今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。
今日のトピックは「発達障害と奇声」です。
「キー!!」「キャー!!」と前触れもなく子供が奇声をあげて困ってしまった経験はありませんか?
なぜ奇声をあげているのか理由もわからず、ただ奇声がやむのを待つばかり・・・。そんな日々から脱却したいと思いませんか。
どこでも奇声をあげていると、まわりから怖いと思われてしまうこともあるのかもしれません。
発達障害でもあなたにとっては大切なお子さんですよね。
だからこそ、発達障害の子供が奇声をあげる理由を知り、一緒に対処法を考えてみませんか?
目次
発達障害の子供が奇声をあげる理由
発達障害の子供が奇声をあげるには理由があります。
特に、知的な遅れがみられる自閉症スペクトラム障害(ASD)の場合は、言葉で話すのが苦手で奇声をあげることがあるようです。
また、発達障害のひとつといわれている「トゥレット症候群」を持ち合わせていると、意図することなく奇声を発する場合があるらしい。
トゥレット症候群とは、チック(突然あわられて素早く繰り返される運動や音声)で定義されている症候群です。
では、発達障害の子供が奇声をあげる理由を詳しくみていきましょう!
まわりに理解して欲しい
自分の伝えたいことが相手に伝わらないともどかしさから、奇声を発してしまうことがあります。
理解してもらえない辛さは、誰にでもあると思いますが、発達障害の場合は一見ふつうの子供に見えることがあるため、理解されづらい。
理解できることや理解できないことがわかってもらえない等の辛さがあります。
伝えたいことがあるのに、まわりからは意味のわからない声に聞こえることから、奇声のように聞こえてしまうことも。
コミュニケーションをとるつもりで発している言葉が奇声と捉えられてしまうと悲しいですよね。
自分のことをわかってもらいたい思いから、奇声をあげることもあるようです。
奇声を発するけど大声が苦手
発達障害は大声や奇声を上げる一方、大声で話されるのが苦手なこともあります。
理由は、自閉症スペクトラム障害(ASD)が関係しているから。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の子供は、感覚過敏に苦しむことも。
感覚過敏とは、音や刺激などで必要以上に苦痛を感じてしまうこと。
聴覚過敏は、些細な音でも辛いこともある。
聴覚過敏の場合、大きな音でも小さな音でも自分にとって不快と感じると奇声をあげて嫌な音を自分の声でかき消そうとします。
自分の声を楽しんでいる
やまびこのように「ヤッホー」と叫ぶと、自分の声が遅れて「ヤッホー」と返ってくれば楽しくなりますよね。
発達障害の子供は、声を出すことで、聞こえてくる自分の声やまわりの反応を楽しんでいることがあります。
ただし、自分の声を楽しむために奇声をあげることは、子供の発達段階においては自然なこと。
ふつうの子供でも聴覚が発達して、自分の声が認識できると面白くなり奇声をあげることがあります。
まだ、声の大きさを調整するのが難しい時期は、奇声と捉えられてしまうこともあるかもしれません。
奇声をあげていても発達障害ではない子供もいます。
奇声を自分でコントロールできない
発達障害の子供に予想外のできごとが起きたとき、パニックになり奇声をコントロールできなくなることがあります。
パニック状態のときは、不安と隣り合わせ。
思い通りにならなかったり、会話が通じず自分の気持ちが理解されなかった際、パニックに陥ることがあります。
また、無意識に大きな声が出てしまうこともあるようです。
まわりを怖がらせたくて奇声をあげているわけではないのに、怖いと思われるのは寂しいですよね。
発達障害で奇声をあげる子供の対処法
発達障害の子供が奇声をあげたときの対処法は以下の通り。
・奇声の原因を考える
・安心感を与えてあげる
・最適な声の大きさを伝える
・我慢の時間もときには必要
ひとつずつ詳しくみていきましょう!
奇声の原因を考える
発達障害の子供は、まわりに理解して欲しいのに理解してもらえないと奇声をあげることがあります。
そのため、奇声をあげてしまう原因を考えて対処していくのが大切。
子供が何を訴えているのか、単純に楽しんでいるだけなのか、嫌なことがあるのか、不安やストレスがかかっていないか・・・。
感覚過敏の子供が音が嫌で奇声をあげていたときは、環境を整えてあげることで解決できます。
ヘッドホン型のイヤーマフを使ってみるのも効果的です。
音が気になる人に向けて作られた防音仕様のヘッドホンです。
安心感を与えてあげる
発達障害の子供に寄り添う気持ちは何より大事。
安心感は子供にとって心地よい空間を作ります。
奇声をあげなくても大丈夫!と思えるように子供を安心させてあげましょう。
「ちゃんとわかっているよ。大声を出さなくても聞こえるから大丈夫」と子供に伝えてあげることも有効です。
最適な声の大きさを伝える
発達障害で奇声をあげる子供は、自分の声のボリュームがわからないこともあります。
「今の声は大きいから、もう少し小さくしようね」と奇声が気になるとき、すぐに子供に伝えてあげることも大事。
その場で伝えることで子供も理解しやすくなります。
伝えるときは、優しくさとすように伝えてあげましょう。
手作りカードで伝えることも良いですよ。赤いカードは、要注意・黄色いカードは、もう少しボリュームを抑えて等。
このように、色分けしたカードを見せてあげる工夫も大切ですね。
我慢の時間もときには必要
奇声をあげないように我慢を教えてあげることも大切です。
たとえば、「ご飯を食べているときは、大きな声をあげないようにしようね」と伝えてみてはいかがですか?
我慢する時間を根気よく伝えることで、子供は少しずつ理解できるようになるかもしれません。
最初はうまくいかなくても、諦めずに子供と向き合ってみてくださいね。
子供の奇声はあなたのせいではありません
「子供の奇声が治らないのは、私のしつけが悪いから?」優しいあなたは思い悩んでいるのではないでしょうか。
買い物に出かけたとき、いきなり子供が「キャー」と奇声をあげてしまった。
まわりの人たちの冷たい視線に耐えかねて、すぐに買い物をやめて引きかえしたりしたことはありませんか。
ふつうの子供でも心身の発達の過程で声を発することがあります。
しかし、発達障害の場合は少し違いますよね。
子供の特性から、奇声をあげてしまうことがあるので、決してあなたのせいではありません。
悲観せずに温かく子供を見守ってあげましょう。
施設紹介
発達障害の子供が奇声をあげていると、子育てに悩んでしまうことはありませんか?
決して怖がらせたくて奇声をあげているわけではないのに、まわりから白い目で見られるのは、本当に辛いですよね。
もし、発達障害の子供を育てる中で、不安に思ったり心配ごとが出てきたら、放課後等デイサービス・アレッタがあなたのお役に立てるかもしれません。
放課後等デイサービス・アレッタでは、心身に障害のある小学校1年生〜高校3年生までの児童を対象にサービスを行っています。
デイサービスと言っても高齢者の介護とは異なります。障害を抱えた児童や親御さんの休息の場にもなるでしょう。
気になることがありましたら、一度相談してみるのも良いかもしれませんね。
お役立ち情報
発達障害お役立ちトピックスでは、様々なお悩みや症状についての記事を掲載しています。
参考になる情報が沢山あるので、良かったらのぞいてみてくださいね。
まとめ
今回は、発達障害と奇声について解説しました。
発達障害の子供が奇声をあげるのには、理由があります。
聴覚過敏の子供は、大きな声が苦手だから嫌な音をかき消そうとして奇声をあげてしまうこともあります。
自分の声を楽しんでいる場合もありますが、まわりに理解して欲しくて奇声をあげることも。
【発達障害で奇声をあげる子供の対処法】
・奇声の原因を考える
・安心感を与えてあげる
・最適な声の大きさを伝える
・我慢の時間もときには必要
4つのポイントに配慮して、日々を過ごしてみてくださいね。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。