眼球運動のトレーニング方法

眼球運動のトレーニングにおいては、目を上下左右に動かし、視線をスムーズに動かすトレーニングを行います。
これを繰り返し行うことで、情報を正確かつ素早く目で捉える力が身につきます。

例えば、線や点を目で追うトレーニングがあります。
あみだくじをイメージして、スタートとゴールを設定した上で複雑に渦巻いたり交差した線を書いた紙を用意します。

スタートからゴールまで順に線を目で追っていくことによって、目の追従眼球運動を鍛えることができます。

視空間認知のトレーニング方法

視空間認知を鍛えるためのトレーニングでは、「ものを手で触って動かす」訓練をするのが有効です。
具体物を使って見本を用意し、その形を再現するような練習を行います。

例えば、大人が用意した見本に似せてブロックを作ったり、見本と同じように色を着色したりすることで、視空間認知能力を鍛えられます。
服をコーディネートして写真を撮り、それを見ながら実際に目の前にある服を使って同じように再現する遊びなども楽しく取り組めるでしょう。

難易度を上げる場合は、見本を見せる時間に制限を設けるなどするのがおすすめです。

他に、ワークシートを用いたトレーニング方法もあります。
机の上に置いたシートを見ながら行うため、目の細かい動きや手先の動きのトレーニングになります。

目と体のチームワークのトレーニング方法

目で見たものに素早く反応をして適切に体を動かすためのトレーニング方法もあります。
目と体のチームワークを高めるため、目と体の動きを連動させるのが目的です。

簡単な方法を一つ紹介します。
まず、紙に色々な方向にランダムに向いた矢印を書きます。
その紙を使って、二人一組となり、一人が矢印の書かれた紙を持ち、ランダムに指さします。
もう一人は、指をさされた矢印の方向に動きます。

例えば、上向きの矢印の場合はジャンプ、下向きの矢印の場合はしゃがみこむ、右向きの矢印なら右に一歩、左向きの矢印なら左に一歩、というように、目で見た印に従って体を動かしてみましょう。

目で見たものにすぐに反応をして適切に体を動かすためのトレーニングを行います。目と体のチームワークを高めるためには、目と体の動きを連動させるような練習をします。
これによって目で見たものに早く反応して体を適切に動かす練習ができます。

作業療法

見る力を視覚機能と言いますが、この能力を訓練する方法のひとつに、作業療法があります。
作業療法とは、身辺の自立や学習、社会参加のため必要となる能力全般を向上させるトレーニングのことです。
これに対しビジョントレーニングは見る力の向上のみに特化しているので、この二つは全く別物です。

作業療法の場合、視覚機能の他に手先の器用さを安なうための微細運動や大きく体を動かす粗大運動、身辺自立など、基本的な運動能力だけでなく集団で生活する力まで色々な分野での幅広い能力を培います。