溜め込まないで、自分らしい子育ての方法をみつけてみてください。
愛情は、発達障害児であっても、もちろん伝わります。
あなたの辛さ、しんどさは、あなたが一番わかっているはずです。
親の人間らしい喜怒哀楽を伝えて、一緒に共感することは、子供にとって感情のとても良い刺激になり、療育になります。
まとめ
障害児を育てることに目を向けがちになってしまうことあるかもしれません。発達障害を抱えた子供は、定形発達の子供に比べて育て方が異なってくる場面があります。しかし、その子に目を向けて、良いところを伸ばし、できないところをカバーしてあげることで、子供自身も過ごしやすくなり、ストレスを溜めにくくなるかもしれません。
そうなれば、親のストレスも軽減することができ、家族が笑顔で過ごせる時間がたくさんできるでしょう。
発達障害は、個人差が大きいので、人と比べることができません。一人ひとりに合った育て方が見つかると、親の負担も軽減も見込めます。
今、辛くしんどい毎日を過ごしている方は、第三者を頼る努力をしてみてください。
考え方や、接し方についても、専門家の意見を聞くことでヒントになることがあるかもしれません。
大切なことは、「1人で悩まない」ことです。