今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所なることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「発達障害の友達作り」についてです。
「友達できた?」
春になり、入学・進学・就職の時に必ず聞かれる質問ですよね。「友達100人出来るかな」って歌がありました。でもすぐに友達が出来るタイプの子もいますが、人見知りでなかなか友達ができない子もいます。
発達障害の場合その特性が影響して、友達を作れないと悩んでいる方が結構いらっしゃるようです。
学校では「〇人のグループになってください」と言われることが結構あったりしします。誰と一緒にいたらいいのか分からないと、ちょっと辛くなるかもしれませんね。
友達を作るのが難しいのは、発達障害のどんな特徴が影響しているのでしょうか?
友達を作るコツがあれば知りたいですよね。
目次
友達って必要?
日常生活を送るとき,自分自身について考えるとき,新しい挑戦をするとき,何か困難を乗り越えようとするときなど,人生のあらゆる場面において,常に人は他者とつながり,助け合っており,他者とのつながりの中で生きていく。
一方で,若者の中には,学校や職場などの集団の中での人間関係がうまく築けなかったり,維持できなかったりしたことをきっかけとして,不登校,ひきこもりなどの状況にある者や,目立った困難さを抱えているようには見えない若者であっても,周囲と十分なコミュニケーションが取れずに孤立し,または,心を開いて悩みなどを相談できる相手がいないなどといった状況にある者もおり,これらの者は,自分ひとりで悩みを抱え込む状況が続くことにより,様々な問題を複合的に抱えた状態に陥ることが懸念される。
特集 若者にとっての人とのつながり:内閣府
友達は嬉しい事は2倍に、悲しい事は半分する存在だと言われています。人生を豊かにしてくれる存在と言えますね。
友達がいなくて感じる「孤独感」は体の健康にも影響を与え、病気の原因になるという研究結果もあるとか。
人は1人では生きられないようになっているようですね。特に成長期には他の人との関わりで学ぶことは多く、心身の成長に大きな影響を与えるのは確かです。
友達って数ではないと思うんです。表面的な知り合いは、友達とは呼べないのではないでしょうか。
格好つけないで普段の自分を見せても、否定されないっていう安心感。「こんなこと言ったら変な子って思われるかな?」って心配しないで、本当の気持ちを話せる相手。
そんな人を親友って呼ぶのかもしれませんね。
人によっては1人が好きって言う方もいるでしょう。それも個性です。無理して友達を作ろうとする必要はないと思います。
でも発達障害の特性が影響して、友達が欲しいのになかなか作れないという場合はどうしたらいいのでしょう。
友達ができにくい理由
発達障害の特徴はさまざまで、苦手な分野はみんな違います。
その中のいくつかを考えてみました。
感情のコントロールが苦手
感情をコントロールすることが苦手という特徴が影響することがあります。
誰でもこれ嫌だなとかこれ嫌いとか、面白くないって思う時はありますよね。
でも周りのみんながそのことが好きで楽しそうにしていたら、表情に出したり「面白くない」って言ってしまうことはあまりないでしょう。それは「相手が嫌がるかな」とか「どんな気持ちになるかな」と想像できるからです。
発達障害の子供の中には、相手の感情を想像するのが苦手という子もいます。そして自分の感情や気持ちをコントロールできずに、思ったことをそのまま言ってしまうことがあるようです。
そうすると、楽しかった雰囲気は一気に冷めてしまいますね。
対処法は?
スポーツは感情をコントロールする能力を鍛えるのに役立つようです。
体を動かしながら考えて行動する、つまり発達障害の原因である「脳」への刺激を沢山与えることが出来るからです。
個人種目の水泳や陸上競技、団体競技のバスケットやサッカー。何でも熱中できそうなスポーツがあればやってみましょう。
スポーツはただ行うというのではなく、ルールにのっとって行わないといけません。自分の感情をコントロールする良い訓練になりますよね。
しかもチームプレーが求められるスポーツならば、周りを観察する必要性にも気づくかもしれません。
大人になっても手軽に続けられるスポーツはお勧めです。
- 水泳
- サイクリング
- ボウリング
- ダンス
「これは出来る」という、自信にも繋がっていくでしょう。
自分のことばっかり話してしまう
話し出したら止まらないという特徴を持っている場合もあります。
自分の好きな事や気になっている事をずーっと話してしまう。
話の途中でなにか気が付いたら、その話に内容がズレていってしまう。
聞いている方からしたら、「何を言いたいの?」「その話前も聞いたよ」ってなってしまいます。
でも止められないんですね。
対処法は?
自分にそんな特徴があるという事を、前もって伝えておきましょう。
同じ話を繰り返している自覚がないのですから、指摘してもらうしかありません。教えてもらったら気づくのですから、大丈夫です。そこで止めましょう。
その後は相手の話を理解しようと思って聞きましょう。分からないことがあったら、質問してください。それが会話のキャッチボールです。
年齢より考え方が幼い
個人差はありますが、発達障害の場合年齢の割には考え方や好きな事などが幼いという場合があります。
年齢によって興味を持つことや考え方は変わっていきます。それによって付き合う友達も変わっていくかもしれません。
周りの同学年の子供たちの話題に自分が興味を持てないと、会話についていけなくなります。
また、1人の友達に執着してしまう場合もあるようです。いつも同じ人と一緒にいるのが安心するという気持ちもあるのかもしれません。
対処法は?
何を言ったらいいのか分からない時は、黙っていましょう。沈黙は金です。
皆はこういう話が好きなんだなって、話を聞く側にまわることです。誰でも自分の話を聞いてもらえると嬉しいですよね。
そして相手を束縛しないようにしましょう。自分は安心でも、友達はいろんな人とお話したり遊びたいかもしれません。
友達作りの為にできること
はじめて人に会った時、その人と仲良くなりたいと思ったら何をされますか?
にっこり笑顔
まずはにっこり笑顔でほほえんでみましょう!
特に面白くないのに笑えないって思いますか?
でも初対面の時に無表情で「どうも」って言われた場合と、にっこり笑って「よろしく」って言われた場合では印象が全く違いますよね。
無表情だと「ちょっと怖い人かな」とか「何考えてるのか分かんない」って思われてしまうかもしれません。
にっこり笑っている人のことは、明るいイメージで印象に残ると思うんです。
それに笑顔って自分にも、とってもいい効果があるんですよ。
- 免疫力を高める
- 緊張を和らげる
- 自分の気持ちが明るくなる
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親切にする
この人と友達になりたいなって思うのはどんな人でしょうか。
- 自分のことを受け入れてくれる人
- 話し方が優しい人
- すぐに怒ったりしない人
他にもいろいろあるかもしれませんが、一言で言うと「親切な人」ですよね。
だれでも親切にされると嬉しいですよね。同じように友達にも接しましょう。どんなことが出来るでしょうか。
- 相手のいい所を見つけたら褒める
- 相手の話を最後まで聞く
- 文句を言わない
親にできること
子供が友達作りで悩んでいたら、親はどんなフォローができるでしょうか?
何でも話せる親友になる
まずは親が良い友達、親友になってあげましょう。
「なんでも話していいんだよ」と伝えてください。「ちょっとどうかな?」という内容だったとしてもすぐに叱ったり、それは違うよって否定しないようにしましょう。
「これ言ったら怒られるな」って感じてしまったら、もう話したくないって思うでしょう。
自分の事を親が分かってくれるって思えると、子供のこころは安定します。
そして、どんな話し方をしたら嬉しいかどんな言い方をしたら嫌な気分になるのか教えてあげましょう。そうすれば家族以外の人に接する時に、どんな話し方をしたらいいのかも学んでいけます。
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得意なことを探す
誰で出来ないことが沢山あると、「自分はダメだ。何にもできない。」と自己肯定感が下がってしまいます。
でも、「何にも出来ない」ことなんてありません。
その子の出来ることを伸ばしてあげましょう。出来たことをしっかり褒めてあげましょう。
その子の年齢や個性もありますが、「これは得意。これは上手にできる。」という事があれば、自尊心を持つことが出来ます。
自尊心がないと、他の人の事を素直に褒める事が難しいと感じてしまうかもしれません。
「あの子はあんなに出来るのに、自分は出来ない」いつもマイナス思考になってしまうと悲しいですよね。
学校以外のつながりを作る
友達って必ずしも学校のクラスメイトである必要はないと思うんです。
子供が好きなことは何でしょう?得意なことはありませんか?
絵を書くことが得意ならば、絵画教室もいいかもしれません。体を動かすことが好きならば、水泳やダンス教室もありますよね。
発達障害の子供はコミュニケーションが苦手と言われ、雑談ができない子もいます。でも自分の興味のあることなら、ドンドン話せるケースもありますよね。
大人がびっくりするくらいの詳しい知識を持っている場合もあります。
自分の好きな事を話して、一緒に出来る状況だとお友達を作りやすいかもしれませんよ。
学校のクラスには基本的に同い年の子供しかいませんが、習い事などの教室には色んな年齢の人がいます。そこで社会性を見に着けていけれるかもしれませんね。
放課後デイサービスを利用する
放課後デイサービスを利用してみましょう。
専門の知識のあるスタッフがその子に応じたフォローをしてくれます。
同い年の友達を作るのが苦手でも、年上のスタッフとは仲良くお話できるかもしれませんね。誰かとお話して仲良くったら、別の人ともお話してみようって気持ちが変化することもあります。
放課後等デイサービス・アレッタでは、心身に障害のある小学校1年生〜高校3年生までの児童を対象にサービスを行っています。子育ての悩み相談にものってます。お近くにいらしたらのぞいてみてください。
まとめ
大人でも友達付き合いは大変な時もありますよね。心も精神面も成長途中の子供たちは、もっと大変なことかもしれません。
子供の友達のことをよく知るようにしましょう。一緒に遊んでいる時はどんな様子でしょうか?そして「友達は沢山いないといけない」とは思わないようにしたいですね。
大事なのは子供が毎日楽しく生活できることです。
今は1人でも平気なら、無理して友達を作ろうとしなくていいと思います。でも一緒にいて楽しいと思える友達は、人生にプラスになりますよ。
ご拝読いただきありがとうございました。